コンプレックスと戦う

はじめに

人間誰しも大なり小なりコンプレックスを持っていると思います。容姿だったり、育ちだったり、能力だったり…。それらを跳ねのけるくらいの強い武器を持っている人だったら、きっとコンプレックスに悩まされることはないのでしょうが。僕のような弱い人間は、コンプレックスの塊なので常に卑屈になってしまいます。

今回は僕が唯一親を恨み憎んでいる部分についての話です。

コンプレックスの塊

僕は自分の運動神経の悪さ、そしてそれによってバカにされ続けてきたことに関して本当にひどいコンプレックスを持っています。そのくせ野球観戦が好きなのは謎。観る分には楽しいんですよね。

僕の運動神経の悪さは親の育て方のせいだということにしています。普段どんなことも親のせいにはしない僕ですが、このことに関してだけは唯一親を憎んでいます。父親は僕が小さい頃一切外遊びをしてくれず、母親は過保護すぎて外に遊びに行くことをほとんど許してくれませんでした。結果家でゲームばかりする引きこもりに育ってしまいました。

父親は学生時代超強い柔道選手だったのでその血が流れているはずなんです。なのに足は遅い、体力はない、どのスポーツをやってもダメ、体育の授業ではチーム分けで僕の押し付け合いになるほど。この世から体育なんてなくなればいいのにと思っていました。そんなことになってしまったのは、間違いなく親のせいだと思っています。

発達性強調運動障害なんだろうなと思ったこともあります。でも知能検査の結果動作性IQは90~100で普通でした。中の下くらい。発達障害やADHDを疑って知能検査を受けたらただのIQが低い人間だった、というやつの運動神経版みたいなもんです。より一層「親のせいだ」という気持ちが強くなっただけでした。

強すぎるコンプレックスは上書きできない

「実家が太くなった」ということだけで全て帳消しにできるじゃないか、と言われることもあります。たしかに実家は太いです。年収数千万、家2軒、車6台を持っている親が太くないと言ったらさすがに多方面から刺されます。でも、だからといって人並みの運動神経で楽しい学校生活を送れるような子供時代を過ごせなかったことに対するコンプレックスはなくなりませんし、そのときに感じた痛みや悲しみが癒えることもありません。僕にとってそれくらいこのコンプレックスは大きいのです。

努力してもダメならもうどうしようもない

努力をしなかったわけではありません。中学生のときには剣道部に所属していました。多少は運動神経がよくなるかなと期待しました。結果は全くダメでした。3年間の活動で相手から1本を奪った回数は1回です。たった1回。それもその後すぐ1本を取り返されて引き分けで終わりました。必死で稽古についていっても全く上手くならず、どれだけ教わっても強くならない。2年生の途中まで出席率1位だった僕は生徒会を言い訳にし、部活に行くのをやめました。2年生後半~引退までの出席率は50%もないと思います。

たまたま武道に向いていなかっただけなのかもしれません。他の競技だったら才能が開花していたのかもしれません。でもそんなことはもう後の祭りです。先輩から馬鹿にされ、同期には冷たい目で見られ、後輩からはナメられる、そんな3年間でズタズタにされた僕の心はもう一生元には戻りません。

生きづらさの原因

最近気づいたのは、このひどいコンプレックスを引きずり続けているのが生きづらさの原因なんだろうなということです。何事も「あのとき明るい学生生活を送っていたら今頃こうはなっていなかった」と思ってしまいます。正直しんどいです。今さら考えたってもうどうしようもないことを一生考えてしまいます。「まあいっか」で片付けられない。

今悲惨な人生なのかと言われたら別にそういうわけでもないですし、大人になってから運動神経が悪くて困ったことがあるかと言われたら特にありません。不都合はないんですよ、別に。だから気にする必要もないはず。

ですが、子供のころに味わったツラい経験というのはなかなか払拭できるものではなく。心の奥深くにずっと根付いています。

ないものねだり

これに尽きると思います。勉強が苦手なことがコンプレックスだった人からすれば、何も努力せずとも偏差値70を超えていた僕みたいな人間は死ぬほど羨ましいでしょうし、お金のない人からすれば、同世代の平均年収の倍くらい稼いでいる僕が羨ましいでしょう。隣の芝生は青く見える。

でもそういうのって結局才能とか運とか、自分ではどうすることもできない部分で左右されていると思うんです。僕が生まれつき運動神経に恵まれなかったことと同じで。お金に関しては多少の努力はあるかもしれませんが…。

気にしたってどうしようもない

過去のことは気にしない。最近はそう自分に言い聞かせています。僕は人に恵まれまくっています。僕がコンプレックスに思っていることとか、抱えている悩みとか、そういったことを一切気にせず明るく接してくれる人たちが周りにはたくさんいる。とても幸せな人生だと思います。自分のことをバカにしてきた人間たちよりよっぽど幸せな人生を歩めているんだぞ、と思うようにしています。

どれだけ振り返ったってもうどうしようもない「過去」の嫌なことは忘れて、明るい「今」に目を向ける。それが大事なのではないでしょうか。って、こうやって記事を書いて文字に起こすことで再確認しているんですけどね(笑)

まとめ

・コンプレックスの払拭は難しい
・「今」幸せなことに目を向ける
・過去のことは気にしないようにする
・過去の嫌な人間に対しては「こちとら幸せなんじゃバーカざまあみろ」くらいに思っていい

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