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腓骨頭亜脱臼に伴う足関節アライメントの崩れに対するアプローチと考察

RYOKO(@sprittr_ryk_173)です🌼

今月は実体験の共有をしようと思います👣(もしかしたシリーズ化するかも)

先月、比較的珍しい怪我をしました。腓骨頭の亜脱臼です。
現在目下リハビリ中ですが、その過程で足関節に対するアプローチをかなり行いました。
特に最近はインソールをしています。

今回の怪我を通して感じた足底感覚からの上行性運動連鎖の効果や、足関節へのアプローチを共有し、みなさんの臨床に役立ててもらえたらと思います。

まず情報確認からしていきましょう!

解剖学の確認
「腓骨頭と外果の動きは本当にセットなんだろうか?」
学生の頃、そんな疑問を持っていました。
1本の骨の上と下なので、連動して動く・・・実感しました。普段動きの少ない関節が動くと分かりやすいです。笑

腓骨頭は
前方に前腓骨頭靱帯、長腓骨筋
後方に後腓骨頭靱帯、大腿二頭筋、膝窩筋
が付着しています。
脱臼は、前方に脱臼することが多そうです。
腓骨頭が前方に脱臼したら、外果は後方にずれます。
その後は、個人によって出現する運動・代償パターンがあると思うので、腓骨が上方向にずれるか・下方向にずれるかと腓骨神経の圧迫に気をつけておく必要があると思います。

受傷機転
バスケットボールの試合中、リバウンドの後(押されて?勢いがあって?)右方向に転倒した際、相手(体格の良い選手)が右膝の上に手をつくように乗ってきて、右腓骨頭にピクっと違和感がありました。
亜脱臼したなと気づいたので一度ベンチに下り、テーピングを巻いてプレイしようと思いましたが、スクワット姿勢で右後方へのターンの際に腓骨が暴れて脱臼しそうだったので、すぐ止めました。
受傷直後でしたが患部の痛みはほとんどなく、直線(前後)方向の動き、左右方向の動き、左後方へのターンはできました。
膝関節完全伸展をすると外れそうな気がしたので、軽度屈曲位でアイシング・固定して救急処置としました。

帰りの車を運転中、腓骨筋・大腿二頭筋が攣りそうでした。

===少し経過をスキップ===

受傷から1ヶ月経ち、足部の運動をしていたところ
足関節を回すと「パキパキ」言うようになっていました。
今までしたことのない鳴り方だったので、明らかに怪我の影響です。

腓骨の怪我なので、腓骨筋群や腓腹筋、足底筋群の筋力低下を考え
運動療法をしましたが、「パキパキ」は無くなりません。
長腓骨筋・大腿二頭筋だけでなく前脛骨筋が明らかに張っていて、前脛骨筋の過緊張を緩めたら「パキパキ」が無くなりました。

また、腓腹筋のつっぱり感(癒着)をやたら感じ、外果は後距腓靱帯と踵腓靱帯に引っ張られる感覚がありました。

これらから考えるに、腓骨は後下方に引っ張られずれていました。

腓骨を正常な位置に戻すためにインソールを使用

腓骨の転位、どうやってアプローチしますか?
筋トレをしても、整復をしても、マッサージやストレッチをしても
立位で活動しメカニカルストレスがかかる限りずれます。

そこで足底感覚と足底からの上行性運動連鎖を用い、インソールで腓骨を正常な位置に維持しようとアプローチしました。

裸足の時もあるので、今回は足底面に直接インソールを貼る方法で!

足底のどこの位置にインソールを貼ったかというと
1、外側アーチのトップにくる立方骨
2、小趾外転筋の筋腹

まずこの2カ所に貼りましたが、思っていたより荷重時の安定性が良くなりません。

なぜだろうと思った時、前脛骨筋の張りと足関節を回した時の関節包の弾ける音から、内側アーチに対してアプローチしようと思いつきました。

前脛骨筋の付着部は母趾球下縁ですが、今回のケースは前脛骨筋ではなく次の筋肉を狙ってインソールを付けたら効果がありました。

その筋肉は

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