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お菓子好きの日本人に見てほしい。伝統と技法と美味しさに迫る。

Gutsヒロです。「長崎カステラ」それは日本の伝統的な焼き菓子の中でも、特に美味しさと歴史を誇る逸品です。この素晴らしいお菓子は長崎の地で愛されています。
長崎カステラの特徴は、ふんわりした食感と濃厚な味わいです。その秘密は、卵と砂糖、蜂蜜、米飴、小麦粉を絶妙なバランスで混ぜ、じっくりと時間をかけて焼き上がることにあります。焼き上がったカステラは、外側はしっとりした食感を持ちつつ、内部はふんわりとしたスポンジ状の食感が特徴的です。

長崎カステラは、その起源がポルトガルの「カステラ」に由来しており、日本に伝わったあと、独自の進化を遂げました。幕末の頃から長崎から作られ、次第に全国に広がりました。今では、贈り物やお土産としても非常に人気があり、日本各地で多くの人々に愛されています。

この伝統的なお菓子は、長い歴史と多くの人々の努力と愛情が詰まった逸品です。長崎カステラを食べることは、日本の歴史と文化を感じる素晴らしい体験であり、その美味しさに触れることで、長崎の素晴らしい伝統に触れることができます。

伝統的なお菓子、長崎カステラを私は幸運なことにこの貴重な技法を知っていて美味しい長崎カステラを作ることができます。その製法は厳しいルールと独自の技法があります。素材の選定から生地の練り方、焼き加減に至るまで、細かな工程と知識が求められます。このnoteでは長崎カステラの歴史や伝統的な製法について紹介しつつ、家庭でも作れるよう、独自の技法やポイントを紹介します。

伝統の味わいと共に、新しい発見と驚きをいただけるよう、心を込めて綴っていきます。ぜひ、このnoteで長崎カステラの魅力に触れてみてください。お楽しみに!


必要な道具

  • かっぱ橋 浅井商店の家庭用カステラ木枠(外寸約230×195×h48/68mm)

  • コピー用紙

  • 茶紙

  • のり

  • クッキングペーパーor上質紙

  • 画鋲

  • 新聞紙

  • 泡立て器

  • 200mlの容器

  • 2mm角の裏漉し機

  • オーブン(東芝 石窯ドーム30L)

  • 軍手

  • 細いゴムヘラ(耐熱)

  • シルパット

  • ベニヤ板2枚(軽くて薄い耐熱性の板)

必要な材料

  • 全卵:295g

  • 卵黄:33g

  • グラニュー糖:295g

  • 蜂蜜:41g

  • 米飴:16g

  • 水:24g

  • 薄力粉:156g

  • 白ざらめ:10g

  • みりん:適量


準備工程「木枠の準備」

新しい木枠は説明通り手入れしてください。
h68mmの木枠の底に茶紙をのりで貼ります。
h48mmの木枠(できればこの木枠2つあるといいです)にコピー用紙を左右前後に4箇所に長さを揃えて、のりで貼ります。
h48mmの木枠のコピー用紙の上に被せるようにクッキングペーパーを巻いて画鋲で止めます。
h68mm木枠に左右、前後にクッキングペーパーを敷き画鋲で止めます。
h68mm木枠の4角に切って加工したクッキングペーパーをセッティングします。
h68mm木枠の底に合わせて土台のクッキングペーパーを入れます。

説明したものがこういう感じです。
全体的にこのような感じです。
土台の底に敷いた紙はぴったりに切ってください。底のザラメが残る部分の紙です。


ここまでだけで細かい作業があります(^^;)

ざらめは、底に広げて入れておきます。

ざらめを入れました。



では、生地の仕込みをしましょう。美味しい長崎カステラの生地には色々ルールがあるのでポイントも記したいと思います。

まず材料の準備です。

主な材料です。

蜂蜜、米飴、水は、小鍋に入れて沸かし溶かしましょう。
卵、グラニュー糖は湯煎で人肌の温めておきましょう。

卵とグラニュー糖を湯煎で人肌の温度にしています。
蜂蜜、米飴、水を熱を入れて溶かしています。

蜂蜜、米飴のシロップを卵液の中に入れて、ハンドミキサーの低速でゆっくり泡立てていきます。

卵液とシロップを合わせています。

泡立てるポイントです。泡立てた卵液は200mlカップに入れて110gになるように泡立ててください。

低速でじっくり泡立てます。

その後は、110gより軽くならないように泡のキメを整えてください。

それでは薄力粉を入れます。ふるいながら全量を卵液に入れます。

薄力粉を入れました。

ホイッパーでぐるぐると混ざればOKです。

混ざった生地は2mm角ぐらいの裏漉し機でこします。大きな気泡や粉のだまを取ります。

裏漉し中です。

ポイントです。生地に流す前に、天板と型の間にコピー用紙を4〜5枚挟んでください。(新聞紙なら10〜20枚)この焼き方だと下の火が強いので焦げます。緩和するために紙を入れます。(本来は焼くときに上火と下火で調整します。)

型の下にコピー用紙5枚入れました。


生地が完成しましたので、生地を用意した型に流します。

焼くところです。

それではポイントを入れつつ焼きの作業をします。

210℃で予熱したオーブンに3分焼きます。
3分焼いたら、少し焼けた生地に霧吹きをまんべんなくかけます。
天板が倒れない程度に天板を前に出し、オーブンの中で細いゴムベラで焼けた生地を一体化させるようにぐるぐるとかき混ぜます。やり方としてはグルグルが1秒に3〜4回まわすぐらい早く。更に底から隅々まで混ぜて均一にします。(ざらめには当たらないように)

この、生地をぐるぐるかき混ぜる作業を

「泡切り」

という技法です。重要なポイントです。手早く正確にしないとオーブンは冷めるし、生地のキメが整いません。
*生地のキメとは細かい泡の均一のことを言います。

これを合計3回やります。3分ずつ焼き、3回泡切りをします。火傷をしないように作業してください。

泡切りです。焼けた生地と生の生地を混ぜ合わせています。


次に、色づけという作業があります。
210℃で7〜8分、もしかすると9分焼いて焼き色をつけます。しかし、泡切りで開けっぱなしだったオーブンは冷めてるので焼き時間は見て判断するしかありません。まずは、7分焼いて様子を見ましょう。

焼き色具合です。

焼き色ついたらh48mmの枠と金属板を載せます。

オーブンと型、天板が熱いので注意して作業してください。

では、2段目の枠と金属板を乗せたら190℃で10分焼きます。
10分経ちましたら金属板の蓋をパカパカと中の熱い空気を抜いてください。
この作業を空気抜きと言います。生地の膨らみや仕上がりに影響するポイントです。

ここで空気抜きする際に生地の膨らみがある場合、h48mmの枠をもう1個のせて3段にしましょう。蓋の金属板に色付けした生地が膨らんで当たって失敗します。

更に190℃で15分焼きます。焼き終わったら空気抜きします。

15分たったら大変な作業があります。天板を180度回転させます。木枠や金属板は固定されてないので仮に落ちて手や腕は大火傷します。落ちてきてきたらぶちまけていいので逃げてください。そのぐらい危険な作業です。

では回転させて190℃で7分焼きます。焼いたら空気抜きをします。

更に、190℃で15分焼きます。
焼いている間にシルパットに、みりんを薄く塗っておきます。

年季の入ったシルパットです(笑)10年ぐらい使ってます。

さぁ、焼く作業が終わりました。しかし、ここから猛スピードで型から出して、カステラの周りについた紙を取り、蒸気抜きを一気にやります。

では、オーブンから出したら、蓋、3段枠、2段枠を取ります。
オーブンの天板からベニヤ板に乗せ変えます。(枠の底は紙なので重みで破けないように滑らせるように移してください。)
1段の画鋲8個取ります。(画鋲は熱いので軍手をつけて取ります。ナイフ使うと取りやすいです。)
シルパットを乗せます。みりんが付いた方をカステラにつけてください。(みりんがついていると、焼き色ついた生地が剥がれないようになります。)
シルパットの上にベニヤ板を乗せ、ベニヤ板でサンドした状態でひっくり返します。
では、h68mm枠を取ります。とれた状態がこちらです。

枠板をとってひっくり返した状態。
  • 底紙以外の紙を全部取ります。底紙はざらめがついている紙のことです。

  • 底紙の上にベニヤ板を乗せてもう一度ひっくり返して元に戻します。

  • 上にあるベニヤ板とシルパットを剥がします。

  • ポイントです。蒸気抜きをします。下のベニヤ板を持ち上げて(7cmぐらいの高さ)、そのまま台に落として生地に刺激を与えます。これを3回やります。(これをやると生地の中の水蒸気が抜けて生地が縮むのを防ぎます。)

ここまでの作業を手早くやりましょう。蒸気抜きをしないで時間かけてしまうとどんどん生地が重くなり潰れてしまいます。

蒸気抜きした直後の長崎カステラです。


次の工程に行きます。カステラはほっとくと水蒸気が飛んで乾燥してしまいます。しっとりふんわりさせるのに、保湿しながら冷まして寝かすことが重要です。

職人さんだとカットして、番重に入れてラップして置いとくのですが、家庭ではそこまで大きな容器はないでしょう。
天板やバットに入れて、クッキングペーパーにみりんを塗って焼き色のついたところに貼り付け、全体を囲むようにラップをしましょう。その際、隅の方は少し蒸気が抜けるように少し隙間を開けるといいです。

ラップした状態。角の4箇所は少し開けています。

しかし、これでは密閉すぎて、生地が熱々の間は水蒸気が溜まって水滴になります。水滴が焼き色の部分に触れるとシミになります。様子を見ながら、クッキングペーパーとラップは取り替えるといいです。

この状態でしっかり冷めるまで置いておきましょう。一晩おいてもいいです。



ではカットしていきましょう。

まず四方の崩れてるところをカットします。

カットして整えた長崎カステラ。

通常よく見かけるカステラの大きさは長さ65mm、幅26mmです。

長さ65mm、幅26mmにカットした長崎カステラ。

さぁ、完成しました!食べましょう!

と、言いたいところですが、このままでも十分に美味しいのですが、長崎カステラを更に美味しく食べる方法があるのでご紹介します。

長崎カステラはとても甘みのあるお菓子ですが、ここにクリームを添えて一緒に食べるとすごく美味しいのです。

出来上がったのがこちらです!


クリームとソース、フルーツを添えました!

クリームのレシピ

  • 生クリーム(42%):100g

  • 練乳:25g

クリームはミルキーなものが、より美味しさを引き立てます。練乳のみで甘みをつけたクリームはミルクの味わいがいっぱいで驚く美味しさです。


しめくくり:長崎カステラの真髄に触れる至極のひととき

いかがでしたでしょうか?長崎カステラの世界をご案内できて光栄です。このnoteでは私の一生懸命の努力と情熱の詰まった、特別な一品をお届けしました。

門外不出のレベルであるはずの技術や知識をお伝えできたこと、そしておまけのクリームとフルーツで彩られた美しいカステラ写真が、皆さんの心に響いたことを願っています。

これからも伝統の味わいと革新的なアイデアを組み合わせ、さらなる美味しさと驚きをお届けできるよう努めてまいります。長崎カステラの世界を一緒に楽しみ、味わい尽くしていく旅にお付き合いいただき、心より感謝申し上げます。

最後に、ご覧いただきありがとうございました。これからもお楽しみに!


Gutsヒロ

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最後まで読んで頂きましてありがとうございました!とても嬉しいです♪ これから更新して頑張って参りたいと思いますので今後とも宜しくお願い致します!