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2018年11月、日本帰省(その1)

11月の初めから3週間ほど日本へ帰省した。今年5月下旬の帰省から約半年ぶりの帰国だった。

到着後の数日は東京で滞在、宿泊は西新宿のシティーホテルだった。新宿駅に降り立つ。11月に入ったというのに暖かい24℃、アメリカ西海岸に比べて湿度も高く、やたらと暑く感じる。

成田エクスプレスのホームから西口中央出口へ向かう数分間で見えることがいくつかある。日本人女性の秋・冬のファッション志向はざっと見回せばすぐ分かる。依然として外国人の多さが目立つ。外国人観光客の人種・国籍の変化。以前に比べ増えたように見える在住外国人の人種の多様化。これらも改札を出る頃にはある程度見えてくる。

新宿駅で半袖のシャツで大きなトランクをゴロゴロ引きずって歩く自分もかなり高い確率で日本人とは見られていないだろう。

「外人=非日本人」と自分たちとの距離を保って両者間をはっきりと区別・差別するのが日本人である事は承知済みだが、どのような外人かを判別出来るほどの国際感覚を日本人は持ち合わせていない。「中国人」や「フランス人」などと特定して呼ぶと不味い事でもあるのか、「差別表現」として受け取られることを恐れているのか、非日本人であれば誰でも十把一絡げで丸ごと「外国人」と表現する傾向もある。

中華系文化圏の人たちは来年2月の旧正月を日本観光のターゲットにしているのか、この11月は以前に比べて少ないように思えた。代わりにベトナム、タイ、インドネシア、フィリピン、マレーシアといった東南アジア諸国からの観光客が目立つ。アフリカのどこかの国と外交的なイベントを行っているのだろうか、アフリカ系も通常より多いようだった。

地下鉄丸ノ内線車内で見た両親と子供3人のマレーシア人家族はおそらくマレーシアの社会では富裕層なのだろう、一番若い娘さんがNikonのDSLRを首から提げていた。

このような情景からは日本が多国籍化しているというよりも日本が占領されつつあるような感覚を禁じ得ない。ニューヨークやパリといった世界に名だたる都市では住民も多国籍であることが一目瞭然だが、なぜか奪われているというような印象は全く受けない。愛国心溢れる右翼と位置付けされている現政権がこの現象をさらに深刻化するような政策を打ち出しているようだが、それも含めて、これが自分に見える今の日本だ。


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