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一度は生で見たい世界の美景~vol.12~

シャウエン(モロッコ)

 アフリカ大陸北端の国・モロッコ。さらにその北部、リーフ山脈の奥地に「青の街」として知られるシャウエンがあります。映画「スター・ウォーズ」の衣装デザインのモデルになった民族衣装・ジェラバを着たローカルな人が多い街です。
 そのメディナ(旧市街)は、茶色のテラコッタ(焼き物)でおおわれた屋根が印象的ですが、それ以上にすべて建物や通路が美しい青色で塗られていること、これが青の街という名の由来になっています。建物の特徴として、外庭を造らないことがあげられますが、そのためか一種独特の生活感の無さを感じさせます。迷路のように入り組んだ角を曲がったら誰一人いないこともあり、狭く青い世界に自分だけが取り残されてしまったかのような、非日常の感覚を味わうことができます。
 ではなぜ街全体が青いのかというと、「青が神聖な色だから」「蚊をはじめとする虫除けのため」「暑い気候でも涼しく見えるように」など諸説あるそうですが、「青が神聖な色だから」という理由が有力だと言われています。もとはスペインから追われたユダヤ人がシャウエンに移住し、ユダヤ教で神聖な色とされている青で建物を塗ったことが始まりなんだそう。
 この街の魅力は、青一色だけではないということです。家の窓や細かなディテール、店のインテリアや小物など、実は驚くほどカラフルな色彩があちこち散りばめられています。これが一層青色を引き立てているのです。

早くコロナが終息し、世界中の人が笑顔になりますように。


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