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ディープステートとはインベーダーによる支配なのだ。そして、MAGAは解放闘争なのだ。

ネット時代に大流行りの「陰謀論」。

最近一番有名なのはQアノンの「ディープステート」だろう。(古典的なユダヤ人の陰謀も根強いが)

「民主党系の幼児性愛者たちが、密かにアメリカや世界を支配しようとしている」というやつね。

あれについて、いろいろ調べたり考えたりして来たのだけど、最近、何か気持ちがわかるようになって来た。

アメリカというと、日本人はついついニューヨークやロスなんかのエリートをイメージしがちだけど、実態は全然違うみたい。中部や南部の農家のおっさんとか、デトロイトの工場なんかで働いてるおっさんなんかがたぶん真の(?)あるいは、メジャーなアメリカ人なのだ。

それがだよ、何か、ニューヨークやロスなんかのエリート大学を卒業したインテリ連中が、やたらと頭でっかちでリベラルな理想論ばっかり言ってて、それが、アメリカの趨勢みたいになりそうになってる。

いわく「ジェンダフリー」とか「LGBTQ」とか「カーボンフリー」とか「サスティナブル」とかとかとか。それで、「もうそんな時代じゃないから」とか言って、それで毛皮を拒否して非難して、野菜ばっかり食べたりしてたりする。それで、それが21世紀の生き方だ、みたいになってたりする。

冗談じゃねえよ。お前ら勝手に「そんな時代」とか決めんなよ。オレたちゃ、バーボンを飲んで、ステーキを食って、タバコを吸って、ボインちゃんと遊んで、キャデラックで走り回りたいんだ。それがアメリカ人だろ? そんな頭でっかちな綺麗事ばかり言って、窮屈に生きる人生なんて、そんなのまっぴらだ。そんなのが「新しい生き方」なんだったら、オレは古き良きアメリカ人でいいよ。

とか、たぶん真のアメリカ人は思ってる。

でも、彼らには、悲しいかな、そのインテリエリート連中とやり合うだけの力も、知識も、議論スキルもない。だから、「おもしろくねぇな」「このままじゃオレたちのアメリカがアメリカじゃなくなっちまう」という思いで、悶々と過ごして来たわけだ。相当長い間。

だから、彼らにとって、あいつら(ニューヨークやロスのインテリ連中=エスタブリッシュメント)は、「アメリカ人であってアメリカ人じゃない、理解不能のやつら」なのだ。

だから、真のアメリカ人にとっては、やつらは「インベーダー」なのだ。わけのわからんインベーダーがUFOに乗って密かにアメリカにやって来て、アメリカ人になりすまして、オレたちのアメリカを支配しようとしている。‥‥これが、率直なイメージだろう。

だから、「ディープステート」なんてわかりにくい言葉を使わない方が良いと思う。「インベーダーの支配」と呼んだ方がわかりやすい。

だからこそ、トランプは希望の星なのだ。トランプなら、あのいけすかなくてすましたインテリ野郎たちとやり合える力がある。論破だってできる。いいぞ!行け!トランプ!インベーダーからオレたちのアメリカを取り戻してくれ!

もう、言うまでもないが、これこそが「MAGA=メイク・アメリカ・グレート・アゲイン」の実相なのだ。

故に、この分断はたぶん修復不可能だ。何せ、インベーダーと地球人の戦いなんだから。正義のアメリカと悪の帝国ソ連の対立どころじゃない。

だから、「アメリカは内戦になるかもしれない」という意見は、あながち荒唐無稽ではないと思う。

そして、これはよく考えると「新しい形の階級闘争」であって、しかも、支配してる方が左派で、抑圧されてるのが右派だったりするのだから、マルクスさんがもし生きていたら、頭を抱えるだろう。

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