7月8日放送のFM山陰「浜田真理子のご機嫌さんで。」から

7月8日放送分の「浜田真理子のご機嫌さんで。」( エフエム山陰)から、パーソナリティーの浜田真理子さんが佐藤剛さんについて語った部分をテキストに起こしました。

…「まちあわせ」をお送りいたしました。
リクエストは東京の○○さん。ありがとうございました。○○さんのお便りを読みますね。

「佐藤剛さんの訃報を知り、はじめてお会いした日本橋・三越劇場でのやわらかい笑顔が浮かびました」といただきました。

そうですね、2016年に三越劇場で「マイ・ラスト・ソング」を行なったんですね。そのときに剛さんと会われたんですね。

音楽プロデューサーの佐藤剛さん、まるでこのたびの「マイ・ラスト・ソング」ツアーが終わるのを待っていてくださったかのようなタイミングでね、6月20日に逝ってしまわれました。

佐藤剛さんが15年前にね、「マイ・ラスト・ソング」というか、何かやりましょうよ、久世光彦さんの言葉とか音楽を残していきましょう、ということでね、始めてくださった方です。

本当に惜しい方を亡くしてしまいました。

「マイ・ラスト・ソング」の名プロデューサー、そして企画者。剛さんがいなければ、私もね、(小泉)今日子さんとこんなに長くご一緒することもありませんでした。

もう一通、「マイ・ラスト・ソング」関連のお便りをいただいております。

△△さん、お久しぶりです。「マイ・ラスト・ソング」の公演を聴いた人は、皆それぞれに自分だけの「マイ・ラスト・ソング」を持っていることだろう。僕は今までに二度、配信を入れれば三度公演を聴いている。最初に松江で聴き、翌年高田世界館で二度目の公演を聴いた時も厳選された歌とそれに対応する久世光彦氏の文章を朗読と一台のピアノと歌という、一切夾雑物、いらないものをそぎ落としたシンプルな佐藤剛氏による見事な構成によって現前させた比類のない音楽世界に深く感じ入ってしまったのだった。(中略)いやそうではない。もう一曲、逸することのできない曲がある。浜田真理子のピアノのイントロ、そして歌がはじまる「海ゆかば」である。少し間があって小泉今日子の朗読が続く。靖国神社といとこたちの思い出、そして鎮魂歌としてのこの歌へのかけがえのない思い、エッセー「みんな夢の中」でも屈指の名文だと思う。さらに末筆ながら佐藤剛氏のご冥福をお祈りいたします」というふうにいただきました。

△△さんもあれこれ「マイ・ラスト・ソング」を考えてくださったけど、一番は「マイ・ラスト・ソング」の中であった「海ゆかば」かなあとふうに書いてくださいました。

本当に名文でしたね。

実は関西ツアーに行く前に、私も今日子さんとMarinoさんと一緒に佐藤剛さんのお別れに行ってきました。ご葬儀は家族葬ということだったので、その前にお顔を見に行ってきました。本当に穏やかなお顔で旅立っていかれておりました。

佐藤剛さんは数々のアーティストを育てられたというか、プロデューサーでもありましたね。甲斐バンドとかTHE BOOMとかいろいろな方を手がけていらっしゃいましたが、イベントもたくさん企画なさっていました。その中の一つが「マイ・ラスト・ソング」でもあったんですね。

だから、かかわった方が本当にたくさんいらして、Twitterなんかを見ると、ああこの方もこの方も剛さんとお仕事されていたんだなあということで、Marinoさんは、純烈と一緒にステージに出たとき、あれも佐藤剛さんのものでしたね。

本当に学者さんのような方でね、いろいろな歌手だとか楽曲の研究もされていました。『上を向いて歩こう』は本当に傑作の本ですね。亡くなる前まで研究されていたのが西城秀樹さんでした。

西城秀樹さんはまた評価が高まっていて、新たなファンがどんどん生まれてる方なんですけどね。ということで西城秀樹さんの曲をかけて、お別れをまた剛さんとしたいと思います。あらためまして、ご冥福をお祈りいたします。

…西城秀樹さんの「ブルースカイブルー」が流れます。

…それから音楽プロデューサーの佐藤剛さんのお話をお便りとともにお送りいたしました。佐藤剛さんは今ごろ、久世光彦さんとか西城秀樹さんと空の上で音楽の話をされているんではないでしょうかね。天国から見守ってくださいね。(小泉)今日子さんや佐藤利明さんたちともお話をしておりますが、これからも剛さんの「マイ・ラスト・ソング」をしっかりと続けていきたいと思っております。ええ、なんかしんみりしてしまいましたけれども。私たちはがんばっていかないといけないと思っております。

放送の中で出てきた靖国神社や「海ゆかば」をめぐる話は、和田靜香さんが執筆した「小泉今日子と浜田真理子の「マイ・ラスト・ソング」 久世光彦さんから受け継ぐもの」という二人の対談の中でも触れられています。

戦争体験者にとって「靖国神社」というのは決して切り離すことができないものです。「海ゆかば」という歌の名前を聞くとドキッとさせられたのは確かです。

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