舞台『桜文』感想、もとい、ただ黙って受け止めるには濃いすぎたゆえの吐き出し
※ネタバレ注意。2幕の話から始めてしまったので、観劇前に読むには不向きな内容です。
※9/17、9/25の再観劇のつど、いくらか追記しました。
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3期生メンバー・久保史緒里ちゃん主演舞台『桜文』を観てきた。
遊郭に関する予習は映画『吉原炎上』(1987)を観ておくくらいで、あでやかなキーヴィジュアルの美しさに息を飲みつつ、着座して開演をただ楽しみに待った。
昭和初期の場面から始まるこの物語は、主人公の一人・霧野一郎がすっかり老いた姿で現れる。吉原に辿り着いた彼が記