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【不登校…?】満タンのリュック背負って、前へ

我が家の姉妹が今春無事、高校と中学へそれぞれ進学いたしました。

…と、前回とほぼ同じ書き出しをするわけですが。

長女は自らが切望して入学した、ICT活用が活発な私立高へ5時起きで。(おかげでわたしは好き俳優の主演深夜ドラマをリアタイできないでいる)(余談)
次女は学びの多様化学校(不登校特例校って呼び方、わたしは嫌いではなかった)を銘打った中学へ。

長女は毎日ちゃんと起きて、しっかり着替えて身支度を整えて、朝ご飯まではゆっくり取れない日もあるけど、今のところ楽しく通っている。
かなり早い時期に突然部活に入ってきて「これから帰り遅くなるから!」と宣言し、勢いよく高校生活にのめり込んでいる。昔から水の合う場では本当に元気だねえ君は。水を得た魚という言葉がぴったりな娘である。
しかしその分なにかあるとコケて大失速してネガるのが彼女なので、よく見守っていきたい。

そして次女。
小学校に5年半行かないことを選択した人間が、突然学校への所属を再開したらどうなるんだろう…?と思っていたんですが。

1週目…フリースクールと同じ感覚で、週1行って残りはリモートでいいと思っていたらしい(半日で終わりだったし、健診などの行事が多かったので休むと逆に面倒になるからなんかある時は行っとけ、と説得して行ってもらった)
2週目…前夜に毎回「明日どうする?」を聞いていたけれど、「行こうかな…」度が上がっている。
3週目…朝起こすと基本制服で降りてくるので、もはや明日どうするかも週半ばで聞かなくなった。基本スタイルが「行く」に固まった様子。

…と、なんかメチャクチャ順応している。こっちがびっくりするほど。

2週目が終わった頃に保護者会があったので担当の先生にちょっと話を聞いてみたんですが、
なんとその時点で彼女はチョトシャベル人間に進化していた。
実に5年、外で家族以外と喋ることをしなかったひとが。

そしてその少し前、午前日課が終わってまる一日の課程になり、お弁当を持たせ始める時の話。
入学前、彼女は集団では食事がとれない状態だったので、入試時の面談でも「可能ならクールダウンルームで食事を取れるように配慮をお願いしたい」ということを伝えてあったんですよ。その時点では、フリースクールでもお弁当はパーテーションの中で食べていたという話だったので。
わたしはお弁当と一緒に「面談でもお話しておりますが、クールダウンスペースで食事を取れるように案内をお願いします」と一筆したためて彼女に持たせた。

で、しばらく後に本人曰く「食べる時間がいつもより短過ぎて」お弁当を半分残してくる、という回が発生した。
こちらとしては別の場所で食べている認識なので、「ああそっか移動に時間かかるもんねえ」と返したんだが、「ウウン」と本人。
…はえ?
確認したら、「教室で食べてるからそれは関係ない」と。

えっ、教室で食べれてんの!?

…とは言わなかったつもりだけど、「えっそうなの?」は口に出た。びっくりしたので。

ここで思い出すのは、「ぶっちゃけ外で言葉が出ないって不便じゃない?」という会話をした時のこと。多分、2年ちょっと前だと思う。
本人も不便さは感じていたようで、肯定の反応が返ってきたように記憶している。
その時、わたしが言ったのは「今からは難しいかもだけど、初手では『話すのが苦手』っていうテイで行くと後々楽かもしれんね」という意味合いのこと。『苦手』であれば、後々話すようになったとしてもああ慣れたんだ、で済むので。
他にも、「やってみて無理かったら全然やめていいんだよ」ということも常々伝えてきた。し、実践してきた。

なので、お弁当を教室で食べている件についてもチョトシャベル人間になっている件についても、たぶんこれらの教え(というほど大仰なものではないけれど)が生きているのではないだろうか、と推測していた。

そしてそこから1週間弱。
どうやら定期的に面談があるらしいこの学校で、彼女の番が回ってきたらしい。その日のうちに電話をいただいて、詳細をうかがいました。

・会話はできている、ほぼしゃべれるひとになっている
・挙手発言もクリア、後ろの方の席だけれど教壇まで届く声が出せる
・体育の時の声掛けにも返答、先生も返答があったことを認識
・声のボリュームはさほど大きくもないが、ボソボソでもない
・このまま、「話している」ことについては特に触れずに行こうと思います
・現時点では特に困ったことはないが、何か発生しても自分から言えると思う(本人談)

…と、「そうなんだ…!?」の連続。
どんなことについてもだけれど、全く誰も自分のことを知らない環境で思い切ってやってみて、で、やれてしまったんだろうな、と思っている。
過剰適応が心配なので、学校でも家でも見守っていきましょうねえ…というところで、4月が終わりそうです。
昨日早速ちょっと本人の特性上過ごしづらいシーンがあったらしいので、早速様子見。

あとの懸念事項は電車通学と、学校最寄駅から学校までの徒歩ルートを覚えることくらいかなあ…(わりと道を覚えるのが苦手なようなので…)

なんにしても、教科書とタブレットとランチバッグを詰めて膨らんだリュックを背負い電車を乗り継ぎ、学校に向かって歩く彼女の姿は最高にたのもしい。

3年間、どうか得るものの多い日々でありますように。

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