劇ス卒論合同制作委員

2022年10月に発行した劇場版スタァライトの考察合同誌『舞台創造科3年B組 卒業論文…

劇ス卒論合同制作委員

2022年10月に発行した劇場版スタァライトの考察合同誌『舞台創造科3年B組 卒業論文集』の一部をウェブ転載するアカウントです。通販👉https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=1652581

マガジン

  • 舞台創造科3年B組 卒業論文集

    2022年10月に発行した劇場版スタァライトの考察合同誌『舞台創造科3年B組 卒業論文集』のウェブ転載版です。2023年6月4日より、毎週3本ずつ更新予定です。

  • 卒論合同関連note

    劇場版スタァライトの考察・感想合同誌「舞台創造科3年B組 卒業論文集」に関連するnoteを集めました。マガジンからの削除依頼は、お手数をお掛けしますがsaboteng23@gmail.comまでご連絡ください。

最近の記事

編集後記

りーち 2022/10/10 https://twitter.com/komatsuriichi  気付けば夏が過ぎ、秋の風が吹く季節となりました。主催さぼてんぐは本合同誌について以前「どうにか半袖の季節の間には出したいです」とTwitter で宣っていましたが、判定はいかに。ひとまず2022年10月10日、無事に本合同誌を発行でき主催班一同ほっとしています。  第1章のさぼてんぐによる文章にもあった通り、本企画は2022年1月に、主催個人のほんのちょっとした思いつきから

    • イラスト投稿(たれこ)

      たれこ https://twitter.com/tareko_ill

      • スタァライトとその分身

        A.エイトー https://twitter.com/ruin_8aie (本稿では、『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』を劇ス、『劇場版再生産総集編「少女☆歌劇 レヴュースタァライト ロンド・ロンド・ロンド」』をロロロ、TVアニメ『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』をTV版と呼称する。) 1.舞台読者心得 案内 夕暮れ。燃えるような空の下、砂漠には無数の足跡が確認できる。この「舞台」に彼女たちはありありとは存在せず、その影、分身[double]だけが揺らいでいる

        • スタァライトの『罪』 ~舞台の、舞台少女の、キリンの、そして我々の~

          walterinsect https://twitter.com/walterinsect はじめに 舞台芸術には、人を魅了する力がある。衣装が、照明が、舞台装置が、化粧が、音楽が、全て同じ目的のために同じ方向を向き、共鳴しあい、舞台の上に新たな世界を顕現させる時、そのキラめきは役者を「役」へと導く。所作、視線、台詞、表情の全てが揃った時、役者はキャラクターと重なり合い、儚くも多重的に舞台上に現れる(*1)。  『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』は2018年放送のTVア

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        • 舞台創造科3年B組 卒業論文集
          93本
        • 卒論合同関連note
          8本

        記事

          観客とスタァライト

          三兎群青 https://twitter.com/azurite_mito 1.『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』における観客の存在とはなんだったのか 『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』は演劇・舞台を主題としたシリーズであるが、観客に対する言及はシリーズ全体(*1)を通して意外なほどに少ない。  本稿では、『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』が観客をどのように扱ってきたかのみならず、観客の側が『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』にどのように影響を与えてきたかという視点

          観客とスタァライト

          『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』を考察することについて

          いのこり https://twitter.com/ImCallinx2You (以下、『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』を劇スと表記する) 0.概要 本論文では「劇スを考察すること」について考察する。すなわち劇スそのものではなく「劇スを考察する我々の脳」に対して興味を向ける。そもそも考察とは自分と対象があって初めてなされる行為であり、考察のうち半分は「自分」が占めるといってよい。したがって「劇スの考察」においても劇スそのものと同じくらいに自分と向き合うことが重要

          『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』を考察することについて

          私たちももう舞台の上 -降りるべき塔としてのスタァライト-

          ぷらたもん https://twitter.com/10003to 序 本論文では、TVアニメ『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』(以下、TVアニメ版)と『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』(以下、劇場版)におけるメタ性として、劇中劇と劇の一致と第四の壁を破る行為について論じ、これらのメタ的演出が持つ意味をジャック・ランシエールの論考『解放された観客』を用いて考察する。  1章ではTV アニメ版におけるメタ性として劇中劇と劇の一致を、「再生産」というキーワードから

          私たちももう舞台の上 -降りるべき塔としてのスタァライト-

          なぜ『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』は傑作なのか?

          HiAika https://twitter.com/HiAika666 1.はじめに 演劇、ミュージカル等、舞台芸術にとってもはや定番とも言える演出方法に「客弄り(または客席降りとも)」というものがある。もっともオーソドックスな例は、演者が客席側のドアから入場し、台詞を紡ぎながらステージへと入場していくというものであろう。しばしば、客席に演者が潜り込み、観客に干渉を行う例もある。それらは「第四の壁」を超えて、演じる側と鑑賞する側を越境するという目論みであり、また外的な視点

          なぜ『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』は傑作なのか?

          かれひかげき かさねスタァライト ~三つのスタァライト、二人の運命、一つの主役、ポジション・ゼロ~

          めのフェ https://twitter.com/Menophe9901 1.概要―舞台『スタァライト』とはなんなのか 本論文では、TV シリーズから劇場版までの一連の映像作品における『スタァライト』と名の付く舞台のレイヤー的な構造、またその中で愛城華恋と神楽ひかりがそれぞれどのような役を演じていたのかについて焦点を当て、考察を展開する。  まず、『スタァライト』が概念としてどのような性質を持っているのか、TVシリーズ、『劇場版再生産総集編「少女☆歌劇 レヴュースタァライ

          かれひかげき かさねスタァライト ~三つのスタァライト、二人の運命、一つの主役、ポジション・ゼロ~

          現実と混じり合う虚構

          ボタモチ https://twitter.com/shapedmm https://marshmallow-qa.com/shapedmm 1.フィクション作品における虚構 現実と虚構の混じり合った世界を描くアニメーション作品は枚挙に暇がない。『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』では特撮の舞台セットという形で具現化した父の夢想に対して息子が立ち向かい、『INNOCENCE』では敵ハッカーの仕掛ける防壁迷路という幻想の中にキャラクター自身も気づかない間に迷い込み、『少女革命ウテ

          現実と混じり合う虚構

          演劇のメタと劇スの特異性:二層展開式少女歌劇のメタフィクション

          pishiko https://twitter.com/pishitaro_ https://p4ko.com/ 1.二層展開式少女歌劇のメタフィクション 少女☆歌劇 レヴュースタァライトはメタフィクションであると言える。そもそも、メタフィクションとは何か。一般には、 とされている。では、メタフィクションが観客に与える効果は何か。『あなたは今、この文章を読んでいる。:パラフィクションの誕生』で佐々木は、注目すべきは「不安」であり、それは ことによると述べている。  少

          演劇のメタと劇スの特異性:二層展開式少女歌劇のメタフィクション

          この物語の、『語り手』/『観客』は誰か。 ~『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』の物語論的読解~

          ちぇまだん https://twitter.com/nachemodanakh 1.はじめに 『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』(劇ス)は非常に稀有な作品である。観た人ならば、「何が起こったのかよく分からなかったけれども、何故か分かります」と感じたことに賛同するだろう。そして、まだ観ていない人に布教するために、あらすじを説明しようとして上手くいかなかった経験を持つ人も多かろう。逆にあらすじではなく、「テーマを一言で表すならば?」と問われれば、脳裏に“卒業”の2文字

          この物語の、『語り手』/『観客』は誰か。 ~『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』の物語論的読解~

          スタァライトパラレルワールド考察:選択と世界の分岐

          月嶹ぽらる https://twitter.com/tsukipola 1.考察目的 「ループ」や「パラレルワールド」といったSF 的要素を取り入れた(または、組み込んだ)作品は、その媒体、ジャンルを問わず存在する(*1)。『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』(以下、スタァライト)においても大場ななの再演にみられる時間軸のループや、SF用語を元とした「wi(l)d-screen baroque」(以下、WSB)などにそのような要素がみられる(*2)。本論文では、パラレルワー

          スタァライトパラレルワールド考察:選択と世界の分岐

          舞台創造科における刹那性と永遠性について ―我々は何者なのか―

          神山六人 https://twitter.com/1236_dominion 1.はじめに 『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』とは、ミュージカルとアニメが相互にリンクし合い展開する、新感覚ライブエンターテインメントプロジェクトの総称である(以下、プロジェクト全体を指す場合は「プロジェクト」と呼称する)。  作品としては、2017年9月に舞台第1作『少女☆歌劇 レヴュースタァライト -The LIVE- #1』を上演。2018 年7月からTVアニメ『少女☆歌劇 レヴュース

          舞台創造科における刹那性と永遠性について ―我々は何者なのか―

          舞台の並行性と再現性についての一考察 ──アニメーション『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』各作品の比較を通して──

          隠世左近 https://twitter.com/To_Kakuriyo はじめに──研究対象 本稿では、アニメーションシリーズ作品『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』内各作品間の並行性と再現性について論じる。当該3作品を順にテレビ版・総集編・劇場版と呼称する。なお、上記3作品を総括する場合は、三部作と呼称する。  また、『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』には舞台版も存在するが、本稿では取り扱わない。  アニメーション『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』を構成する重要

          舞台の並行性と再現性についての一考察 ──アニメーション『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』各作品の比較を通して──

          少女☆歌劇 レヴュースタァライト 劇中レヴュー日程及び勝敗の考察

          ガン・グリーンマン https://twitter.com/gunmk12 1.本研究の内容と目的 本研究では、『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』アニメ版(以降劇中〇話とする)におけるオーディションにおいて、何日目に誰が誰と対戦したか、そしてその勝敗について、劇中で明確になっている事実を整理する。その後、劇中の描写から導き出せる事実を演繹する。最後に、劇中では明らかになっていない対戦カード、およびその勝敗について考察し、オーディションの勝敗表を作成することを目的とする。

          少女☆歌劇 レヴュースタァライト 劇中レヴュー日程及び勝敗の考察