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「えっ!?進撃の巨人作ってたの!?」あなたは何しにSTANDへ?|STAND社員インタビュー#004 中さん

みなさんこんにちは!
STAND社員インタビュー第四弾!今回はSTANDクリエイターとゲームプロジェクトを繋げる営業:中(なか)さんにインタビューしてまいりました!

STANDクリエイターとは?(以下:スタクリ)

クリエイターのキャリア構築を私たちが伴走します。STANDの社員として一定の安定とキャリアに関するサポートを受けながら、様々なゲームプロジェクトへの参画・挑戦を経て、ご自身のキャリアビジョンの実現を目指していただきます。

中さん 2023年9月入社

元アニメーター、7年

いわき:まずは、簡単に自己紹介をお願いします!

中:大阪のアニメーション学科がある専門学校を卒業して、新卒で東京のアニメーション制作会社に入社しました。
そこで約7年間アニメーターとして動画や仕上げ、特効、撮影など、アニメーション制作の工程に幅広く携わりました。参加した作品は主に「進撃の巨人2」や「甲鉄城のカバネリ」「恋は雨上がりのように」「Vivy -Fluorite Eye's Song-」などがあります。
沢山のアニメ制作に携わっていく中で、だんだんと自分が作る側ではなく、作品を作る側に「恩返しをしていきたい」と思うようになり、「自分のクリエイターとしての知見を活かしてクリエイターをサポートする仕事」を軸に転職することを決めました。

STANDは転職エージェントから紹介していただいたのですが、
クリエイター個人を凄く大切にしている印象が強く、自分のやりたいこととマッチしているなと興味を持ち、2023年9月に入社させていただきました。

現在は前回インタビューを行った塩津さんとツーマンセルでスタクリのみなさんをゲーム企業に提案し、アサインする業務を担当しています。

いわき:ツーマンセル!ってことは中さんも入社してくれたスタクリの営業を担当していると思いますが、どのように役割分担されているんでしょうか?

中:基本的な流れは塩津さんの記事と同じなのですが
自社社員の参画先の満了が決定した時点で、社内のキャリアサポートチームを交えながら、次の参画先をクリエイター本人と決めていきます。


塩津さんとはあえて役割分担をせず、フレキシブルかつスピーディに動ける体制にしています。とはいえ、私は元アニメーターだったこともあり、デザイナーの言語化しきれないニュアンスを拾うことが得意なので、デザイナー職を中心に担当させてもらっています。

いわき:細かいニュアンスを拾ってもらえるのは、クリエイターにとってもかなり嬉しいのではないでしょうか!塩津さんとはかなり柔軟に分担されてるんですね。連携が大変そうですが、何か意識されてることはありますか?

中:やっぱりコミュニケーションは大事にしています!席も隣なので、情報共有はもちろん、互いにノウハウを教えあったり…。あとは、私は昨年の9月に入社したばかりなので、業界知識や案件に対するスキルマッチング等も塩津さんから教えてもらいながら日々吸収しています。

作る側から支える側へ

いわき:中さんが面接を受けてくださった時から思っていましたが、クリエイターから営業に移られる方は中々見ない気が。かなり勇気がいる転職でしたよね?

中:そうですね。本当にレアケースだと思います。アニメーターは大体動画マン(※)から始まって、そのまま経験を積んで原画を担当していくので、業界から離れる方も、ましてや全くの異業種に進む方なんてもっと少ないと思います。

※原画マン:監督から絵コンテ、設定資料、レイアウト用紙を受け取り、それらを元に動画全体のキーとなるカット「原画」を描いていく仕事

※動画マン:原画マンが描いた原画やタイムシートをもとに、原画をトレースしながら中割りの動きを描いていく仕事。動画全体を動かし、滑らかにする役割がある

https://www.amgakuin.co.jp/contents/animation/column/tips/dougaman/

私の場合は在籍していたスタジオの方針で特殊効果を制作する部署に配属してもらったり、新卒の採用や育成にも携わらせてもらったり、かなり色んなことをやらせてもらっていたので、その過程で次第にサポートへの関心が強くなったのかな?って思います。

有名作品にも参加していた中さん

いわき:採用も担当されていたんですね!クリエイター相手の面接なので一般的な面接とは違うと思いますが、どんなところを見られていたのでしょうか?

中:伸びしろを見るために、「技術を高める時にどんな練習をして、どう情報をインプットするのか。」技術向上のためのアプローチを聞くようにしていました。

皆さん「完璧に答えなきゃ!」って思って緊張しがちですが、完璧に答えられなくてもきちんと自分の気持ちを伝えることが大事なんです。それを面談が控えているスタクリにアドバイスしたり、これまでの経験が活かせています!

いわき:面接は緊張するので、そう仰ってもらえるだけでも勇気が出ますね。ここまでお伺いしている感じだと充実していそうですが、「サポートに移ろう!」と決め手になったのはどんなことがきっかけだったのでしょうか?

中:タイミングとしては、新卒の採用や研修を通して自分の適性を振り返った時ですかね。

私がクリエイターだった時は「もっと絵をうまく描きたい」「自分の理想とするイメージに現実が追い付かない…」という、自分の理想と現実に対する絶望を抱えていて、なにをすれば自分の強みになり、よりクオリティの高い作品にしていけるのかをずっと考えていました。

これはクリエイター全ての人が抱える葛藤だとも思っていて、「うちに入ってきてくれたメンバーには、思う存分に能力を発揮して活躍してほしい!」という一心で、この葛藤を通じて得た自分の技術や経験を新卒採用や研修で伝えていくようにしていました。

そうやって工夫を凝らしながら、ふと自分の適性を考えた際に「自分でアニメを作るのも楽しいけど、何かを夢中で作っているクリエイターが好きだな」と気づき、もっとこの人たちを支えていきたいと思うようになりました。

いわき:新卒の採用や研修での経験が今の中さんが大事にされていることに繋がっているんですね!とはいえ、アニメーターから全くの異業種、不安もあったんじゃないでしょうか?

中:それはもう…。アニメーターになる練習しかしてこなかったので、自分に務まるか不安はありました。
でも考え方を変えて「何でもやるぞ!」というスタンスでいるようにしていましたね笑
転職活動中も「自分のクリエイターとしての知見を活かしてクリエイターをサポートする仕事」を軸に、映画から漫画、ゲームといったエンタメを中心に業界を絞らず探すようにしていました。

いわき:やはり…アニメーターになるための練習というと、かなりハードなのでしょうか?

中:そうですね~…子供の頃から描いてる人もいるので、皆さん練習量は多いと思いますね。
私は元々絵を描く趣味は無くて、中学生の時に『AKIRA』を観て衝撃を受けたのがきっかけでした。「この凄いアニメを作った人たちの頭の中はどうなっているんだろう?!」って…笑

そこから色々調べるうちにアニメーターという仕事を知って、アニメーターになることを前提に絵の練習をするようになりました。

いわき:『AKIRA』は名作ですよね!実際、どんな練習なんでしょうか?

中:アニメは最終的には映像になるので、とにかく動かす為に必要な練習をしていました。例えば、360度どんな角度からでも人間を描けるようにしたり、絵柄の幅も限定せずに描いたり…。絵柄というのは時代の流行りがあるので、「何故この絵柄が流行っているのか?」「このデザインはどの部分をデフォルメしているのか、何故このアウトプットに落とし込まれたのか」という”何故”の部分を分析しながら新しい表現を積極的にインプットするようにしてましたね。

いわき:その分析してアウトプットしていくのがクリエイターの大変な部分でもあり、楽しいところでもありますよね。イチ視聴者からすると、最近のアニメーションはどれも線数が多くて、動かすのが大変そう…と感じるのですが、本職の方から見ると如何ですか?

中:イメージの通り、線が多いと単純に物量が増えるので大変ではありますね。一方で、アニメーターとして技術を問われる…という意味では意外と線数が少ない方が難しかったりします。

昔のアニメを想像してもらったらわかりやすいのですが、線が少ないとそれだけ”シルエット感”が大事になってくるので、デッサン力がより必要になるんです。なので、昔の作品を久しぶりに見たりすると発見があります。

いわき:言われてみると、昔の作品はデフォルメが綺麗ですよね。早速、中さんの分析力が垣間見えた気がします!


クリエイターの”やりたいこと”と”キャリア”の両立

いわき:いろいろとお伺いしましたけど、入社から3ヶ月経ちましたね!

中:そうですね。まだ3ヵ月ですが、体感では1年くらいいる気がします笑
それくらい、社内の方々に暖かく迎えていただいて馴染めています。

今まで事務作業をやってきたことがなかったので、そこが一番不安だったのですが、元々マメな性格だったのと、良い意味で自分を信用してない部分が程よく作用しているなと感じています。少しづつですが、問題なく取り組めていることが最近は自信になってきました。

いわき:私から見てもよく馴染んでると思いますし、早くも活躍されている印象があります!働く中でやりがいを感じられたことはありましたか?

中:やはり、スタクリのみなさんが参画先で活躍していただいているのを見届けられた瞬間はやりがいを感じました!
私は参画までのお手伝いをすることが業務ですが、スタクリのみなさんは参画してからがスタートです。なので、スタクリのみなさんが活躍できるようにミスマッチのない案件を提案するのが私の仕事だと思っています。

参画後はキャリアサポートチームとの面談ログや、契約更新時に参画先からいただく現場レポートで皆さんの活躍状況を知ることができるので、評価が良いと嬉しいですね。もちろん、思うように活躍できていないなって時もあるので、その時はいつでもフォローできるように準備をしています。

いわき:確かに活躍されてると嬉しいですよね。その中で何か記憶に残ってるエピソードなどはありますか?

中:以前、スタクリ自身からいただいた要望がきっかけで、新たな企業様と繋がらせていただいたことがありました。、しかも最終的に、そのスタクリの方が希望していた案件に参画できることが決まったんです。

いわき:それはすごいですね!!何かアプローチを工夫されたんでしょうか?

中:その会社の系列会社とお付き合いがあったので、担当者を通じて紹介してもらえないかコンタクトを取りました。連絡を取ったところ、どうやら系列の会社間で「STANDから来る人は仕事ができる」と好評をいただいてたみたいで、「STANDなら」と優先的に繋いでもらうことができたんです。

アプローチの工夫というわけではないのですが、これまでのスタクリのみなさんが築いてきた信頼があってこそだなと嬉しくなりました。

その後も、要望を出してくれたスタクリのAさんが、該当案件の自主制作作品を用意して熱意を語ってくださり、無事オファーに至ることができました。
私一人ではなく、Aさんと二人三脚で協力して勝ち取ることができたオファーだったと思い、今でも印象に残っています。

いわき:まさにお二人の協力の成果なのが聞いていて伝わってきます!

中さんはアニメーターを7年経験されているので、日頃の業務の中でクリエイターの視点も理解できるのが強みだと思いますが、双方の立場を経験された身として感じたことはありますか?

中:そうですね…私もクリエイターだったので、スタクリのみなさんが大切にしたいことを共感できるのは強みだと思いつつ、一方で営業という立場で会社の利益も考えると、なにもかも要望すべてにお答えするのが難しいジレンマを常々感じています。
あとは、キャリアのことを考えて業務の幅を広げた方がいい時でも、その為に必要なステップがご本人の中で優先度が低い時もあったり。

いわき:クリエイターだとよく聞く話ですよね…。やりたいこととキャリアのために優先すべきことのバランスを考えるのは難しそうだなと毎度思います。

中:ですよね。もちろん、私はクリエイターの方がなんでそう思うのか痛いほどわかります。でもそのままでは、できることしかやれなくなってしまうとも思っていて。

アニメーションスタジオで新人教育をしていた時から思っていたことですが、多くの人が腰が重くてやりたがらないことをやれるようになるからこそ、それがチームの人材価値に繋がると思っています。

皆がやりたくないことを「私やりますよ」って言える…もちろん、それが結果として上手く立ち回れない事もあると思いますが、やるという意思表示をすることに価値があるのかなと。

なので、クリエイターの皆さんが持つ色んな可能性を潰さないようにご提案させていただくことが私の役割だと割り切って、敢えて視野を広く保つように心がけています。

さいごに

いわき:最後に、今後の目標を教えてください!

中:まずは独り立ちでしょうか。まだまだ業界知識やお作法などを覚えている段階なのでしっかり自分の物にして、常に最新の状況をスタクリのみなさんにもお伝えできるようにしていきたいです。

特に、チームマネージャーの本田さんは経験が長くて想定質問のノウハウがあるので、提案の仕方や内容がいつも勉強になります。まだまだプレゼンや、話を引き出すことは苦手意識があるので、もっと強化していけるよう頑張ります!

いわき:貴重なお話、ありがとうございました!


調査兵団の服を着てバンジージャンプする中さん in.前職社員旅行


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