見出し画像

世界“危険地帯”街歩き 写真集 Part.2 中国編 ~ウイグル大弾圧~

ウイグル族住居地域の破壊

 中国政府から信条と言論の自由を剥奪されているウイグル族の人々。その文化財産も危機にさらされている。広さ1万平方㎞を超える、カシュガル中心部の“高台民居風景区”という伝統的な居住区街が、無残に破壊され始めている。

【街にある観覧車からの風景。手前から建物が壊され、更地になっている】

【壊された広大な居住区を眺めるウイグル族の男性】

 破壊された居住区に近づくと、大きく×印が付けられた民家のドアの前に、一人の老婆がぽつんと座っていた。ウイグル語で独り言をつぶやき続けていた。


張り巡らされた監視体制

 ウイグル族は警官から見張られるだけではなく、同じウイグル族からも見張られている。中国政府から相互監視体制を強制されているのだ。高齢者も例外ではなく、警備のための鉄棒を持って、街をとぼとぼと歩く姿を見かける。69年前のウイグル自治区併合を記念する広場の前では、銃剣を持った漢族の警官が整然と見回りを続けている。この広場にウイグル族の姿はない。

【記念広場前を巡回する警官】

【ウイグル族が小さな店を連ねる地下街への入り口にある検問】

【ウイグル族居住区の中では常に警官が見回りをしている】

【気温零下に近づく寒い日、街を見回りをするウイグル族の高齢者】


 繁華街に出ると、ウイグル族だけではなく、漢族の姿も見かけるようになる。人民西路という大通りを挟んで、北側がウイグル族の居住区、南側が漢族の居住区だ。漢族の居住区には大きなデパートもあるが、その入り口には必ず警官が常駐する検問がある。検問を受けるのはウイグル族のみで、漢族はチェックを受ける必要はない。

【カシュガル中心部にあるモスク。中国国旗が掲げられている】


中国人にとってのウイグル自治区

 カシュガルの中央広場付近を歩いていると、時たま中国人観光客とおぼしき集団とすれ違う。中国政府は“ウイグル自治区は安全で観光客も増加傾向”だと喧伝している。

【ウイグル族の伝統的な帽子を買う、中国人観光客】

【街の各所にある大画面モニターでは、常に習近平国家首席の写真がスライドショーで流れている】

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?