「人形の家」についてつれづれと
私は戯曲を香盤表をつくりながら読むのが大好きだ。大雑把な流れを通しながら俳優たちの動きを眺めていると演劇の舞台裏と表を両方鑑賞しているような気分になってワクワクする。
イプセンの「人形の家」を読み返した。イプセンおじいちゃまは素晴らしい、ということに感動した。
近代演劇を確立したというだけあって、呼び鈴の入ってくるタイミングとか、全幕通しての会話の流れとか、緩急とか読者を飽きさせないタイミングで知らされる新事実とか、今ある舞台の基礎の基礎といわれるものががギュッと詰まっている