見出し画像

歯ブラシに噛みつく

入院中は、一日三回口腔ケアをしていたのですが、これがすごく大変でした。


口に物を入れると何であろうと噛みついてしまいます。調子が良いときはちゃんと口を開いていられるのですが、スイッチが入るとものすごい形相で噛みつきます。まだ60代の父は歯もしっかりと残っているので大変です。


さぁどうしよう?


まず、母本人が歯の治療があった為歯科に行った時に先生に話を聞きました。先生は、割り箸をたくさん束ねて輪ゴムで縛ったものを咥えてもらったらどうか。との事でした。


えっ!マジ?というのが本音でしたが、とりあえずやってみました。しかし、父の噛みつく力が強すぎてあっという間に割り箸はボロボロに。


次に看護師さんに相談しました。「私達が口腔ケアしてる時はお父さんの状態が今より悪かったから、抵抗する元気はなかったんですよね。今それだけ元気になってるって証拠ですね!」


私「それは嬉しいんですけど、この前母に手伝ってもらったら思いっきり噛みついて母は指を負傷してしまったんですよ。何かいい方法はありませんか?」


看護師「バイトブロックっていう器具があるからそれだったら大丈夫かも。」


バイトブロックとは、歯科診療時などに患者の開口維持をサポートするもので、シリコーン製のものをはじめ、いくつか種類がある。


とりあえず試せるものは試してみたい!と看護師さんに聞き、売ってるかも?と言われたところにいってみましたが、全滅。ネットだったら間違いないと、検索し購入しました。


これが功を奏し、父が口を開いた隙にバイトブロックを口角に入れ、その間に歯磨きをすることができました。


すごーい!私達家族は大喜びしました。しかし、バイトブロックは本来は噛み付くものではありません。1週間程使っているとぐにゃっと曲がってしまいました。


仕方がないのでネットでまとめ買いをしました。


父はうがいができない為、歯磨き粉は使わずにブラッシングをした後、潤いを保つためのジェルを口腔ケア用のスポンジで全体的に塗って終了です。


バイトブロック何個ダメにしたかなー?歯磨きが嫌いな父との戦いは長く続いたのでした。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?