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壊がり。

壊がり。

暖をとるすべを探して生きてる。

幸いなことに熱を生み出す電化製品は豊富にあるが、レビューによれば「ひとふゆの消耗品」とあり、暖かくならなくなった電子湯タンポの救いの無さに慄くばかり。

そうは言っても足湯のお湯はすぐに冷えるのでフットヒーターを買った。せめてもの思いで靴下は二重で履いてる。

ありかなしかの二択の質問に新たな選択肢を提案する。

「これに決めようと思うんだけど、どう?」「確かに良いと思うけど、こっちもあるよ」「あー確かに。そっちも悪くないね」「ね。悪くないでしょ」

「どうしよう。迷う」「ね。迷うよね」

「っていうか、せっかくこれに決めてたのに…そんなにこれ嫌?」「全然。むしろ肯定しかしてない」「だったら黙ってこれに決めさせてよ、なぜ悩ませる?」

狂った平等感。

勧善懲悪に毒され過ぎたせいで、努力した人が報われる世の中であること以上に、努力してない人が報われない世の中であることを望んでしまう。

犠牲に見合ってない報酬を受け取っている人を見ると、先ず「ズルい」という感情が込み上げてしまうし、逆に、棚からぼたもち的な好機に恵まれた場合は、きちんとぼたもち相当の何かを差し出さなければ落ち着かない。

その塩梅が難しいので、出来ればぼたもちの明細書が頂きたい。

図書館は苦手。

よく意外と言われるんですが、本は好きだけど図書館は苦手です。

「読書好きの人から見れば自分のなど読書と呼ぶことすら痴がましいのでは?」という謎の負い目から、とにかく所作の一つ一つに緊張してちっとも落ち着かない。

少なくとも、本好きの楽園的なある種の聖域感みたいなものは感じない。どちらかと言えば、ラストダンジョンに近いかも。ひのきの棒の分際で申し訳ないといつも心の中で謝ってる、そのラスボスに。

マニアックス・フリークス。

フェチとか癖とか狂とか、程度の違いこそあれ、誰にだって人目を憚って何かに傾倒しているものがあるはずで、その一端を垣間見るのが好き。

その界隈だけで通じる流儀や作法や美学が脈々と生き長らえている様をチラ見して、グッときたりゾッとしたりしている。

背徳感というより親近感に近いのかもしれない。

マジックテープの剥がす音が嫌い。

不快な音。背筋がゾワッとする。中世ヨーロッパの拷問で耳元で三日三晩パリパリやられるというのがあったとしても不思議じゃない。

特に幼少期はやたらとマジックテープが猛威を奮っていたので大変だった。耳を塞げばマジックテープが剥がせないし。

魔法のチカラで音消ししたマジックマジックテープの登場を心待ちにしている。

愛しいものほどぞんざいに扱う。

新品の靴を汚す感じ。好きな娘に意地悪したい感じ。ふとした時にでるタメ口の感じ。

特別じゃない特別が一番の特別。

壊れないものは本当には愛せないし、本当に愛したものは壊れても愛しいし。

ハッシュタグが難しい。

勢いに任せた投稿を瞬時に汎用的なカテゴリーに当て嵌めるという、類まれな冷静さが求められる。

考察ってほど論理展開無いし、文章っていうのもおこがましいし、分類不能な個性も無い。

例えば、自分にハッシュタグを付けるとして、#人間 ってほど本質をついていないし、#すペ3 って付ける勇気もないって話。

並べたい欲。

RPGツクールで街や城のマップを作るのが好きだった。動線を考慮してベッドを配置したり、左右対称に家具を並べたりと変な所に拘ってた。

なんとなくこの感覚はエクセルやパワポで表とかオブジェクトを弄ってる時と同じ脳の部分を使ってる気がする。

デザインするでもなく監理するでもない、ただいい感じに並べたいこの欲求の名前を探している。

六対四。

万人に愛される種類の人間じゃないので、志し低くせめて4割の人に「嫌いじゃない」って思われる人間を目指してやってきた。

それは6割の人から嫌われても「仕方がないね」と諦める生き方であり、想像以上に生き辛い事だと知った。

それでも4割だけに向けて媚び諂って人生を送りたい。

錬金。

表面上に現れないだけで、自分は人並み以上に感情豊かだと思う。特に感謝や敬意をもっともっと伝えたい。

金品で片付けられたら手っ取り早いんだろうけど、相手に気を使わせてしまうし、不純な感情が見え隠れして何か嫌だ。

「減らないお金があればいいのに」って思ってたけど、容姿の優れた人達の笑顔がそれに相当するような気がする。鏡の向こうのスマイルは今日も0円だけど。

時計怖い。

スタイリッシュなモノとかシンプルなモノとかそういうデザイン性に特化したモノが好きなのだけど、時計に関しては超越してしまって逆に怖い。

その佇まいが既にスタイリッシュだし、もはやデザインし尽くされた感すらある。時間を知る為の道具を付加価値が上回った感じで何とも畏れ多い。

今は渋いお茶とグッドデザイン賞が怖い。

睡眠欲。

カフェインに耐性があるらしく、珈琲を飲んでもちっとも目が冴えない。

うっかり寝る前に飲んで夜中眠らないなんて事もないし、逆にどれだけ飲んでも眠い時はきっちり眠る。

もしかしたら、カフェインに耐性があり過ぎるのではなく、睡魔に耐性がなさ過ぎるのかも知れない。

フェーカーポイス。

苦手な人は沢山いて、例えば優しさや思いやりに欠ける人、愛想笑いが上手な人、すぐ怒る人、縄張り意識の強い人、駆け引きに卓越している人。

自覚していても、相手にこの苦手意識を悟られのが嫌で、出来るだけ平静を装って接している。

心の裏側にネガティブな感情を隠し持っておくだけで、不思議と優位な気分になれるので、それほど悪い話ではない。