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鍛えないという鍛え方

お母さんが車を持ち上げた。 赤子を乗せたベビーカーが車の下敷きになってしまった時、お母さんは我を忘れてなんと車を持ち上げてしまったそうです。いわゆる火事場の馬鹿力。 人間の身体は、能力の限界値一杯までは使えないようにリミッターがかかっているそうです。本当はもっと力を出せるんだけど、出してしまうと身体が壊れてしまうかもしれない。だから身体を守るために、普段は限界まで力が出ないようになっている。 身体にはそういう余白があります。 身体を鍛えていくと、この余白が減っていく。

    • 舟は船頭に

      自分のサイトにオリジナルのキャラクターが欲しくなって、いざ、と挑んだことがありました。何度も何度も書き直しながら、時間をかけて一生懸命描いた。でもやっぱりなんていうか、圧倒的な下手さ加減なわけです。これではちょっと、ということで絵の仕事をしている友人に依頼することに。そしたらもうびっくり。プロは本当に凄いですね。なんでこんなに上手く描けるんだろうって、それはもう宇宙人を見るような驚きです。 ”舟は船頭に任せよ” そんな言葉があります。何事もその道の専門家に任せると上手くいく

      • 叡智の詰まったカラダ

        こんにちは、サイトウです。お初の方も、お久しぶりの方も、お目を通して頂きありがとうございます。今回は、『叡智(えいち)の詰まったカラダ』です。熱いコーヒーを飲みながらでも、冷めないうちにサラッと読めます。では、どうぞ。 ⭐️     ⭐️     ⭐️ カラダって不思議ですね。だって一生懸命頑張って練習しても、なかなか上達しなかったり。そうかと思えば、ある時ふと出来てしまったり。 ”そっちの想いなんか知らないよ〜” とばかりに、上手く出来たり、出来なかったりします。「な

        • カッコいい人

          はじめ!の声で柔道場が活気づく。寝技の乱取り。勝負の相手は腕っぷしの強い応援団員でした。均衡を保った長い押し合いを制して、ギリギリでなんとかこっちの勝ちに。 「ヨシユキちゃんは力あるな~」 彼は、いつも僕をちゃん付けで呼ぶ。スカッと晴れた空のような、爽やかな笑顔。負けた後なのに、悔しさを微塵も見せずに、こちらの強さを讃えてくれた。 ”ああ、カッコいいっていうのはこういうことなのか” カッコいい人は強い ”カッコいい” というのは、競技の成績や、上達度合いと、一見関係

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          環境とともに育つ

          デアリングタクト。今年、無敗で牝馬3冠を達成した競走馬。その育成方法が興味深い内容でした。 生まれたのは、北海道日高の長谷川牧場という小さな牧場。 「愛情をかければ、馬が恩返ししてくれる」 牧場はその信念のもと、母馬を落ち着かせるために1日中ジャズを流したり、牛や羊と一緒に育てたりと、少し変わった方法でこの親子に接しました。 そして1歳になり、セリ市へ。1頭1億円以上で取引されることも多い中、1200万円という破格の安値で取引されます。血統や馬体の大きさでは評価されません

          環境とともに育つ

          未来は大丈夫!

          ”息子はレギュラーになれますか” そう聞かれて、グルグルグル〜っと脳内が猛スピードで動き回った。 ⭐️     ⭐️     ⭐️ 彼は学校で多動症のような行動があったようだった。授業中にじっと座っているのが苦手らしい。でもそういうことは、言われるまで気が付かなった。 サッカーより、こちらの話より、友達との会話に熱中してやめられない。そういうことはよくあったけど、それは別に彼だけじゃない。低学年の頃にはよくあることだし、別段気にも留めなかった。 彼の様子を見に、教頭

          未来は大丈夫!

          まな板の鯉

          ”ああなりたい” とか、”こうなりたい” とか、そういう理想って誰しもあったりするけど、別に無くても上手くいくんじゃないか。いや、むしろ無い方が上手くいくことさえあるんじゃないか。そんな思い出がありました。 ⭐️     ⭐️     ⭐️ 部員十数人の小さなサッカー部にいた、才能ある中学生。上手で、スピートもあって、精神的にも強い。チームのエースになりうる存在です。 当然、攻撃的なポジションを試すのですが、どうも才能が存分に発揮されていないような気がする。何か物足りな

          軽い人

          スポーツが極めて上手な人っています。周りにいたそういう人達には、どうも共通点があるような気がする。でも、それを上手く表現する言葉が見つからない。何ていうか・・・、ふわっとした明るい雰囲気、サラッとした立ち振る舞い、う〜ん・・・ 軽い! そう、なんか軽い!! 飛び抜けて上手な人は、みんなどこか軽かったのです。いつもニコニコと機嫌がよかったり、ふんわりとした軽い雰囲気が漂っている。修行僧のような重たい雰囲気じゃない。落ち着いた、物静かな人でも、どこか飄々(ひょうひょう)とし

          お茶でもどうぞ

          こんにちは、スポーツの神様です。 挨拶や自己紹介って苦手です。挨拶の上手な人って、本当にすごいなって思います。こちらの興味を引き、笑いを散りばめ、短くまとめる。尊敬です。 人前で話すってだけで緊張するのに、”何か面白いことを言いたい” っていう欲がね。ついついひと笑い欲しくなっちゃう。で、一生懸命考えて考えて、喋ったら、シーン・・・。いや、キーン・・・かな。ダダ滑りです。 それで、”あぁ、もうなんでもいいや。思いついたことをチャチャって喋ればいいか” 。そんな感じで喋っ

          お茶でもどうぞ

          片足に体重を乗せて

          気持ちが乗っていると、キーボードを弾く指もスラスラと進みますね。でも今日はそうじゃないのかな。そんな日は指がぱったり動きません。 身体もこれに似ています。体重が乗っていると身体はグングンと進みます。でも体重が乗っていないと、ただただ重いだけにしか感じられない。 身体の構造はとても不思議です。片足にしっかりと体重が乗ると、身体は軽く感じられます。2本の足で支えていた体重、それを1本の足で支えるわけですから、重く感じるのが普通です。 でも片方の足に全体重がピタッと乗った時、

          片足に体重を乗せて

          地球という相棒

          木をぼーっと見てたら、空想に花が咲きまして。 窓の外に大きな木があって、とてもきれいに茂っているのが見えたんです。そこに謎の巨大な手が空から降りてきて、その木をヒョイっと持ち上げてしまったのです。根っこが地面から離れてブラブラと宙に浮く大きな木。ずっとそのまま持ち上げられてたら、枯れちゃうなぁ。そんな空想です。 木は地面と合わせて1つの木なんですね。当たり前だけど。”木”それだけでは”木”として成立しない。もう少し大きく言えば、地球から生えているから木として成り立っている

          地球という相棒

          歩く大人も幸せになる

          こうしてパソコンに向かってカタカタとやっていると、”少し歩きませんか” と身体が言ってきます。「今いい所なんだよね」と気づかないふり。 しばらくすると今度は、”お願いです。歩いてください” と訴えかけてくる。「でも今、集中しているから」 と、ぶっきらぼうに生返事。そんな風に身体の訴えを無視し続けていると、 ”いい加減歩けやごらぁ。ぶっ○○ぞ!!” と脅されます。 あれっ、私だけですか? 身体はどうやら歩いてほしい。でもなんで、身体はこんなにも歩きたがるのでしょうか。 ア

          歩く大人も幸せになる

          【よみがえる遺産】 *リレー企画*逆立ちが身体の才能を呼び起こす

          バトンには少々苦い思い出があって、落としたことがあるんです。もらう時に。渡すのは平気なのに、もらうのって意識しちゃうからかな。今度は落とさずに繋いでいければと思います。 チェーンナーさん、素敵な企画をありがとうございます。 ⭐️おりちゃさんからバトンを引き継ぎました。 優しさ溢れる、とても素敵な紹介文をありがとうございます。だから皆さんおりちゃさんのこと好きになっちゃうんですよね。 ⭐️ホースと共に遙かな旅へさんからもバトンを受け取りました。 心と身体と繋がりなど、

          【よみがえる遺産】 *リレー企画*逆立ちが身体の才能を呼び起こす

          落ちるように

          ダラズさんのイラストを、いつもヘッダーに使わせてもらっています。たくさん種類があるので、文章の内容に合わせて選ぶのがすこぶる楽しい。そしてこのイラストをよく選んでしまう。違うのにしようかとも思うんだけど、やっぱりこのイラストが一番しっくりくる。おそらく自分の一番言いたいことって、これなんだろうなと思ったりします。 ”もう少し力が抜ければよかった” アスリートが自分の ”走り” や ”泳ぎ” や ”プレー” を振り返った時、そんなコメントをよく口にします。私たちは、ついつい

          役に立とうとしない方が役に立てる

          子供が学校に行かなくなり、部屋に閉じこもった。どうしよう。心配になるお母さん。何とかしようと奔走するけど、うまくいかない。そんな時、 ”子供のことはほっといて、自分が毎日ウキウキするような楽しい生活を送ってみたら” そんなアドバイスをもらって、お母さんは実践しました。好きな習い事を始め、毎日ウキウキルンルンで過ごすようになる。すると子供が、「お母さん最近楽しそうだね。僕も一緒に行っていい?」と部屋から出てきた。 子供を何とかしようとせずに、ただお母さんが楽しく生活してい

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          単純か複雑か

          身体って、すごく単純かもしれない 時にそんな風に感じます だけどそういう時にかぎって ”私たちはそんなに単純じゃありません” そういう出来事に遭遇します それでいて 身体ってやっぱり複雑なんだ と思っていると ”実は割とシンプルなんですよ” といったことがあったりして あれれ、と振り回される 単純なのか複雑なのかよくわからない。 ああ、そうか 身体っていうのは女性みたいなものなのか と、好意を寄せている人にそんな話をしたら ”女性はそんな単純じゃ