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「舞台が広がり人物も増加で物語が深く壮大になっていく~『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』~」⑥

                                                                                                 2004.9.5読了
九月一日の解禁日に届いた『ハリポタ第五巻』。
朝の九時過ぎにはおうちに届きました。「待ってました!」とばかりに、ワクワクしながら届いた箱を開けてみると、『炎のゴブレット』の時もその厚さと上下二巻にわたる話の長さに驚いたものですが、今回それをもしのぐと思われる大長編もののようでした。
 
もう、必死に読み上げました。今回はこれまでに登場した人物や魔法界の生物が総動員されていまして、いわば「オールスターINハリポタ」の一大スペクタル!という感じでした。
『アズカバンの囚人』で悲しくもホグワーツを後にしなければならなかった、お気に入りのルーピン先生も騎士団メンバーとして再登場。
いつも冷静沈着な人柄が、今回もハリーを温かく見守ってくれていてうれしいです。(例の、狼になったときは我を忘れてしまうのが悲しいのですが・・・)
 
それにしても毎回著者には感服させれっぱなしです。これほどのお話をよくぞ考えられるものだと…。今回もこれまでの核となる謎が解き明かされ、そして相変わらず追い詰めたヴォルデモートに逃げられてしまい、次回へますます胸は期待に膨れるのですが、ある謎もひとつ次回に残されたままです。
 
今回初登場のルーナ・ラブグッドがなぞめいた言葉を最後に残します。きっとハリーの心を悲しみから解き放ってくれるに違いないある秘密が隠されていると思わざるを得ません。
 
それにしても、スネイプとハリーの父・ジェームズとの確執の原因である過去にあったショックな出来事には、ハリーでなくともちょっといらだちます。それでもハリーがスネイプに心を近づけないところは、まだまだ第六巻でもスネイプとハリーのこれまでの関係を崩すわけにはいかないのでしょうね。
 
あと魔法省大臣やアンブリッジには本当にイライラさせられっぱなしでした。ホグワーツの生徒じゃなくても腹が立ちます。
 
それからハリーの不安や苦悩がじりじりとして、読んでいるコチラまで苦しかったほどでした。
前代未聞の悪に立ち向かわなければならないという使命を背負ってしまった立場が、あまりにも重すぎるのでしょうね。そんな彼を支えて共に戦ってくれる人たちがたくさんいてくれるだけで、まだ十代の少年の心は平静を保つことができたのだろうと思います。

まだまだ応援しちゃいますよ!
 

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