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た ん も の み

私には昔からおバカな遊びをたくさんやった大親友とも言える妹がいる。
これはまだ妹がスーパープリチー無敵の5歳さんだった頃のお話。

私たち姉妹は両親曰く「子どもらしい子ども」でそれはそれはのびのびと育った。


幼少期は姉妹一緒の習い事に何個か通い、その中の1つに習字教室があった。

当時5歳の妹と8歳の私。
妹はちょうどひらがなを覚えたところで、しかも手先が器用な妹の性にも習字教室は合っていた。
日々墨で服も身体も汚れながらも、お母さんに見せるために私たちは一生懸命練習した。

私は当時小学3年生なので2時間近く練習する日もあったが、妹は早めに切り上げて私が終わるのを待っていた。
しかし5歳の子が正座で静かに待つことは無いので、
他の小さき子同士で遊び始める。

父がお迎えに来て見た私たちの姿


ある日、いつも通り妹が先に習字の練習を終えて何か集中しながら?私を待っていたことがあった。

私もそのうち練習を終えて、ふと、妹の履いていたピンクのズボンが気になった。


み の も ん た


うん。筆で一筆、確かにそう書いてある。
しかも元気いっぱい大きな文字で。
でも惜しい、履いたまま書いたので
立つと「たんものみ」(反対向き)なんですがね。


当時「どうぶつ奇想天外」というテレビ番組をよく見ていた。
その司会が「みのもんた」
ひらがなを覚えたての妹にとって「みのもんた」はパワーワード。
だって5文字で濁りがなくで言いやすい。しかも全部ひらがな。
そんなこともあって「みのもんた」の内容はともかく、「みのもんた」を大変気に入っていた妹。

そんな「みのもんた」のズボンを履いてお家へ帰った妹。
両親は妹の全然落ちない大変元気な「みのもんた」を洗濯しながら大笑いしていたが、
母はこれ以上今ある服が全てみのもんたになっては困ると
「習字に行く時はこのピンクのズボン(みのもんた入り)を履いて行ってね」
と伝えていた。


なので私もみのもんた入りピンクズボンの妹と一緒に習字教室に通うことになった。



またとある日、
習字教室でいつものように妹の方が早く練習を終えて何かやっていた。



両 脚 み の も ん た ★



が完成していた。
片脚だけやったらバランス悪かったらしい。



今でもたまに思い出して笑ってしまう。
そんな家族ネタでした。

おしまい

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