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一度は生で見たい世界の美景~vol.16~

シディ・ブ・サイド(チュニジア)

 チュニジア(北アフリカ)の首都チュニス近郊に位置する都市、シディ・ブ・サイド。青と白に統一された美しい街並みは、「チュニジアで一番美しい街」と言われています。
 街自体はそんなに大きくありませんが、丘の上にあるため地中海を見下ろせる抜群の立地を誇ります。街の中心には、お土産店やレストラン、カフェがあり、散策したりのんびり過ごすことができます。また、丘の上からヨットハーバーやビーチに直接降りることもでき、レジャーや海水浴を楽しむことができます。
 紀元前8世紀ごろ、近郊の都市カルタゴにてフェニキア人が文明を起こしました。シディ・ブ・サイドは丘であったため、灯台が設置され、そして街ができたのだそう。その後、ここにもローマ帝国が侵入し、ローマ文明を広げました。ローマ時代のモザイクが今もいたるところに残っています。
 12世紀ごろ、スーフィー教の伝道師、聖者アブ・サイドがこの地に来ました。彼はここに、海の見張りと布教のため、スーフィー教のリバト(要塞)を建設。彼の死後、現在のカフェ・デ・ナット(写真/いわゆるオープンカフェ)がある付近に埋葬されました。彼の別名が「シディ・ブ・サイド」であったため、そのまま名前がこの地に残ったと言われています。
 20世紀以降、景観保護の政令により、無秩序な建物の建築は禁止され、青と白に統一されることになりました。このようなことはシディ・ブ・サイドが世界で初めてだそう。今もこの地はチュニジアの高級別荘地として、多くのチュニジア人の憧れの街となっています。

早くコロナが終息し、世界中の人が笑顔になりますように。




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