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料理をより美味しくする料理説明について 基礎知識インプット編

今後お店を開業する、またはもう開業している。といった場合に、きちっとした料理説明ができるスタッフがいるのといないのでは、お店の印象が大きく変わります。

では、料理説明はどうすればいいの?そもそも良い料理説明とはどんな説明?と疑問に思う人も多いでしょう。

今回は、そんな疑問を何記事かに分けて解説していきたいと思います。お読みいただいた後は、すぐに実践してください。インプットするだけではなんの意味もありません。インプットしてすぐに上手説明できるぐらいないなら、ウエイターなどという職業は存在しないのです。

なので、この記事を読んだらすぐに料理説明を習得できる!!ということはありません。頭の中にインプットした知識を活用して、何度も何度も実践して洗練させていく事で、本物の料理説明が身に付いていきます

料理説明は非常に奥深いものです。なので、1つの記事に全て詰め込むのは少しきびしいかも・・・。というわけで何記事かにわけてシーリズ化して投稿し、詳細を解説していこと思っています。料理説明を勉強したいという方は、シリーズでご覧いただければ幸いです。

料理説明を上達するための第一歩は、知識をインプットすることです。この記事を読んで、まずは第一歩を踏み出しましょう。

料理説明に対して、正しい考え方で取り組む

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まず、マインドセットです。料理説明に対する正しい考え方を学びましょう。

われわれウエイターは、美味しい料理をマズく、美味しい料理をより美味しくする事ができます。つまりは料理を生かすも殺すもウエイター次第という事です。料理説明を行う際に、このことをよく理解しておかなければなりません。

例えば、「大間のマグロのにぎりです」と「マグロのにぎりです」と説明されるのとでは、お客様が食べる前に感じる印象に大きな差が生まれます。

この印象が大切です。人には先入観があります。大間のマグロと聞いただけで「この料理はきっと美味しい」という先入観が生まれ、実際のお客様が感じる味わいにまで影響します。

これがウエイターの料理説明という仕事です。ただし、勘違いしてはいけません。お料理がもともと美味しい事が前提条件です。美味しい料理を、より美味しくすることは可能ですが、美味しくないお料理を美味しくすることはできません。それは料理人の領域です。

これがまず大切な考え方です。料理説明によって美味しいお料理をより美味しくする。これがウエイターの重要な役割の1つです

料理説明を論理的に考える

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料理説明の基本は下記の3つです。

①食材 = どんな食材を使っているか?

②調理法 = どんな調理法を用いているか?

③食べ方 = どんな食べ方が一番美味しいか?

この3つは基本です。このように表記すると難しく考えてしまうかもしれませんがそんなことはありません。

例として、お魚のカルパッチョを説明します。(魚はカツオで表面を炙り、レモンのドレッシングで仕上げたお料理とします)

料理説明の具体例(悪い例)

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まずは、最悪な料理説明の例を見てください。

カツオのカルパッチョです。レモンのドレッシングで仕上げています。どうぞお召し上がりください

これは、最悪です。このぐらいならお品書きに書いてあります。これくらいの料理説明で良しとするならば、「お品書きを置かない」または「料理説明をしない」のどちらかを選択した方が良いです。

何がいけないのでしょう?

どこをどのように訂正していけば良いでしょうか?

一緒に考えていきましょう。

悪い例を基本に基づき修正

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まずは、基本通りにすると

カツオのカルパッチョです。カツオの表面は炙っています。レモンのドレッシングで仕上げています。ドレッシングとよく絡めてお召し上がりくださいませ

これぐらいが最低限の料理説明です。

食材 = カツオ

調理法 = カルパッチョと炙り

食べ方 = ドレッシングと絡めて

という感じです。ただしこれが良い料理説明かというと全くそうではありません。未経験の新入社員が1ヶ月ぐらいで言えればいいかなぁ・・・ぐらいのレベル感です。

では、良い料理説明とはどの様な説明なのでしょうか?

どんどん深掘りしていきます。

料理のことをよく知る

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これを聞くとそんなの当たり前だろう・・と思うかもしれませが、案外できていない事が多いです。例えば例題のカツオのカルパッチョは、本当に良い料理説明を行うためには情報が少なすぎます。(※同じ情報量でももう少しマシにはできます。)

具体的には

カツオやレモンの産地は?

カルパッチョはシェフのこだわりか?

なぜレモンのドレッシングを合わせたのか

炙ることによってどうなるのか

などなど、挙げれば枚挙にいとまがありません。

これらの情報を整理して、自分がベストだと思う料理説明を形にしていくのです

まとめ

今回の記事はここまで。次回の記事で情報を生かした料理説明を解説していきたいと思います。

この記事は、飲食業に就職したての新入社員料理説明に行き詰まっている方に是非ご覧いただきたいです。少しでもこの記事をご覧いただいた方々のお役に立てれば幸いです。次回の記事も、是非御楽しみください。

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