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『脳のなかの万華鏡』を読んで

共感覚をめぐる世界、というタイトル(副タイトル?)は読み始めてから気づいたのですが、この本は共感覚についての本です。
共感覚という言葉自体、まったく知りませんでしたが、共感覚についてわかりやすい本です。

内容

共感覚とは何ですか?という質問に答える本です。

共感覚とはどういう状態なのか

一番よくみられる共感覚は、単語、言葉に色が結びついているパターン。
例えば1という数字は赤色、2は青など。
1という数字を見ると赤色が1のまわりに見えたり、重なって見えたりする。
その他に、一般的な音に色が見える。
光景や感触に味がある。
言葉に味がある。
においに形がある

共感覚者は脳の中でどうなっているのか

非共感覚者と共感覚者の脳は違っているのか。脳についてはまだ研究途中。
生まれたときは一緒で、成長とともに刈り込まれて共感覚が無くなってしまい非共感覚者になるのか。あるいは生まれた後に共感覚者となるような脳内の結びつきができるのか。
著者の脳についての考察が記載されている。

遺伝子的に共感覚者と非共感覚者が違うのか。

感想

共感覚という現象というか、感覚について知れ読んでよかった。
また、研究途中ということで、研究とはどういう風に進めていき、さらにどういう疑問が出てくるのか、そして今の時点での研究途中経過が記載されており、今後どうなるのか、とても興味深い。

研究結果が判明して、それについての本を読むことが多いが、この本のように研究途中の分野の本を読むと、思考の深め方、どうやって証明していくのか、どうやってデータを集めるのか、実験するのかがよく分かった。
読んでよかったです。
知識欲の多い人、まったく知らない分野のことを知りたい人にもおすすめ本です。







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