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憂鬱薔薇檸檬 花の名は。Vol.7

高校の生物部には変な先輩が大勢いました。生き物の名前を覚える競争、なんて当たり前すぎるのですぐに飽きてしまいます。都道府県、県庁所在地、全世界の全国名と首都などは、いとも簡単にコンプリート。

アメリカ50州とか、中国の省を全部とか、元素記号を100何番まで全部とか、競って暗記していました。大学入試でもそこまでは必要なかろうと。なんにでも熱くなれる。若さとは素晴らしいことです。

そんな偉大な先輩達がハマっていた遊び。やたら画数が多い漢字からなる熟語を書けるようになること。典型的な語は、憂鬱。

憂鬱という語は見てるだけで憂鬱になるので、私は加わりませんでした。←暗記が苦手なだけです。

憂鬱に続くのは薔薇と檸檬です。バラ、レモン。続いて躑躅、葡萄。ツツジ、ブドウですね。難読漢字とも称される植物名。まだまだありますよ。

苧環、柘榴、蒟蒻、菖蒲、蝋梅。順に、オダマキ、ザクロ、コンニャク、ショウブ。いまでもひとつも書けそうにないです。蝋梅、白檀、蕎麦、柘植、林檎。ロウバイ、ビャクダン、ソバ、ツゲ、リンゴ。睡蓮、桔梗、枇杷、辣韮、大蒜、牛蒡、紫蘇、蘇轍、椰子、棕櫚。スイレン、キキョウ、ビワ、ラッキョウ、ニンニク、ゴボウ、シソ、ソテツ、ヤシ、シュロ。

スイレンとキキョウはかろうじて書けるかな。読めても書けそうにない漢字が多いです。果物率が高い気がします。野菜も多いかな。野菜果物はあまり漢字を意識しない感じがします。

蟷螂と蜻蛉はどうでしょう? ふふふ。生物部だからこの分野にも強いのです。

ここまでなぜか漢字2文字の熟語に限りでした。漢字1文字でも難しい植物名はあります。

檜、楡、欅、榧、橿、樅、樫、橘、櫨。このあたりは読めても書けませんね。なんでこう、画数多くするのか? ヒノキ、ニレ、ケヤキ、カヤ、モミ、カシ、タチバナ、ハゼ。檜は桧の、橿は樫の旧字体かな。酷いのはクヌギです。櫟、檪、椚、椢、檞、栩、橡、櫪。どれが本物? 2文字になる歴木なんてのもあります。

樹木だけでなく草も難漢字1文字あります。薊、菫、蓼、蓬、葛、薇。アザミ、スミレ、タデ、ヨモギ、ワラビ、クズ、ゼンマイ。身近でメジャーな植物ばかりです。

和名が最短、カタカナ1文字の植物として知られているのが、イ。イグサの方が標準な気がしますが置いといて。井草、井と書きます。普通は。これも旧字体なのか、藺、という漢字があります。藺草。書けません。

漢字3文字以上はどうかな。1文字ないし2文字がどうしても簡単な漢字になりがちで、面白味に欠けます。金盞花、玉蜀黍といった具合に。キンセンカ、トウモロコシ。

漢字4文字以上はそもそも複合語になりやすく難漢字は少ないです。青の絶景で知名度が高騰したネモフィラの和名、ご存知でしょうか。ルリカラクサと申します。知りませんよね。瑠璃唐草。瑠璃って字は書けませんね。この和名、オオイヌノフグリの別名でもあります。

バラ

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