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sea side

潮風が遊ぶ海辺を歩くと
砂浜に詩を発見
ついさっき 描き終えたような
湯気を纏う、震える字体

「君とサヨナラしてから
僕は心臓を失ったように生きている

君と両想いに なりかけている時に
聴いていた音楽は
もう聴けなくなった

あの頃に戻れないのに
戻れてしまう幻想を
抱いてしまうから」


砂の詩の近くで眠る
クロマツの細い小枝
行方不明の透明少女
今も尚、繰り返されるのは
振り子のような波の音と
仄かな春の匂い

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