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短編小説『売れない石』

石を売る茶屋

これはまだ、武士の世の時代のことでございます。

「奥羽」、「みちのく」と呼ばれていた、今の東北地方であったお話です。

国境(くにざかい)の峠の茶屋を営みながら、石を売る家族がおりました。五十がらみの夫婦に、二十半ばの息子の三人家族でございます。

茶屋はともかく、石など売り物になるのかと思われるかもしれませんが、これがどうしたことか当時の都では、集めた石をあれこれ批評し合う遊びが、貴族の間で流行っておりました。

裕福な収集家の間では、都のありふれた石では満足できず、出入りの商人に命じて、地方に石を探させていたのでございます。

都から遠く離れたこの地方でも、流行りの石の噂は、西国からの旅人の噂で知られておりました。

この茶屋で売る石は、峠を下った谷川から拾い集めただけのものでしたが、中には珍しい形や色のものがありました。滅多に売れるものではありませんでしたが、時には茶屋のひと月の儲けを超える値で売れることがございました。貧しい土地柄でありますから、この辺りで買っていくのは都から来た商人ばかりでございました。

「こんな値で買って頂いて、間違いではないのでございますか?」

小心者の茶屋の主(あるじ)が、買った商人に申し訳なさそうに尋ねます。商人は含んだような笑い顔で答えます。

「うむ。なかなかいい顔の石だ」

商人には算段があってのことでございましょう。大事そうに石を布で包むと、伴の丁稚(でっち)に背負わせ、急ぐように茶屋を後にしました。

商人たちを見送る主のところに、店の中で様子を伺っていた妻と息子が駆け寄り、小躍りして喜ぶのでございました。

こんなうまい商いなら茶屋などやめて、石だけ売ればよいとお思いでしょう。この度のように高く売れることはそうそうないことで、大方は二束三文でしか売れないのでございます。

旅の僧

都の商人に石が高く売れてからだいぶ経った頃でございます。つかの間の喜びもいつしか消えて、家族はまた地道な茶屋の商いに精を出しておりました。

北の方から一人の僧が、峠を越えてやって参りました。元は紫の色をしていたと思しき僧衣は、すっかり陽に焼けて裾は破れ、かぶった笠のところどころには穴が空いております。枯れた木の枝でこしらえた杖に込める腕の力と足の運びからは、まだ壮健な年かさの僧と見受けられました。

「茶を貰おうか」

僧は縁台に腰を下ろすと、笠の紐をほどきながら、店の中に向かって声をかけました。

「へーい」

店の中から女の声だけが聞こえ、直ぐにお盆に淹れたての茶を載せて主が現れました。主は湯呑と一緒に、白い沢庵の小皿を置きました。

「へえ、お疲れのことでございます」

「うむ」

僧は茶を一口すすりますと、沢庵に手を伸ばしました。すかさず主が声をかけます。

「沢庵は別に二文で、へへ」

僧は沢庵の皿の上で手を止めました。

「銭をとるのか?」

「へえ、この節は客足も減りまして、へへ。団子なんぞはいかがで?」

「結構だ」

僧はきっぱり言うと、沢庵の一切れを口に運び、ポリポリと音を立てました。主はそれ以上注文が取れないとわかると、がっかりして店の中に戻ろうとしました。

「主、あの石は何だ?」

僧は茶屋の横に飾られた石の棚を指さしました。

「へえ、あれは売り物の石でございます」

「石を売るのか?」

「へえ、近頃では都でも石を集める遊びが流行ってるそうで」

「そうか。石がのう」

僧は茶と沢庵を交互に口に入れながら、しばらく石の方を眺めておりました。すると突然立ち上がり、石の棚の方へ近づいて行きました。

「主、この石も売り物か?」

僧は棚の一番上にある石を指さして主に尋ねました。

「あ、それは売り物ではありませんで、へへ。あとのはみんな売り物ですが、それだけは別でして、へえ」

「左様か。売り物ではないか」

僧は立ったまま、そこから離れようとはしませんでした。主は怪訝そうに僧を眺めておりました。

「主、この石、売る気はないか?」

「へえ、その石は訳があってお売りできないんでございます」

「訳とは何か?聞かせてくれるか?」

そう言うと、僧は主の方へ戻り、また縁台に腰を下ろしました。僧は主が話し出すのを待ちますが、主はもじもじするばかりで困っておりました。

「どうした?売れない訳を聞かせてくれぬか?」

「へえ、実を申しますと、あの石は、亡くなった娘の形見の石なんでございます。へえ」

「娘の形見?あの石がか?どういう訳じゃ?」

「へえ、あの石は、下の川で娘が見つけた石なんですが・・・。娘は弟を連れて石を探しに参りまして。あの石を川から岸まで上げる時に、流れに足を取られたのか、溺れてしまったのでございます。弟はまだ小さかったもので、見ているばかりで助けられずに、へえ。孝行者の娘でしたが、可愛そうなことをしました」

「娘はいくつだったのか?」

「へえ、まだ数えの十三でございました」

「そうか。十三か、可哀想に・・・。それでは売ることは無理か・・・」

「まことに、申し訳ないことで、へえ」

僧は茶と沢庵の代金を置くと、身支度を整えて茶屋を後にしました。

盗まれた形見

その日の夜も更けた頃でございます。今夜は月明かりもなく、茶屋の辺りはひっそりと暗闇に包まれておりました。

茶屋の家族は、店から谷の方へ少し下ったところに居を構えておりましたので、茶屋には誰も居りませんでした。

こんな時間に峠を通る者はおりません。獣も今頃はねぐらに帰って眠りに付いていることでしょう。そこへ人影が現れ、茶屋の横の石の棚に近づきました。そこには、昼間この茶屋に立ち寄った僧の姿がありました。

僧は娘の形見だという石の前まで来ると、手を合わせ、短く念仏を唱えました。それが済むと、懐から大きな布を取り出して石を包みました。

僧は、石を包んだ布をたすき掛けにして背負うと、来た道を足早に戻って行きました。

翌朝、店を開けに来た主の妻は驚きました。毎朝、茶屋に来ると娘の形見の石を拝むのを習わしにしておりましたので、石がなくなっていることに気がついたのでございます。

妻は急いで主と息子を呼びに行き、三人で茶屋の周りを探したのでございます。いくら探しても石は見つかりませんでした。主は直ぐに気が付きました。

「あのお坊さんに違いない。昨日、あんなに売って欲しそうに言っておったから。間違いない。きっとそうだ」

「お坊さんが、そんな悪さするかねえ?」

妻は信じられませんでした。

「いいや、世の中甘く見てはだめだ。お坊さんだって、わからないぞ」

姉思いだった息子は悔しがります。

「そんなお坊さんには見えなかったけどねえ・・・」

妻はまだ納得できませんでした。

「お前はよく見ておらなかっただろ?貧乏そうな身なりをしてたから、きっとあの石を売ろうと考えたに違いない」

諦め切れなかった主は、急いで峠を下り、麓の村の庄屋の屋敷に駆け込んだのでございます。

丁度、運が良いことに、藩務の帰途にあったこの藩の役人一行が、庄屋の屋敷を宿代わりに泊まっておりました。主から事情を聞いた庄屋は、直ぐに役人に伝えました。

「なんと、人の道を説くべき僧が、こともあろうに盗みを働くとはけしからん。ましてや、孝行娘の形見を持ち去るとは、全くもって放ってはおけぬ、直ちに追っ手を遣わすので安心いたせ」

忠孝を重んじる武士の憐れみだけでなく、大きな事件のない田舎の藩では、役人にとっても手柄を立てられる少ない機会でもありました。直ぐに藩を上げての捕物が開始されたのでございます。

僧が立ち去ったと思われる峠道を、数頭の馬に乗った盗賊改方(とうぞくあらためかた)の役人と、付き従う捕り方が追って行きました。

捕らえられた僧

まさかそんな騒ぎになっているとは思ってもいなかった僧は、南へ向かう道を布施を求めながら歩いておりました。

僧の背中を見ると、持ち去った石の包はありませんでした。既にどこかで出会った旅の商人にでも売り飛ばしてしまったのでしょうか?真上に昇った陽射しを受けて、衣の背は汗が滲んでおります。

村のはずれに何体かの地蔵のために建てられた祠(ほこら)がありました。喉の乾きを覚えた僧は、祠の陰になった石垣に腰を下ろしました。腰に下げた竹筒には、先程、通った村の布施で頂戴した水が入っております。竹筒の生温い水が、僧の乾いた口に流れ落ちます。

僧は汗で濡れた衣を上半身だけ脱ぎ、うす汚れた布切れで身体を拭いていた時でございます。道の向こうから馬の蹄(ひずめ)の音が聞こえてまいりました。僧が、身体の汗を拭き終わってほっとしていると、武士の乗った馬の一群が僧の前で停まりました。少し遅れて、後から付いてきた捕り方の者たちも到着しました。先頭の馬に乗った武士が僧に向かって言いました。

「少々尋ねるが、貴僧は昨日、峠の茶屋に立ち寄ったか?」

僧は馬上の者が役人とわかると、さっと衣を着直しました。僧は馬の前に進み出ると、ひざまずいて答えました。

「いかにも、拙僧は茶屋に立ち寄りました者でございます」

「左様か。ちと面(おもて)を上げい」

役人はそう言うと、懐から出した人相書きと僧の顔を見比べました。合点のいった役人は捕り方に命じました。

「この者を捕らえよ!」

僧の周りを捕り方が囲みました。

「神妙に、お縄に付けい!」

僧は逆らいませんでした。茶屋のことを訊かれた時から、盗んだ石の件だろうということは察しがついていました。「それにしても、石ぐらいのことで手回しが良すぎるのでは」とも思いました。

僧が縄で縛られると、役人が確かめました。

「貴僧、盗んだ石はどうした?」

「捨てました」

「なんと!どこへ捨てた?」

「途中の滝壺へ捨てました」

「滝壺だと?」

役人はニヤリとしました。

「嘘を申せ!峠の茶屋からここまでの間に滝などござらん。正直に申せ!」

僧は嘘がばれたことに、慌てるどころか、こちらもニヤリとしました。

「あの石は売ってしまいました」

「誰に売った?どこで売った?」

「さあ、旅の商人だったか、道の途中で出会った者に売ってしまいました」

「それはいつのことか?」

「今朝。そう、今朝早く売ってしまいました」

役人は僧の言うことを信用しませんでした。僧もそれはわかっていました。

「この者を引ったてい!」

後ろ手に縛られた僧は、捕り方に両側を挟まれて、一群の最後を引かれていきました。

地蔵の祠の石垣には、僧の笠や杖、竹筒が残されたままでございました。

僧の裁き

茶屋の石を盗んだ僧の取り調べは、庄屋の屋敷を借りて行われました。白洲に代わって、真新しいムシロが、屋敷の庭一面に敷かれました。屋敷の応接間の廊下の障子が全て外され、取り調べの役人が座っております。白洲の中央には僧が、少し離れた横に茶屋の家族が三人並んでおります。

役人が茶屋の家族に向かって口を開きます。

「茶屋の主に尋ねる。ここにおる僧が、そちの店の石を売ってくれと申したこと、相違ないか?」

「へえ、このお坊さんで間違いございません」

茶屋の主は頭を下げたまま答えました。

役人は僧の方に向かって尋ねました。

「貴僧に尋ねる。茶屋にて石を売ってくれるようにと申したこと、相違ないか?」

「はい、相違ございません」

僧は正直に答えました。

「どうして、石を求めたのか?理由を申せ」

「その石なら高く売れると算段したからでございます」

役人は少し身を乗り出した。

「しからば、売るために盗んだのか?」

「左様でございます」

「潔(いさぎよ)く盗んだことを認めるのか?」

「はい、間違いございません」

役人は僧の正直さには感心しました。正直すぎるようにも思いました。

「貴僧、潔く述べておるようだが。その石は既に売ってしまったと、配下の者から聞き及んでおるが、相違ないか?」

「左様でございます」

僧はきっぱりと答えました。

役人は茶屋家族の方に向き直りました。

「茶屋の主、盗まれたという石は、娘の形見と聞いておるが、どれほどの石か?」

「へえ。暮らしを少しでも楽にしたいと、娘は親のためを思って、毎日重たい石を川に入って探しておりました。あの日は前の日に降った雨で水かさが増えておりました。今日は行かなくていいと言っていたのですが。言うことを聞かずに弟を連れて行って。娘の帰りが遅いものですから、私どもが着いた時には、もう娘は流された後で。息子が泣いているばかりでございました。息子のそばに、その石が転がっていたのでございます。その石は、かけがえのない娘の、大事な形見なのでございます」

しんみり聞いていた役人は僧に尋ねました。

「どうだ?これほど大事な石を、貴僧、売り飛ばして心が傷まぬか?」

僧は目をつぶったまま黙っております。

役人は茶屋家族に向かって言いました。

「茶屋の主、もはや石は戻らぬようじゃ。そちらの口惜しい気持ちは痛いほどわかる。どうじゃ、この僧めに罰を与えるによって、石のことは諦めてくれぬか?」

茶屋の主と息子は、僧の方を睨みつけると、役人の方に頭を下げました。

「へえ、全く許せないことではございますが、お役人様のお裁きにお任せいたします」

「うむ、豪儀じゃ。よくぞこらえてくれた。拙者からも礼を申す」

役人は茶屋の主にそう言うと、きつい顔になって僧の方に向き直りました。

「これ盗人め、お主(ぬし)は仏に使える身でありながら、盗みを働くとは言語道断。ましてや孝行娘の形見の石を盗むとはもってのほか。厳罰に処するから覚悟いたせ!」

この様にして、僧は裁かれたのでございます。

牢獄の僧

石を盗んだ僧の裁きがあってから、ふた月程経って、当の僧が今どうなったかと申しますと、相変わらず牢に入れられたままなのでございます。

町奉行が勝手に仏籍にある者を裁いたということが、この村の寺院の報告から寺社奉行の知ることになり、藩の警察司法行政を司(つかさど)る町奉行に横槍が入ったのでございます。町奉行の役人にも意地がありますので、無罪放免というわけにはいかず、処罰が延期されたままになっておりました。

裁定をした町奉行の役人からは厳罰の施行の催促が上がり、寺社奉行からは放免の要求が入り、藩の上役たちは頭を悩ませておりましたが、最後に藩主の裁量を仰いだ結果、半年程牢獄につないでおき、世間が忘れた頃、密かに放免せよという結論になりました。

この最終的な取り決めは、藩の上層の役人と寺社奉行の筆頭役人しか知らないことでありました。

一方、当の僧はどうしているかと申しますと、投獄されてから打ちひしがれているかと思いきや、まるで修行の一環でもあるかのように、連日牢獄の壁に向かって座禅に励んでいるのでございます。

牢番たちは、僧は死罪になる身だと上役から聞かされていましたので、入獄当初から僧をいたぶっておりました。

「どうせもう直ぐ首をはねられるのに、そんな修行に励んでなんになる」

「たかが石なんかのために命を無駄にするとは、まったく罰当たりな欲深坊主よ」

そんな牢番たちの言葉も、瞑想する僧の耳には届かないようでありました。

ところで、この僧が落ち着いているのには理由がございました。

あの茶屋の娘の形見という石は、誰かに売ったわけではなかったのでございます。確かに茶屋の棚から持ち出したのは間違いありません。それには訳があったのでございます。

この僧が茶屋であの石を初めて見た時、霊感のするどい僧には見えるものがありました。あの石には悪縁が染み付いていることを感じ取ったのでございます。茶屋の娘が溺れ死んだのも、その悪縁のせいでありました。

僧がこの石を売らないかと主に尋ねたのは、この石をそこから排除するためでありました。この石に対する家族の思いを知った僧は、盗み出す他に方法はなかったのでございます。

「この石をこのまま置いておけば、またこの家族に災いをもたらすことになる」

そう考えた僧は、夜陰に乗じて石を持ち出し、そのまま近くの寺の墓地の片隅に埋めて、丁重に供養をしていたのです。

「拙僧は盗人と呼ばれても構わぬ。御仏さえご承知おきくだされば本望じゃ」

盗みをした覚悟は、僧にはできておりました。それに、仏籍の僧を厳罰にはしないであろうという算段も、僧にはあったのでございます。

新しい形見

盗人僧のお裁きがあってから、峠の茶屋は藩内だけでなく、近隣の藩にも知られることになりました。

非道な僧への非難とともに、親を思う孝行娘の悲劇と、愛娘(まなむすめ)の死を悼む親の深い情に、人々は世知辛い世を憂い、忘れてはならない人の道を思うのでした。

それだけでなく、石というものが商売になるということが農民にも知れ渡り、自分で石の店を開くものが出たり、峠の茶屋に石を持ち込むものが現れたりしました。峠の茶屋をひと目見ようと、遠方から物見遊山のついでに尋ねるものもありました。

賑わいを増す峠の茶屋の周りには、ご利益にあやかろうと、商売を真似た茶屋が何件も建ち始めるという始末です。

当の茶屋の三人の家族はどうしたのかと申しますと、何も変わりはございません。相変わらず茶屋の商売に励んでおりました。

変わったところを強いて申し上げれば、売り物の石の棚が増えたことでございます。近隣の百姓が石を持ち込んだり、全国各地から石を買い求める商人がやってきたりと忙しくなったため、息子は石の商売にかかりきりになりました。

亡くなった娘の形見の石があった場所には、新しい石が飾ってありました。石を探していた商人が、その石を指さして息子に尋ねました。

「この石はいくらだ?」

他の商人を相手にしていた息子が振り向いて答えました。

「へえ、あ、その石は売りものではありませんので、恐れ入ります」

「なんだ、どうして売らんのだ?」

「へえ、その石は亡くなった姉の形見なもので、申し訳ございません」

「え?形見の石というのは旅の僧に盗まれたと聞いてるが、違うのか?」

「ええ、それはそうなんでございますが、なんと申しますか・・・」

息子が言葉に窮しておりましたところに、様子を見に来た主(あるじ)が言葉をはさみました。

「お客さん、それはですね、こういう訳なんでございます。娘の形見と思って大事にしていた石を盗まれまして、それはもう悲しゅうございました。娘の亡骸を持ち去られたような気がいたしました。死んだ娘にも申し訳ないことをしたと思い、娘が溺れた川に参りまして手を合わせました。許してくれと手を合わせたのです。そうすると、川の石が目に入ったのでございます。盗まれた石と同じような石が、転がっているのです。そうだ、大事なのは石ではなくて、娘を思う心だと。そう感じることがありました。それで、その目にとまった石を娘の形見とすることにしたのでございます」

聞いていた商人は納得した顔をした。

「そうか。なるほど、そうかもしれんな」

「へえ、申し訳ございません。あちらにも形の良い石がございますので、ご覧になってくださいませ」

主は息子に商人を案内するよう指図すると、新しい娘の形見の石に振り返り、そっと手を合わせるのでございました。

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