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Photographing With, Vol. 13: いけてる「周回遅れ」 EF 50mm F1.8 STM を EOS R につけて散歩

こんにちは!Stroll & Snaps のリッキーです。
日常の中で出逢った魅力を撮ってます。

今日は、「撒き餌レンズ」などと呼ばれる Canon EF 50mm F1.8 STMEOS R につないでみることにしました。最新の RF 50mm F1.8 STM ではありません。EF 50mm F1.8 STM です。「周回遅れ」な感じですが、そこをなんとか。
撮影勉強中のノービスなので高度なことは書けません。おてやわらかに。

機材の質感

エンジニアリングプラスチック製のバレルと金属製のマウントで丁寧に仕上げられています。「百均」感や「旧品」感はありません。
リュックサックのポケットに入れて歩けるポケットサイズのレンズです。レンズを立てて置いても、倒してしまう心配はありません。

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レンズマウントアダプター

お気に入りのレンズを一眼カメラ本体に取りつけて撮影しようと思っても、レンズとカメラ本体をつなぐ部分(=レンズマウント)の規格が双方で異なると、直接取りつけることはできません。そういう異規格のレンズ&カメラ本体をつなぎたい時に登場するのが、レンズマウントアダプター(マウントアダプター)というデバイスです。

ここでは、レンズ側 EF マウント(EF 50mm F1.8 STM)とボディ側 RF マウント(EOS R)をつなぐマウントアダプターが必要です。

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オートフォーカス

ステッピングモーター(STM)駆動のオートフォーカスです。駆動音を立てながらバレルがゆっくり伸びてピントが合います。1テンポ遅いレトロなスピードのオートフォーカシングに「あれっ?」と思うこともありますが、故障ではなく仕様です。

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バレルが伸びた状態でカメラボディの電源をOFFにした時に伸びたバレルが収納されるかが気になりますが、電源OFFにしてから一呼吸置いてバレルがゆっくり収納されます。

フルタイムマニュアルフォーカス(Manual Focus Override)機能があります。オートフォーカスでピントを合わせてから、手動でピントを微調整することができます。

手ブレ補正機能

手ブレ補正機能はありません。EOS R 本体にもボディ内手ブレ補正機能はないので、三脚つけるなどして撮ってます。軽量なので、Manfrotto のエントリーレベルの三脚(Compact Advanced Aluminium Tripod with 3-way head)でバランスを崩すことなく撮れてます。

50mm ってどう?

風景撮るにも、スティルライフ撮るにも、撮りやすい焦点距離です。フルフレーム機の場合、対角画角で 46 度。肩の力を抜いた strolling にすてきな画角です。

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テレビドラマなどで「横浜」を表す時によく使われる、みなとみらい21地区の景観がいい感じで切り取れます。

描写について - 遠景

晴れた日にみなとみらい界隈を strolling してきました。開放(f/1.8)では周辺光量落ちと解像の甘さが気になりますが、少し絞れば「やや格上」のズームレンズで撮影したものと比べても遜色ありません。
英語圏では “Nifty Fifty(いけてる50)” という愛称がついているようですが、そう呼ばれるのは伊達ではありません。

Focal Length: 50mm, Aperture: f/1.8
EOS R / CR-EF-EOS R / EF 50mm F1.8 STM

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Focal Length: 50mm, Aperture: f/4.0
EOS R / CR-EF-EOS R / EF 50mm F1.8 STM

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Focal Length: 50mm, Aperture: f/8.0
EOS R / CR-EF-EOS R / EF 50mm F1.8 STM

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Focal Length: 50mm, Aperture: f/11
EOS R / CR-EF-EOS R / EF 50mm F1.8 STM

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対照として、EF 24-70mm F4L IS USM で同じポイントから撮影したものを載せます。
Focal Length: 50mm, Aperture: f/8.0
EOS R / CR-EF-EOS R / EF 24-70mm F4L IS USM

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描写について - スティルライフ

解像感と背景ボケの雰囲気が見たかったのですが、手頃なシーンがなかったので、背景にミネラルウォーターのボトルを並べて簡易な「キラキラの素」を作り、表皮の解像感がわかりやすそうな果物(イチジク)を撮ってみました。

解像にもやっとした感じはなく、イチジクの表皮の質感が撮れています。開放からふつうに使えます。
開放(f/1.8)での背景ボケもまずまず。この次は(ミネラルウォーターではなく)もう少し instagrammable なシーンを見つけて撮りたいと思います。

Focal Length: 50mm, Aperture: f/1.8
EOS R / CR-EF-EOS R / EF 50mm F1.8 STM

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Focal Length: 50mm, Aperture: f/4.0
EOS R / CR-EF-EOS R / EF 50mm F1.8 STM

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Focal Length: 50mm, Aperture: f/8.0
EOS R / CR-EF-EOS R / EF 50mm F1.8 STM

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Focal Length: 50mm, Aperture: f/11
EOS R / CR-EF-EOS R / EF 50mm F1.8 STM

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データ

Strolling の時にちょっと気になるデータをあげておきます。
焦点距離 50mm
開放絞り値 F/1.8
最短撮影距離 0.35m
最大撮影倍率 0.21倍
重量 160g
フィルター径 49mm

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リッキーにとって魅力のレンズか?

EF 50mm F1.8 STMEOS R といいコンビネーションで動いてくれます。

しかし。

「ボディが EOS R なんだったら、ネイティブ&最新の RF 50mm F1.8 STM にしたら?」という心のささやきが。

たしかに、マウントアダプターを介さずボディに直結できるネイティブレンズは魅力です。RF 50mm F1.8 STM にすれば、マウントアダプターの重量(コントロールリングマウントアダプター EF-EOS R の場合 130g)と煩わしさはなくなります。

一方、財布に優しいのは EF です。RF 50mm F1.8 STM の約 6 割の価格で EF 50mm F1.8 STM の新品が入手できる状況です(2021年8月時点)。コンディションのいい中古品も数多く流通しています。

では、画質はどうでしょう?
EF 50mm F1.8 STM と RF 50mm F1.8 STM を比較したレビューがあるので見てみました("Canon Nifty Fifty Battle: EF 50mm f/1.8 STM vs RF 50mm f/1.8 STM", PetaPixel 参照)。
色収差、解像感、背景ボケの点では「かなり同等("pretty identical")」で、「RF レンズの方がわずかに周辺光量落ちが多く、マゼンタ寄り("the RF lens had slightly more vignetting and leaned a bit more magenta than the EF version")」ではあるものの、総じてみると「基本的に同等のパフォーマンス("the two lenses perform basically identically")」と。
ちょっと予想外ですが、このレビューを見る限りでは、画質の点であえて RF 50mm F1.8 STM を採る理由は見当たりません。

これらのことから考えると、「やっぱネイティブレンズがいい」とか「最新版じゃなきゃダメ」ということでなければ、EF 50mm F1.8 STM という選択肢も十分に「あり」かと。

マウントアダプターをつけてもそこそこ小型軽量。コケてガツっとやってしまっても惜しくない(?)価格。費用対効果の高い描写。散歩にいい感じの画角。
リッキーにとっては、気楽に持ち歩ける「周回遅れ」。いけてるレンズです。

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