「他との差別化」ができないと数多くの中の一つで終わってしまう

現代では、ソロのシンガーソングライター、バンドやユニットとしてグループでの活動、音楽ソフトを使って音源制作などなど、表現の形態は多様化していますが、基本的に作詞も作曲も個人またはグループで完結することが多くなっています。

表現の方法に本来制限はないのですが、気がつかないうちに他のアーティストと同じような作品や活動スタイルになってしまいがちなので、そこには注意と工夫が必要です。

日本人は島国で単一民族であることと、学校でみんな一緒であることを強制される環境であったことで、個性を発揮することが苦手または不得意な人が多いです。
逆に他の人と一緒であることに安心感を覚えてしまう人もいます。

ただ表現者として何かを発信していく場合、他の人と同じことをやっていても、差別化できないどころかたくさんの中の一つとして埋もれていってしまうんです。

活動初期の頃は対バン形式のライブに出演することが多いと思いますが、それを繰り返すうちに、MCや進行の仕方など、他の出演者の影響を受けて同じようになってしまわないよう気をつける必要があります。
同じように、作品を作る上で自分らしさや他にはない何かを打ち出すためには、客観的に聴けるような耳を持つことです。

例えば進行のパターンが、「A→B→サビ A→B→サビ 大サビ→落ちサビ→サビ繰り返し」のようにパターン化したり、どの楽曲も同じようなテンポやコード進行になってしまったり、楽器の弾き方やアレンジもワンパターンにならないように新しいエッセンスを加える工夫は必要です。

つまり少ない引き出しの中からたくさん作品を生み出していっても、限界はすぐにやってくるんです。
そのためには過去のヒット曲やいろんなジャンルの曲を聴いてコピーしてみるとか、情報を増やしてバリエーションに幅を持たせることです。
コード進行のパターンをたくさん知っているだけで、楽曲に幅が出るし個性も打ち出せますからね。

それともう一つ大事なことは、やってる本人ほど聴く側は他との差をあまり感じていないということ。
よっぽどコアなファンでない限り、「あのバンドに似てるな〜」とか「誰々みたいだな〜」と思わせていることも忘れてはなりません。

だからといって奇をてらってヘンテコなことをやる必要はありませんが、「今流行ってるから」とか「みんながやってるから」というところを、極力避けたほうがいいでしょう。
自己満足で終わってしまう可能性が高いし、せっかくの作品が印象に残らないとしたら、こんな悲しいことはないですからね。


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