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687 ザワつく音楽会 中壮年頑張ろう

金曜日に家内にお相伴して見るのが「ざわつく金曜日」。
そのメンバーである高嶋ちさ子さん、石原良純さん…に司会の高橋茂雄(サバンナ)さんなどによる生ライブ。
家内が家計費を圧縮してひねり出した財源でチケットを買ってきました。昨夜はそれに行きました。代々木のオリンピック記念(前回1964年)体育館は地階のアリーナにまで椅子を敷き詰めて準備したとのことですが、すべて埋まって超満員。1万2000人が集まったとのことでした。
数字があるとついつい計算してみたくなります。日本の総人口は1億2000万人。ということはこの音楽界には、なんと国民の0.01%が集まっている。計算合ってますよね。もしここにミサイルが飛んできたら…。サリンガスが撒かれたら…。

そういうしょうもないことはすぐに忘れて催しに没頭しました。高嶋ちさ子さんは世界的ヴァイオリニスト。演奏技量に引き込まれます。普段、交響楽団の本格演奏など聴かない者への配慮でしょうか、だれもが耳にしたことがある名曲のサビ部分を切って演奏してくれます。
そして軽妙なトーク。「音楽家は他にも聴衆に見せる芸が必要だ」と高嶋さんは言いました。彼女の場合は、聴衆に元気を出させる話術です。
一輪車に乗ってヴァイオリンを弾く、けん玉をしながら弦をはじく芸を披露する奏者もいました。高尚な音楽家であるとお高くとまらないところがいいですね。

聴衆は入口で受けとったタンバリンで合わせますが、これがなんと照明付き。クライマックスでは数千もの光が動き、まるで天国のよう。もっとも演奏中は撮影不可なので、掲載の写真は演奏終了後、光の大部分が消えた後の余韻状態です。

演奏会でいちばん盛り上がったのは、音楽素人による楽器演奏。高橋克典さんがチェロ。中山秀征さんがクラリネット。高橋茂雄さんがサックス。そして石原良純さんがトロンボーン。
それぞれプロの奏者がついて特訓をしたとのことです。音楽才能は子どもの頃に取り組まないと上達しないと言われます。ボクらの世代は音楽教室に通うどころではありません。学校にピアノが来たのは小学校の高学年になってから。しかもカギがかけられていて、触れるのは先生だけ。チェロ、クラリネット、サックス、トロンボーンなど、教科書の写真の世界。
「それぞれの楽器と音の特徴を線で結べ」。先生もよくもこんなテスト問題を出せたものです。
 
 なにか楽器をやってみたい。そう思っても敷居が高い。「今さらなあ」となるのですが、先に挙げた4人の芸能人の方々の勇気に感動しました。1万2000人の前で恥をさらすことになるかもしれない。そして事実、ずいぶんと音を外していました。
 でも終わった後の彼らの達成感。そして「次の機会があればもっと上手に演奏できるように練習する」。
 
「もう歳だから」とボクたち世代は思いがち。でもそれは間違い。思い立ったときが吉日という言葉もあります。なにか楽器を始めよう。


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