見出し画像

【読書】 鬼時短 電通で「残業60%減、成果はアップ」を実現した8鉄則 (11/100)

こんばんは。
とりまめです。

昨日は管理職候補者研修なるものを受けてきました。
マネジメントとはウンタラカンタラ。
民間の講師を招いて1.5日の研修でした。

今後の仕事においてマネジメントはメイン業務になるので、普段からVoicyでマネジメント関係の発信はキャッチしています。
今回の研修は、行政の現状を踏まえてのマネジメント研修でしたのでとても勉強になりました。

その研修のこともあり、先日の木下斉さんのVoicyで発信のあった「あの電通すら変革した「鬼時短」に学ぼう」の有料放送を購入し、さらに発売ホヤホヤの「鬼時短」を購入しました。

鬼時短の著者である小柳さんにご登場いただきましてズバリ、電通のこれまでと、電通の変革プロセスについて、なぜできたのか、チームでなにを行ったのかという裏側のお話をズバリ聞いていきます。バブル入社、バブル崩壊、どん底、電通上場、ブラック問題、そして変革。昭和、平成、令和の電通を経験した小柳さんだからこそ語れるそのリアルを引き出しまくっております。

何より組織変革を行って時短を達成したというプロセスは、組織改革だけでなく、リスナーの方の個人変革にもつながるお話ばかりです。組織人だからと諦めることなく、実は改革の糸口はどこにでもあるし、自分が今いる部署でなにかをしたことが、後々に大きな成果につながったりすることがあるのがよく分かると思います。サラリーマンキャリア形成としても非常にエキサイティングなお話です。必聴!!!!

有料放送:「あの電通すら変革した「鬼時短」に学ぼう」概要欄より引用

今日は買ったその日に読破した鬼時短の「読書記録」を書こうと思います。

本著の紹介

書籍情報

【著書】鬼時短: 電通で「残業60%減、成果はアップ」を実現した8鉄則
    2024年2月28日発行
【著者】小柳 はじめ  【発行所】東洋経済新報社

現場が改革に抵抗する「本当の理由」を知ることが、
あらゆる改革の第一歩となる――

超「具体的・実戦的」な
「23のやることリスト」と「58のチェックポイントリスト」つき!

◆「社長特命」が下った日――本文より抜粋◆
電通の常務執行役員だった山本敏博さん(のちに社長)は、
自室で私を座らせるやこう告げました。

「労働環境改革を、会社の最優先事項として全力でやる。
私自身が責任者となって、指揮をとるつもりだ。
小柳、きみも手伝ってほしい。
いますぐ出向先の子会社から電通本社に帰任してくれ」

やっぱり「あのこと」でした。

(中略)

目の前にいる山本さんからは、
改革に臨む不退転の決意がひしひしと伝わってきました。
そんな山本さんに、私はこう答えました。
「お声がけありがとうございます。
私は、『時短』のための改善ならばお手伝いができます。
ただし、1つだけ条件を出させていただけませんか?」

◆「時短すらできない会社、カッコ悪い!」◆
時短「すら」できない企業は、
人材・顧客・資本、
そして社会から見放される。

「鬼時短」は、あなたとあなたの会社が「選ばれ続ける」ために
生まれ変わる第一歩である。

Amazon「作品紹介」より

本著を読んで

経営者の視点で会社問題点についての改革のポイントについて盛りだくさんで書かれています。
巷に溢れるハウトゥー本ではなく、実際の仕事における時短に対する考え方について書かれているというところが普遍的であり、これからの時代に有益な内容の本でした。

働き方改革よりも「働かせ方改革」

簡単にいうと、「残業代をボーナスにしたら、残業がなくなった。」と言います。

近年の失われた30年において、給料が上がらない部分は残業代で稼ぐという人も少なからずいるのではないでしょうか。
しかし、退庁時間を決め、残業をなくした分をボーナスに反映したら残業がなくなり生産性が上がったと言います。

要は、残業代というインセンティブを破壊したんです。
さらに、それ自体を経営者自ら発信して、その本気度を丁寧に社員に伝えたことがキモで、その熱が社員に伝播して変わったと言います。

DXが進まないのはシステムのせいではない

そもそもパソコンなど使いこなせない問題解決が先。キーボード使いこなせていない人多数のリアル
・無駄を探すのではなく、RPAで現場がもっと楽になる高速化するというのを作り出す。社内調整を社長、部局長級から捨て去る(A3の魔術師からRPAへ

小さな目標設定を

大きな人参を1個より、達成感のある小さな人参を10個を作ることが大切です。
モチベーションを維持するには、大きな目標を立てるより、その目標を達成するための小さな目標をたくさんたてて達成感をえることだと言います。

トップの覚悟

木下さんはVoicyの中で「腐るのも変わるのもトップから」だと言います。
ほんとにそうだなと心から思います。
いかにトップが旗を振れるか、そしてその周りの幹部が変われるかですね。
その本気度をいかに社員に伝えてインセンティブを作っていけるか。

電通では、「長時間労働はもはや完全にカッコ悪い、成果も伴わない、それは決して許せないと心から思って直接動くこと」、これを社長が自ら発信したことにその本質があると小柳さんはいいます。

コッターの変革の8段階

「変革のリーダーシップ コッター理論 | ポケットの中の人事コンサル」より引用

1 全社員に危機感と切迫感を訴える
  「今がまずい」というのがスタート地点です。いますぐやらないといけ 
  ないと心から思いそれを認識して、それをリマインドし続けること。
  そしてそれに対して少しでも時間を作って行動することが大切です。

2 強力な「改革推進チーム」を組成する
  違和感がある人はチームに入れないということ。組織を横断しても。
  もし無理なら、コアチームと建前チームを分けることだと木下さんは言
 います。これ、実際にやってましたww

3 ビジョンを策定し事業の優先順位をつける
  イメージを共有し「未来新聞」を作成してみてはと木下さんは言いま
 す。それがビジョンになり、言語化することでイメージをメンバーに共有
 できるメリットがあります。

4 社員へ強力をお願いする
  反対を言う人を除外する。「強力なチーム」を組成するとそこまで問題 
 ではない。そのためにはビジョンをしっかり示しておくこと。
  「後はやっといて」はNGワード。

5 浮き彫りになる障害を取り除く
  曖昧に否定する状態を明確にする。苦手なことを得意なことに変える。

6 小さな成功を社員に体感してもらう

7 改革を徐々に加速し続ける
  これをやったら勝ち筋が見えたと言う部分にリソースを配分する。

8 変化した「働かせ方」を定着させる
  定着させたら定期的に点検する。

これらに対して木下さんはVoicyで次のように説明しています。

何より根本的な改革、時短をするためには投資がいります。それはお金という意味だけでなく時間を投資するという意味です。

時短するのになんで時間を投資する必要があるのか、矛盾していないかという方もいると思いますが、短期的な時短と中長期の時短はある意味のトレードオフ関係にあり、当然ながら中長期の時短を先送りにして短期的には時短なのにトータルでは時間を浪費していることか個人にも多々あると思います。

あの電通すら変革した「鬼時短」に学ぼう【2/2】チェンジマネジメントを取り込もう!!「概要欄」より引用

いかがだったでしょうか。
小柳さんは「あとがき」で、ホワイト経営が求められる現代の働き方は時短をクリアしている職場だと言います。

「いい人」「待遇が良い会社」が求められる中で、経営層には必ずインプットしておかないと生き残れない考え方が時短の意識なんだと思いました。

AIを筆頭とするテクノロジーに対して変化に対応できるマインドとその行動が大切だと改めて気づかされた1冊でした。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
それではまた明日。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?