自分の好きなものについて書こうかなと思いました。

普段あまり好きなことを誰かに伝えたりしないから
自分の好きな物事の話をわざわざどこかで発散するという変化が自分にとって素敵なのではという心境です。

あと、「好きなもの」というよりは「うわ〜好きやなぁ…」という感情が生まれたその瞬間に触れていた物事の話がしたい。

その中のひとつが、映画「街の上で」
監督・脚本が今泉力哉さんで2020年に公開された長編映画です。

大きな特別な事は何も起こらない。けど

街の上で生きていると不定期で発生する小さなイベントや、それが重なったことで稀に少しだけ大きな物語に繋がっていく日常の高揚感が表現されていて

観ていると世界を今よりも小さく捉えることができていた時期、モラトリアムへの郷愁が滲んで浮かびあがってくる。この瞬間が好きだなぁと。

会話の間であったり、人間の無意識の身勝手さや、無下に扱われた時の悲しさに混ざる微かな憤り、喜びや優しさ、登場人物の個性や不器用さがとても人間らしくて…

同じ地球だけど、『ウルフオブウォール・ストリート』とは真逆の世界。
今、自分が求めている心地良さの正体に出会えているような気持ちになれる。

もしまだ観ていなくて少し時間が余っていて、何かゆるりと観れる映画を探している方にはぜひ観て感想を教えてほしいし、この作品好きだという人には別の好きな作品を教えてほしいな、と思ってます。

終わり

好きな映画を聞かれるとその場で少しは共感を得ることができそうなタイトルをあげてしまう。相手が知ってる作品の方がその後の会話が楽だから。

そんなに映画に詳しいわけでも好きなわけでもないから、そんな奴が相手の知らないタイトルを挙げて説明する時間申し訳ないよなという感覚で、これは性格。

『街の上で』は多分全国で上映されているし絶対にマイナーな映画ではないんだけども、大きく広告されてはなかったと思うし比較的新しい映画だから観たことのある人の割合で言うと少ない気がしてなかなか言う気になれないんだなぁ。

アバウトタイムとかアベンジャーズとか言っちゃう。耳をすませばとかもちょうどいい。全部本当に好きなんだけど、本当の本当に好きなものはあまり言えなかったりするよなぁ。