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とにかく大学院進学する中国人

中国の大学院出願のシーズンがやってきました。
今年は大学院(修士課程)受験者500万人超える見込みです。500万人か、あの東京の人口だって1000万人ですね。

学部卒で完結し、大学の名前で競争する日本人と違って、中国人は学位のレベルでも競います。学部卒では足りない、やっぱり修士、しかもエントリー基準が修士卒な仕事がたくさんあるのだから、大学院進学しなければいけない状況です。

進学は所詮就職のため、本気で研究したいから大学院に行く人は極稀です。大昔では、中等専門学校卒で就職出来た時代、高校や大学を蹴って「中専」に行く人はたくさんいました。後に大卒が就職のスタンダードになり、みんな大学に行くわけです。今じゃ大学院がその基準になっており、みんな院進学するのです。

しかし中国の修士は基本2−3年間で、学部+修士=7年間ですね。そして大学院浪人も実は結構いて、8年掛けて院卒の人は普通にいます。

それは一種のもったいないではないか、と思います。

院進学のもう1つの意味は、学歴ロンダリングです。学部は無名大学とか、専科大学とかであって、有名大学の修士号を取るぞ!それでその大学のOBになり、最終学歴も一流の「OO大学」になるわけですから。履歴書では修士から書く人もいるみたいです。

その現状で、「第一学歴」という言葉が出てきます。それは、高校を卒業したら、初めて入った高等教育機関の名前のことです。つまり、最初の大学のことです。基本大学統一入試で決まるもので、学力の勝負ですから、一番頭の良さを反映するデータですね。
ここでは、第一学歴がFラン大学か専科大学、後に一流大学の院に行った人でも、履歴書で落ちます。逆に第一学歴が有名大学で、院はそこまでエリート校でもない場合は、優先的に採用されるかもしれません。

深い話ですね。

院進学でも、学歴ロンダリングでも、もし誰でも学部卒で就職できたら、別にやらんでいいことです。それはまさに時代を反映することですね。

お疲れ様でした。

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