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【2/19追記】ガンダムSEED FREEDOMネタバレ感想

ネタバレ注意。
映画『ガンダムSEED FREEDOM』を3回観たオタクの感想です。(約12000字)
→2/19、5回目を見終わった時点での感想を最後に追記しました。(約4000字)

とりあえず私がどういう立場のオタクかということを書いておくと、

・ガンダムSEED、DESTINY共にリアタイで観てた(〇学生の頃)
・当時一番ハマってたジャンルだった。二次創作もしたしオンリーにもコミケにも行ったしガンダムカフェのSEED系の企画はほとんど行ってた。家にSEEDとDESTINYのリマスターBlu-ray(初回版)がある。周りがOOにジャンル移動しても私だけSEEDのオタクをやってた。
・推しキャラはカガリとイザークとクルーゼ。推しカプはアスカガ。他にもノマカプ全般好きだった、BLはディアイザを少々。でもほぼアスカガメイン。
・最近はアニオタではなくなり、3次元の女性アイドルオタクをやってる。昔も今も「強い女」が好き。

そんな感じ。
まぁ濃いめのアスカガオタク(女)です。

そろそろネタバレ感想書いても大丈夫?
この先は自己責任でどうぞ。



以下ネタバレ感想


まず最初に見終わった時の一番の感想は「キララク映画だったな???」だった。

宇宙規模でキララクが愛を確かめ合う話だった。
ストーリーの内容云々の感想ももちろんいろいろあったんだけど、一番濃く残った感想がそれだった。

私はアスカガオタクなので、当時よく見ていた二次創作はほとんどアスカガだったけれど、アスカガの二次創作には他のノマカプが登場することも多く、当然キララクはセットでよく出てきた。
私の知ってるキララクは「2人で優しくニコニコ笑ってるけど、敵に回すと怖く、裏でいろいろ手回しをしたり、腹黒だったりする」「双子(キラ)/同性(ラクス)であるカガリに甘く、昔から知る仲であるアスランに手厳しい」「アスカガが不器用カプ(日々トラブルやすれ違いが絶えない)であるのに対し、キララクは理性的で平和(ドタバタしない)」いうパターンが多かった。

上記の通り「アスカガメインの二次創作におけるキララク」しか知らなかったので、「キララク単体の二次創作ってこんな感じなんだなぁ」と思った。
いや二次創作ではないが。公式だが。
いやでも「公式による二次創作(存在しない日本語)」って感じの読後感だったんですよ、分かる???
それくらいカップリング要素が強かった。濃かった。良い意味で。
「僕はラクスの全てを愛している!」(戦闘略)「私も愛しています」とか、「愛しているから必要なのです」「愛されることに資格なんて必要ない」とか、同人誌でもそんなベタな展開やらんぞ(いいぞもっとやれ)。
超お金持ちのキララクオタクが出資したんだと言われたら信じるし、私も5000兆円あったらアスカガ映画作ってもらいたい。5000兆円ください。

それから、物語全体で言うと、「前半がめっっっっっちゃしんどかった」。

しんどすぎて私の中の5歳児がイヤイヤイヤイヤ暴れそうになった。大人のガワを被ってるのでギリ耐えた。
キラとアスランが殴り合いの喧嘩するところくらいからようやく落ち着いて見れたけど、そこまでの流れが本当にしんどくてしんどくて……
SEEDはキラの物語だと思っているので、そのキラが道を踏み外している、間違った行動をしている、という状況がめちゃくちゃなストレスだったし、ファウンデーションの底知れない力や思想も分からず(オルフェは雄弁に語っていたが、どこまで本心が分からなかった)、この先の展開の読めなさもずっと怖かった。

その分、後半のカタルシスというか、全既存キャラ大活躍展開はめちゃくちゃ楽しかった。戦闘シーンも興奮したし、挟まれるネタにゲラゲラ笑ったし、さりげなく差し込まれる「戦術バジルール」とか「ニコルの作戦だな」とかはえーん;;;;ってなった。
あとメイン戦闘シーンに入る前の「百発百外しはトダカ一佐仕込みです」。あれは泣く;;;;

2周目は展開を知ってるからまだ大丈夫かと思ってみたけど、やっぱりしんどかった。展開を知ってたからギリ耐えた。
3周目でようやく心落ち着けて前半シーンを見れた感じがある。

そもそも大前提として、私は1周目を見終わるまで、この映画が本当に「見られる」映画なのか分からなくて怖かった。

前述の通り、私は長年アスカガのオタクだったし、カガリのオタクだった。声優変更は悲しかったし辛かった。夫妻との噂は知っていたからこうなることは予想の範疇というか「ああ、そうなったか……」と思ったけど、それでも大人の事情よりも作品の完成度、物語のあるべき姿を優先してほしかった。
「ついに映画化!ずっと待ってた!やったー!」と両手放しに喜ばせてほしかった。喜び3割、悲しみ3割、不安4割で映画の公開日まで過ごしたくはなかった。
(書くまでも無いことだが、新しい声優さんに対してはネガティブな感情は一切ないです)

去年、SEEDとDESTINYのスペエディが映画館で2週間ずつ公開されて全て観に行ったが、映画の終わりにSEED FREEDOMの予告が流れて、進藤尚美ではないカガリの声を初めて聞いた時は泣いてしまった。2回目以降も耳を塞ぎたくなった。
映画の公開が近づくにつれグッズ等の展開が増えていったが、「キラ、アスラン、ラクス」のラインナップを見る度に「カガリをハブんな💢💢💢」と思った。だってSEEDのときは4人で1セットだったじゃん。そこから1人だけ欠けてたらイジメかと思うわ。

そして、DESTINYの脚本にも昔から不満があった。
SEEDがリマスター化したとき、「DESTINYはリマスターするときに脚本もリマスターしろ」と思ってたくらいには不満だった。
カガリにキツい言葉を浴びせるシンは好きになれなかったが、それでもシンには最後まで主人公でいてほしかったし、主人公であるシンがいつかカガリの心の痛みにも気づいて、和解とまではいかなくても憎しみ以外の感情を持ってほしかった。

だから、新作映画が納得のいく物語になるのか、カガリの扱いがどうなるのか、またDESTINYのときのように「キャラクターは好きだが物語には不満も多い」という着地点にならないか、ずっとずっと怖かった。好きだからこそ怖かった。
怖かったのでムビチケも買わなかった。1回は必ず見るけど、2回以上見るかは分からなかったから。アスカガメイリンのムビチケ、映画見た後の今なら買えるけど当時の心境で買えるわけがなかった。

だから1周目を見終わって、すごく安堵した。
良い映画だった。楽しかった。嬉しかった。みんな好きだった。アスカガが変わらずアスカガだった。

私の大好きだったガンダムSEEDがそこにあった。

この映画によって20年来の魂を救われたオタクがたくさんいると思うけど、私もその1人になった。
今は2周目を見終えて一旦感想を書いている(書き終わる前に3周目も見た)けど、まだまだ繰り返し観たいと思えている今が嬉しい。
ただ前半の展開がしんどいので、1日に何度も観るのは無理だけど。前半、カロリーを消耗しすぎる。

それから、カガリの声について。

嘘偽りなく感想を書くなら「良かった、けどやっぱり寂しかった」。
もちろん長年愛した進藤尚美カガリとは声が違うが、作品に馴染んでいて、彼女のほぼノイズになることはほぼなかった。
「大人になって声が少し落ち着いたカガリ」として受け止めることができたし、政務をするカガリは強く気高く、時には感情が先行して語気が強くなるところも昔と変わらず、そしてアスランの前では可愛かった。
私の好きなカガリであり、SEED FREEDOMのカガリも変わらずに愛せる、と思った。

ただやっぱり、ふとした時に進藤尚美カガリの声は恋しくなった。

個人的に一番好きなシーン

個人的に一番好きなシーンは2つあって(一番とは?)、1つが「アカツキのレクイエム阻止シーン」もう1つが「ディアイザがクーデター艦を沈めるシーン」。

「アカツキのレクイエム阻止シーン」

アカツキはやっぱり、カガリの機体、オーブの機体なので、特別好きだ。
乗り手がムウさんになっても変わらず好きだ。
レクイエムの前に突如ババーン!と現れたアカツキに「ヒャー!カッコイー!」と気持ちが昂った。さながら男性アイドルが登場したときの女オタクの反応だった(私は女性アイドルのオタクなので普段そういう反応はしない)。

黄金の意志が祖国に向けられた暴力を阻止する。
あまりに美しく、カッコよかった。
えーん。ちょっと泣いた。
にしてもアカツキがレクイエム受け止めて跳ね返したのはやりすぎやろと笑ったけど。
「不可能を可能にするのも楽じゃないのよね」じゃないのよwww

(SEEDのラストでアークエンジェルを守って散ったストライク、本来ならそこで死んでたはずのムウが贔屓謎の蘇生をしたことのセルフオマージュというか「やり直し」でもあるな、と思った)

「ディアイザがクーデター艦を沈めるシーン」

まず前半でジャガンナートがファウンデーションと接触してたのは親書を受け渡していたのだと思っていたけど、本当はクーデターを企てていたんだなぁと。
そのシーンの直後にファウンデーションからの親書の話になったので、これはミスリードだったんだろうな。
(親書を渡す際にそそのかしたのかもしれないし、ちょっと精神に介入したのかもしれないなとも思った)

「説得に応じるくらいなら最初からこんなことしない」と諦観しているディアッカに対してずっと説得していたイザークは厳しくも優しい人で、「戦闘を止めろ!国家反逆罪に問われたいのか!?」って言うけど今更攻撃の手を止めたところで罪が消えるはずはないのに、それでもきっとここで止まってくれていたらイザークは最大限罪が軽くなるように働きかける人だろうなとも思った。
そういうとこが好きなんだよ〜〜と惚れ直した。
あとジャガンナートとイザーク、年齢差は見ての通りだけど階級は同じ「中佐」なのね。対等。イザーク、出世が早くて優秀。

それでも最後はやっぱりディアッカの言う通りで、撃つしかなくて。
ジャガンナートが言った「焼かれたことを忘れ」云々で私が連想したのは血のバレンタインのことだったし、もちろんそれ以外の戦火もだけど、きっとディアイザもそういうことを思い浮かべただろうし、だからこそディアッカの「忘れてねえよ」の言葉の重みにボロ泣きした。

映画で一番好きなセリフ、このディアッカの「忘れてねえよ」かもしれない。

その他感想(キャラ別)

キラ

SEEDでは「スーパーコーディネイター」「誰もが君のようでありたいと望むだろう」と言われ、FREEDOMではその真逆の「出来損ない」と言われるの、人類は皆身勝手で好きなようにレッテルを貼る愚か者ども~~~ってなった。(キラを生んだコーディネーター、キラの命を狙ったナチュラル、クローンであるクルーゼ、アコードたち、と人種(?)問わずこの扱いなので全人類愚か者)

ラクスがキラを撃つよう命じた(最初は「キラを止めて」と言ってたのにオルフェがわざわざ「撃って良いということですね?」と捻じ曲げて承服させた)後のキラの弱さは、結局のところ彼が「誰かを守るための戦い」しかできない人だからなんだろうなと思った。
ブラックナイツから売られた喧嘩を買わなかったのもそう、夜会でラクスとオルフェが2人でいる光景を見て割って入れないところもそう。「自分のために戦う」があまりに不得意。

アスランとの喧嘩シーン、
MS戦闘では誰よりも強くてシンやルナを後衛に回す最強の人が、生身の戦いになるとてんで弱くて(元来の優しい性格に加えて、アスランのように士官学校で訓練を積んでるわけでもない民間人上がりなのでそれはそう)そこのギャップは人間味を感じて好きだったな。

ラクス

ラクスがこんなにもキラへの愛を語るところ、初めて見た。良かった。
もう既にネタ構文と化してるけど「必要だから愛するのではありません、愛するから必要なのです」このセリフ好きだよ。ラクスの本質を表すような言葉だなと感じた。

SEEDでアスランに銃口を向けられても顔色を変えなかったラクス、今作でも銃口こそ向けられていないけど周りに敵しかいない状況で己の信念を曲げず、オルフェに襲われても顔色を変えず、
「ラクスらしいラクス」って書くと変な感じだけど、そう思った。ああ、ラクスってそうだよな、こういう人だよなあって。

プラウドディフェンダーに搭乗・出撃するとき過剰に胸揺れてて笑った(そういえば逆に(逆に???)マリューさんは揺れてなかった印象)。
ストフリとドッキングした後に謎に宇宙に浮いてたのも笑った。

前半いろいろしんどかったシーンの中で、オルフェとラクスのダンスシーンも胸がざわざわして落ち着かないシーンだった。けど、そこの作画が「そこそこの作画」でしかなかったのが、かえって良かったというか。このダンスシーンが気合い入れた作画で書かれてたらちょっと発狂してたかもしれない。程々の作画で助かった。

アスラン

1周目に見たときは「アスラン、キャラ崩壊した???」「ここまでネタキャラだったっけ???」って思ったんだけど、2周目見てたら「まぁでもこんなもんか」って馴染んでしまった。慣れって怖い。

まずズゴックで出てきたところに笑ったし、最終戦もズゴックで出るんかい!って笑ったし、そのズゴックが中身ジャスティスだったんかい!って笑った。三段オチずるい。
ズゴックである程度戦えてるのもなんなんだよ。

そういえば戦闘前にヒルダ達が「ファウンデーションにはケルピー(水の化け物)が出るぞ」って茶化してたけど、あれズゴックのことだったね???登場時水の上飛んでたし???ケルピーっていうか海坊主だけどね???

キラとの喧嘩シーンでアスランが「俺の知ってるラクスはそんなこと言わない」って言った時の周りの微妙な反応(元婚約者…)笑った。
でもキラの目を覚まさせるために大切なセリフだよね。あの場でアスランにしか言えないセリフだし。

最終戦のアスランの妄想シーンの件、
そもそも私は映画公開前から予約・販売されてたグッズの中でカガリのやたらお色気っぽい表情してるアクスタとかのグッズが好きになれなくて、「こんなのカガリがやる表情じゃない〜〜解釈違いだ〜〜」って内心モヤモヤしてたんだけど、
映画を見た結果「アスランお前の妄想だったんかい!!!!」ってなった。てめえこのやろう。むっつりすけべがよ。

それはそれとして終戦後にアスカガでハウメアの守り石と指輪を見せあってるシーンは最高でした。ご馳走様でした。

そういえばブルーもアスランが作ったのかな、
最初ブルーが出てきたとき「青いトリィ!?」って思ったところに「ブルー」って鳴くから「こいつの名前"ブルー"だな!?」ってなった。鳥型ロボットだからトリィ、それの青verだからブルー、安直なネーミングセンスすぎる。絶対アスランだろ。
そしてまさかブルーがラスト超重要な役割(今でもラクスが持っていてくれたらだけど……)に繋がったのはびっくりした。

カガリ

さっき書いた通り。

加えて書くなら、
リモート戦という形にしろ、前線にいようとするところは変わらないんだなって思った。ただ見てるだけなのが性に合わないんだろう、レジスタンス時代から変わってない根っこの部分、やっぱり好きだったな。
(それはそれとして政務もきちんとこなしていて、そこは大人になったんだなあと成長も嬉しかった)

あ、あと核が放たれた後の通信会議でキラのこと悪く言われて激昂しちゃってその後「あーまたやらかしてしまった……」的に机に突っ伏してるの可愛かったです。だいすき。

シンルナ

これをDESTINYでやれよ!!!!!!!!

の一言に尽きる。最終戦。
まあそれを踏まえてのやり直しというかリベンジというか罪滅ぼしというか、そういうことなんだろうと思ったけども。

まあその文句は一旦置いておくとして。
「山猿」シンと、そんなシンでも好きなんだよねえ、なルナの関係性は可愛くて好きだった。ルナの「はあ!?好きだけど!?」めっちゃ好きなセリフ。笑
そういえばシンルナってお互いに対して「好き」って言ったことない?なんか戦時中の流れで付き合うようになってそのまま雰囲気で付き合ってるけどお互いそういう言葉言わないよね。2人とも子供っぽいところがある(そこが可愛い)。
だからこそ(シンが聞いてないところでとはいえ)初めて「好きだけど!?」ってセリフが出てきたの良かったなと。

最終戦でのネタシーン、「こいつ、何も考えてないのか!?」からのステラ化け物化、1周目で見たときゲラゲラ笑った。
ステラのあれ、なに??????ガイアと同化したのかな????
(ファン向けの)お祭り映画だけどお祭り演出すぎるだろうよ。笑

メイリン

あまりに有能であまりに献身的で、絶対幸せになってほしい……(幸せになり方は問わない、SEED世界は男女ペア組まれがちだけど別に男である必要も恋愛である必要もないと思う)と思った。
元々オペレーターだった彼女が、最前線でのサポートをすること、ありとあらゆる武器をぶっ放し、軽い泣き言を言いつつハッキングをこなしていく有能さ、本当にカッコいいよ。
アスカガの当て馬的な扱いのされ方さえなければ普通に良い子だし好き。幸せになってくれ。

ムウマリュ

ラストの終戦決まって早々にちゅっちゅしてた印象が大きすぎて他の感想が全部飛んでる←
「あっ!電車で周りの目を気にせずイチャイチャするカップルだ!」って思った(悪い意味でだよ)。

でもさあ、
ムウマリュ:艦内でちゅっちゅ
アスカガ:アスランの妄想のみ。(カガリは)健全
からの
キララク:海辺で全裸でキス ←!?!??!アダムとイヴ??!!!
ラストの方がインパクトデカすぎてムウマリュちゅっちゅくらい大したことなかったな、になった(感覚が麻痺してる)

アカツキでレクイエム弾いて「不可能を可能にするのも楽じゃないぜ」はやりすぎ。チートだろ。笑

マリューさん、キラのこと一瞬「キラくん」って言いかけるの可愛い。表向きは「ヤマト隊長」だけどいつまでも「キラくん」のままな2人の関係性が良いよね。

最後のミレニアムの突撃、そりゃ確かに「ぶつけてでも倒す」的なことは言ってたけど本当にぶつけるやつがあるかーーい!??!?!ってなった。どういう先頭を想定して作られた装備なんだ、艦首ラム……。
アレクセイがマリューに言った台詞なんだっけ、「この艦はいわば海賊だ、それならそれらしい戦いが分かる人のほうがいい」的なやつ、なるほどこれがその「海賊らしい戦い方」ってやつね、って思って笑った。

アグネス

事前情報をあんまり追ってなかったので、桑島さんが新キャラの声優を務めてるってことはぼんやり知ってたけどどのキャラかということは忘れてて、1周目終わった後友達に「桑島さんのキャラ死ななかったですね」と言われて「誰だっけ?」となって調べたらアグネスだった、ほんとだ生きとる。

というか桑島さん、フレイとナタルのときからそうだったけどいくつ声帯があるのかってくらいいろんな声を持っていて、アグネスも全然違う声すぎて桑島さんだって気づかなかった。さすがすぎる。

3周目を見ててようやくアグネスの役割が分かってきた気がする。

前半のアグネスは「SEEDのフレイ的立ち位置」。
・キラを誘惑する(SEEDのキラは誘惑に落ちるけどFREEDOMのキラはオチない)
・視聴者のヘイトを買うウザキャラ(私は当時からフレイのこと好きになれないんだけど、大人になった今ではフレイはそういう役回りのキャラなんだということで腑に落ちて、だから一生嫌ったままでいよう、と思ってる)
・キラを失った後、すがる相手を求めて敵陣営へ(フレイ→クルーゼ/アグネス→シュラ)
・CV桑島法子!!!!!

死にかけのキラを前にしての
シュラ「くるか?」アグネス「……行くわ」
このシーンを3周目で見た瞬間、アグネスとフレイがダブって見えてわー!!!ってなった。CV桑島法子!!!!!

後半のアグネスは「DESTINYのシンとルナ的立ち位置」。
これはシンとルナがDESTINYでやれなかった主人公とヒロインの立場をやり直すために必要だったポジションだったかなと。シンルナがブラックナイツ=完全悪な存在を倒すだけでなく、アグネスのような人間模様のある相手と対峙することで人間ドラマになるというか。
「DESTINY最終戦でのアスランvsシン」=「元は同じ軍、同じ艦に乗っていた相手と敵対する構図」=「コンパス・ミレニアムで仲間だったルナvsアグネス」っていう構図もそうだし、
ルナに倒されたアグネスがMSから出て体育座りしてるの、DESTINY最終話で機体ボロボロに壊されてパイロットスーツで抱き合ってたシンルナともろ被せてたよね。

ルナによって生かされたアグネス、FREEDOMでシンルナが成長したみたいに、その後の未来で性格丸くなってまともな男と付き合えるといいね。
フレイとダブって見えたところもありつつ、フレイほどには嫌いにはなれないキャラではあったなあ、個人的には。

あと、ツインテールって「幼さの象徴」みたいな髪型だと思ってるんだけど、DESTINY前半でツインテール担当だったメイリンがFREEDOMで髪を下ろしていて、代わりにアグネスがツインテールだったのは意図的だった気がしている。
メイリンはホーク姉妹の妹としてのツインテール→アスランと脱走して姉から離れて以降は髪を下ろしてるので。
だからもしFREEDOMの続編が作られたときはアグネスもツインテールやめてるかも?と思った。

コンパス+α(主人公サイド)

ミレニアム艦長のアレクセイ・コノエ、顔の若さの割に声が渋すぎる。
+20歳老けさせてくれ。
でも艦長が年配だったらマリューも艦長交代を承諾しなかった気もする(上下関係を気にして)ので、同世代っぽい顔なのは仕方ないのかなーとも思った(アレクセイの年齢しらんけど)。

レクイエムに始まり待ち構える大量の敵艦からの攻撃すべてを回避し続けるアーノルド・ノイマン、本当に凄腕すぎる。
これでナチュラルなんだよな……いや見終わるまでナチュラルだってこと完全に忘れてたわ。実はスーパーコーディネーターでしたって言われても信じるよ。

アーサー、何回「えぇ!?」って言った?ていうか「えぇ!?」しか言ってなくない?って思ってた(1周目)んだけど、2周目見たらちゃんと他にも台詞言ってて安心した(?)。
副長の席奪われた後なにしてたんだろう。→3周目で席についてることは確認したけどやっぱり何してる役割なのかはよく分からなかった。

早口メカニックことアルバート、典型的なメカオタクだ……変態だ……ってなった。プラウドディフェンダーに搭乗・出撃するときにラクスの胸が揺れてるのとか1ミリも興味なさそう。
あと元艦長のアレクセイにも言わずにあのジェル状の新型装備用意してたのどういうこと???有能すぎてキモい(褒めてる)。
そういえばSEEDでもキラが最初にストライクに載ったとき超早口でブツブツ言いながらOS書き換えてたな。だからあの2人気が合うんだろうな。

どうでもいいけど20年前SEEDのタイピングゲーム(PCゲーム)があって、そのステージ1でキラの早口台詞全部タイピングさせられてた思い出。あのタイピングゲームめっちゃやり込んだおかげで私の今のタイピング速度がある。人生。

オーブにミリィとサイがいて嬉しかった~
最終戦でカガリと一緒にいてくれてありがとうね。あと1人一緒にいたのチャンドラだっけ?たぶん。
カズイも一瞬出てた、って他の人の感想で見かけたんだけど私1周目で見つけられなくて、どこにいたんだろう?って思ってたら2周目ふとした瞬間に「あっ!?!?いた!!!!」ってなったの笑った。本当に一瞬だった、ほぼモブ。生きてて良かった。

ヒルダ、シンにラッキースケベされた上にノーリアクションされ(もっと怒って良い)、連れ添った部下2人に死なれ、唯一の救いは敬愛するラクスの身柄が無事戻ってきたことだけど、この先の未来で幸せになってほしいキャラ筆頭。
あとシンのディスティニーが分身して攻撃したところでトドメ刺したのがヒルダだったの見て、「なんかスパロボっぽい演出かと思ってたら結果豪華なジェットストリームアタックだったー!?」ってなって笑った。

ファウンデーション(敵サイド)

イングリット好き。他全員嫌い(素直な感想)。

イングリットがラクスの言動を見て徐々に自分の気持ちに素直になっていくの好き。イングリット、アウラじゃない人に育てられてたらきっといい子だっただろうな。
途中から「間違ってるのは自分たちの方」って分かってただろうに、ラクスに組して裏切る選択肢もあっただろうに、それでも最後まで母や仲間や愛する人は裏切れない人だったね。
死の淵、最後のあの一瞬だけでも、イングリットの愛がオルフェに伝わってたらいいな、気づいてもらえてたらいいな。真相は闇の中だけど、私の中では「伝わった」という解釈にしておく。

テレパシー的に意思の疎通ができるアコードたち、1人死んだら負の感情も共有されたら一気に崩れそうだな、と思ってたらその通りになって「あーやっぱり」ってなった。
アコードであるがゆえの長所だったものが逆に短所(敗因)になるの、どこまでいっても人間なんだな、どれだけ進化した人類であっても完璧な存在なんていないんだなあと。

オルフェ、好きな女にフラれたからって急に手のひら返して「自分より劣った男を選んで周りから崇拝されて気持ちいいと思ってるんだろう」って貶めまくしたてるの、あまりにダサくて笑っちゃった。
こういう特殊な環境で育たず普通の学生として生きてたらディベート超強くてディベートの世界大会とか出てそう(褒めてない)。

ファウンデーションの敗因はオーブを焼かなかったことだと思っているんだけど、そのレクイエムの照準を変えたのがアウラなんだよね。キラの挑発にまんまと乗っかって。周りのアコードたち、「お母様、それは……」みたいな雰囲気がありつつも母の暴走を止められなくて、結果ミレニアムを狙ったけど天才ノイマンによって落とせず。
アコードとして生まれた子どもたちはそれはそれは優秀だっただろう、自分たちの役割を全うしただろう、でもアウラがアウラ自身の役割を忘れ、怒りに任せて撃った一発によって綻びが生まれ、キラたちに一筋の勝ち筋が生まれたんだと思うと、皮肉な結果だなあと思った。

その他

冒頭の戦闘シーンで人よりも何よりも先に花が映されて吹き飛ぶの、DESTINYラストの「いくら吹き飛ばされても、僕らはまた花を植えるよ」から繋がってるんだなぁと思ったらちょっと泣きそうになった。

そういえば冒頭の出撃シーン、背景が海だったり宇宙だったりしたの「どっち???」ってなったんだけどあれどうなってたの。よくわかんない。え、ミレニアムと4機は宇宙にいたんだよね???海のシーンなに?
→3回目見て、なんとなく「海」だと思ってた部分が宇宙で、「空」だと思ってた部分が地球だな……?と思った。あんまり納得はしてない。

ニコルの死亡シーンはたぶん2回あった(つい数えちゃうよね)。前半キラの回想で1回と、後半戦闘中にたくさん死亡シーンが流れてたときの1番手。つい数えちゃうよね。
ミゲルとハイネは1回も死亡シーンなかったのなんで?私が見落とした?って思ったけど2周目でも見つけられなかったわ。仲間外れ可哀想だよ~

ラウ・ル・クルーゼ大好きなんだけど、キラを洗脳するときに流れてた映像がクルーゼ祭りだったのはさすがに笑っちゃった。キラの心の闇の部分に今もずっとクルーゼの存在がいるってことなのかなあ。

種割れシーンが新しくなってたけど、なんかごちゃごちゃしててキモかった。過去のシンプルなピキュイーンの方が好き。

2回目、3回目はドルビーシネマで見たんだけど、2回目のときは「ドルビーシネマの横とか後ろとかから音聞こえるってシーンなんかあったっけ?」と見終わった後思った。3回目見てたら最初の戦闘後にヤマト隊がアークエンジェルに降りたときにムウマリュと話しながらエレベーター行くシーンで、周りの整備音が横や後ろから聞こえてきて「ドルビーシネマここかよwww」ってジワった。無駄に臨場感あってオモロかった。
いや他にもそういうシーンあって私が気づけてないならごめん。整備音だけ気づけましたって話。

BGMとかの音楽、新しいのも良いけどやっぱり昔の聴き馴染みのある曲くるとテンション上がるね。ラクスが料理しながらキラを待ってるところとか、あとやっぱり『Meteor -ミーティア-』大好き。

2周目エンディングで『去り際のロマンティクス』聴いてたらオチサビでケチャしたくなった(アイドルオタクの魂)。
ももいろ歌合戦現地行くべきだったな~(ガンダムSEEDメドレーがあった)(配信はリアタイで見た)(でもあの頃は映画への不安が大きすぎて現場で見ようって気持ちにはなれなかったんだよ)
なので2/18(日)のパシフィコ横浜のイベント行こうかな~って思ったけどチケット一般発売瞬殺でしたわはは。20秒弱で枯れた。空売りかよ。
まあまたいつか生で見られる機会があったらいいな~

第7回 ももいろ歌合戦
ナチュラルにコーディネートされた歌合戦メドレー(種明かしは当日に)

▲アベマで無料で見れるよ。『Reborn』歌ってるよ。見てない人は見てね。


さいご。

TLに流れてきた舞台挨拶の話、
「ラクスがキラに惹かれた理由=遺伝子です」ってハァ???遺伝子によって決められた生き方(ディスティニープラン)を否定する物語なんじゃないの???
SEEDで「あなたが優しいのは、あなたがあなただから」と言ったラクスが実は遺伝子によってキラに惹かれてました~っていうのは物語が美しくなくなるので私は監督の発言見なかったことにして忘れます、
いやまぁ「オルフェに似た遺伝子のキラを好きになったけどその後オルフェに出会ってもキラを選んだのは遺伝子ではなくラクス自身の意思」って見方もできるけど、でもさ、でもさあ〜〜〜もにょもにょする。
あとそもそも「アコード」が後付け設定なんだから「アコードであるオルフェの遺伝子にキラの遺伝子が似ていたからラクスは惹かれた」云々も後付け設定でしかない〜知らん知らん!!!!

なんかもう物語の裏を読むとか考察するとかそういう楽しみ方に疲れちゃった(老いた……)ので、作り手の発言とかあんまり気にせず、好きな部分だけ好きに楽しむだけにしておきたいね~
映画見る。楽しい。また見る。また楽しい。また見ようっと。
それでオッケーかなって。

そんなわけで明日4回目見てきまーす。

おしまい。

【2/19追記ここから】

4回目、5回目を見終わったので感想追記です。

ブルーの鳴く回数に対してトリィが鳴く回数が少なくて、もっと呼応するように鳴き合ってもいいのに、と思ったところでトリィの声が進藤尚美さんなことを思い出して悲しくなった。
私が覚えてる限りでトリィが鳴いたのは、ラクス救出に向かってる最中、キラ&トダカがトリィに導かれながら通路を走ってるときの1回だけ。その鳴き声が進藤尚美さんの声だったかどうかは分からない。
掛け合いがないのは新規ボイス収録できないからかな……もしくは声優変更してるのがバレる(違和感になる)からかな……
やっぱり声優変更ゆるせねえよ……………………

最初の出撃シーン、ようやくちゃんと海じゃなく宇宙として見えるようになってきた。
いや海と思ってたわけじゃないんだけど……水しぶきとか上がらないし……でもあまりに空が地球の中から見上げた空感が強かったのと、宇宙が青すぎたので、そう錯覚してしまっていて。
海?!いやそんなわけない……けど宇宙にしては違和感すごいんだよなあ。って思って3周目までずっともにょもにょしてた。
5回目を見たときにようやく「ああ、宇宙が青すぎて海だと錯覚したんだな」「艦がひっくり返ってるというか、地球に頭を向けた状態で出撃してるんだな」と全体像がつかめてきた。
それにしたって空は宇宙から見てああいう感じにはならなくねえ?地球で見上げた空っぽすぎねえ?と思うけど。

今更ながら「アスランのこの服ってどうなってるんだ……?5分丈のワイシャツに長袖のヒートテック……?」って思ったんだけど、その時のシーンがキラアスの喧嘩シーンだったので「まぁ、キラの謎ベルト服が許される世界だもんなぁ」で結論が出てしまった。
平井久司ワールドの謎ファッションたち。

ファウンデーションで宴があった夜、シンルナの間にどんな喧嘩があったか気になる~
たぶんそんな大したことない痴話喧嘩じゃないかと思うんだけど、だからこそその後の戦闘で戻ってこなかったときにルナはめちゃくちゃ落ち込んで後悔したんだろうなと。こんなことならあんなこと言わなきゃ良かった、とか。
そしてその後、生きてたシンとあんな形で再会したら、そりゃビンタしたくもなる。笑
DESTINY当時ってルナがヒロインっぽいシーンあんまりなかった(前半はステラがヒロイン、後半はシンが主人公剥奪されたため)けど、ルナってツンデレ暴力系ヒロインだったんだな……って今回の映画で初めて気づいた。

Twitterで「ムウは一足先に宇宙に上がってた」っていう考察?を見て「あーそういえば逃げ延びた後ムウさん出て来てなかったな」と思った。
んで、その視点で映画を観てみたら、ファウンデーションがレクイエム初撃のタイミングでオーブから宇宙に上がってるシャトルがあってこれがおそらくムウが乗ってるやつ。
だからオルフェからの「運命プランに賛同せよ」のときカガリは執務室じゃなくて管制室っぽいところにいたんだなあと。
そしてその後オーブにレクイエムが宣告されたとき「市民を避難を急がせろ!」って言ってる背景でもう車の渋滞が出来てたりとか(10分でこんな渋滞になるわけないのでその前から避難開始してる)、先回りで動いてたことが分かる。
そして自身がストライクルージュに乗って「民をお守りください、お父様」って台詞、あれは神頼み(お父様頼み)の祈りって意味ではなくて、先行して宇宙に上がったムウが乗るアカツキのことを指してたんだなと。
全てが「不可能を可能にするシーン」に繋がってるし、カガリ/オーブの有能さも分かる流れだった。

AAとミレニアムがファウンデーションに入国したときに、一瞬差し込まれるフリーダムがブラックナイツに斬られるシーン、あれなんだろ?最初は戦闘シミュレーション的なことかと思ってたけど、いろんな細かい台詞聞いてる感じ、カガリの「ファウンデーションには先日のフリーダム強奪事件のときの借りがあるからな」このときのシーンなのかなあと思ったり。小説版読んだら書いてあるんだろうか。
(初週の特典小説『月光のワルキューレ』の方にちらっと描写があるらしいんだけど、私は持ってないので読んでない。今度友達に借りて読める予定なので楽しみ〜)

アコードたち、ダニエルは「めんどくせえ」が口癖なのシャニっぽいなとか、リデラードやグリフィンの相手を馬鹿にした生意気な態度はオルガやアウルを彷彿としたりと、この辺のキャラたちが似通ってるのは意図的な描写なんだろうなと思った。
「遺伝子操作」と「薬物強化人間」って手段は違うけど幼少期から戦闘兵器として育ててる部分とか、結局やってることってブルーコスモスもアウラも一緒だってこと。
でもアコードたちは記憶改竄はされてない分ちゃんとアコード内では人間関係ができてて仲が良いし、ヘルメットを自分好みのデザイン?にしてたり、あくまで「アウラの子供たち」であるのに対して、ブルーコスモスの方は完全に「駒」であり「兵器」としか見てないっていう違いもある。
ブルコスは「兵器」だから、他の兵器が死んでも記憶改竄してなかったことにする=精神的な影響はなし。アコードはそれができないから1人が死んだところから一気に崩れていってシンに残り3機も倒される、というある意味弱点にもなった。
どっちがいいって話ではないけど。

あとアコードたち、キラに対して「出来損ない」「お前は私たちに勝てない」等々上から物言ってるけど、多対1で殺しきれてない(劣勢ではあるものの防がれ続けてる)時点でそこまで圧倒的な力の差はないな???っていう。
まぁ時間がかかっても勝てればOKとも言えるけど、時間がかかった結果トドメを刺せなくて殺し損ねたのが地球での1戦目でもあるわけで。
相手の意識が読める(=動きが分かるから勝てる)って能力を過信しすぎというか、そこの甘えてパイロットとしての腕はキラアスシン未満だなあ。
「コーディネイターを超える種」と言う割には、スーパーコーディネイターであるキラ(訓練なしでザフトのエースパイロットと互角)程の能力がないように感じた。

「ついてくるか?」「いくわ、あなたと」
シュラとアグネスのこのやり取り、3回目見たときに「あ、アグネスってフレイの立ち位置のキャラなんだ」って理解したんだけど、それ以降4,5回目観たときはこのシーンで「あまりにもフレイすぎる……」ってなった。特に声色。
4回目見る際にようやくパンフレットが買えたので4回目と5回目の間に読んだのだけど、桑島法子さんのインタビューに「フレイを意識したキャラクター」とあって、やっぱりか~~~って答え合わせになった。

あとパンフレット読んで一番驚いた&笑ったのはアウラの実年齢。ロリババア!

オルフェはラクスに「命の価値を平等に」「全ての人が誰かに必要とされる世界」なんて綺麗な言葉で語ってたけど、現実としては「優秀な人材を登用≒優秀ではない人材は行き場をなくして暴徒となる→粛清(アスラン初登場のシーン周辺)」とか「コンパスを陥れる作戦のために民間人に紛れ込んで自爆テロをする役割」とか、どう見ても命の価値が平等じゃないっていう。
「はい、あなたの遺伝子は特別秀でたものがないので自爆テロくらいしか役割がありません、なのでその時が来るまで生きてそれを全うしてください」なんて言われる人生嫌だが????
まあ極論、ファウンデーションの国民は全員「ラクスを連れ去り&反撃の大義名分を得るために核攻撃で死ぬ役割」だったわけで、本当にオルフェの言葉は詭弁でしかない。あれを「遺伝子で決まった役割だから」「必要とされてるから」で何とも思わないでいられるアコードたち(イングリット以外)、人の心がなくてこわい。

そして役割に縛られすぎた結果がオルフェ自身で、
オルフェは「ラクスと2人で世界を導く」という役割に縛られた結果、最後までラクスに執着していて、「ラクスを愛し、ラクスに愛されなければならない」ってところから離れられなかった。
役割がなければ「ラクスは切り捨てて、自分1人で世界を導いていく」という選択肢もあったと思うし、そうやって切り替えられてたらもっと違う戦い方、もっと違った結果になってたんじゃないかなーと。
例えばさっさとラクスは殺してしまって、その上でラクスの名を騙り続ける、とか。
(ていうかあの「ラクス・クラインの名のもとにレクイエムが落ちるだろう」って台詞、勝手にラクスの名前使っててめちゃくちゃ卑怯だよね)

ファウンデーション入国→オルフェラクス握手→では行きましょう、って流れでアコードたちがキラを見やるシーン、みんな顔をクイっと上げてキラを見下げるんだけど、イングリットだけは顔を俯くの、これも終盤に向けての伏線だったんだなあと。
自国に核を落としたシーンでも、オルフェは「計画通り」と言わんばかりにニヤリとしてるけど、イングリットは心を痛めてたり。本当に良い子だよ……来世は幸せになって……。

そんなイングリットとオルフェのラストシーン、
「もういいのよ、オルフェ」
「イングリット……」
「私はちゃんと知ってるから……」
「……クッ」
最初に観たときは「イングリットが報われたか分からないけど私は報われたと勝手に解釈しておく」だったんだけど、見れば見るほど「これちゃんとイングリットの気持ちオルフェに伝わってるな」と確信してきた。
まず「オルフェが最期に呼んだ名前は『ラクス』じゃなくて『イングリット』」だってこと。
それから、イングリットに言葉に対して、最期言葉ではないけど小さく「クッ」みたいな声にならない声が入ってたこと。
この最後の「クッ」がなかったら本当に届いていたか真相は闇の中だったけど、「クッ」があることで、死へ向かう意識の中でも最期にちゃんと届いてたってことを示す描写だ、って思った。
2人の唯一のラブシーン、という解釈。

見れば見る程ファウンデーション陣営への解像度が上がってる。それはそう。
でも解像度が上がった上で「こいつら嫌いだわー」って気持ちは変わらない。それもそう。


追記の追記

最終戦でミレニアムから有線で出てきた狙撃武器、あれ操縦してるのアルバートっぽかったけどこの人どんだけ天才ヘンタイなんだ……って笑っちゃった。有能な変態(好きだよ)。

最終戦のミレニアムに対して一斉砲火するときのオルフェの「FIRE」やたら発音よくて毎回ジワる。


おしまいのおしまい。

続き:SEED FREEDOMの楽曲をライブで見たくてフェスに行ってきた話


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