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昔の男~season3~孝史という男08

ある日、孝史との約束がある日。
店の電話が鳴った。私宛てだった。

店長が、「男の人からだよ~〇〇さんいる?だって」と。

ただのアルバイトの私宛ての電話なんて、心当たりがなさすぎる。
代わると、孝史だった。

「今日、21時に迎えに行くから」

私は、顔面が熱くなり、店長に聞かれたくない、悟られたくない。と必死で隠したのを覚えている。とにかく恥ずかしかった。

店の電話に、私用でかけてくる彼氏がいるなんて知られたくなかった。
『携帯に連絡してくれればいいのに!』
『時間は昨日もさっきも確認したからわかってるのに!』

もちろん店長は、気付いていたし、オロオロしながらレジ締め中に小銭をばらまいた私に、
「落ち着いて、だいじょうぶだから」と言ってくれた。

大丈夫?彼氏けっこう大人なんだよね?まぁ、色々あるよね!また明日ね!と、店長は帰っていった。

その頃はもう、孝史は、何でも知っている素敵な年上の彼氏。なんかではもちろんなかった。

ただのモラハラ頭おかしいおじさんであった。

当時の私に「私に恥かかせんなよ、ええ大人が恥ずかしくないんか?」てっ言ってやれよ!と声をかけてあげたい…。






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