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愚直

正直すぎて気のきかないこと。馬鹿正直。

広辞苑 ページ 5674

高齢者に限った話ではないが、何度も同じ話をする人はいる。
同じ話をするってことは、される人もいるってことだ。
最近、祖母の家に半居候生活をしている私は、頻繁に祖母と会話をする。

「つっぱて生きてきている」

これが口癖の祖母の片手には、いつもウイスキーのグラスがあったりする。
事実、昭和から生きてきたババア(本人が自称している)と話していると、よく生きてこれたなぁ、と感心してしまうものである。

世の中には、たぶんすごい人っていうのは、たくさんいるのだろうと思うけど、意外と身近にも、すんごい人はいるんだってことをまざまざと感じるようになったのは、少し大人になったからなのだろうか?

いい意味で、今まで関わってきた人の中で「愚直」という言葉が合う人は、うちのババア以外に知らない。

かくいう、本人は「愚直」という熟語を知らなかった上に、
「私は学(ガク)がないんだからしょうが無い」

と開き直る発言を聞く度、
あぁ、このひとには敵わんと思えてしまう。

齢84になったが、まだまだ成長を続ける姿を見ていると、こちらも立ち止まっていられないんだと思えてしまう。

こんなことを考えていたのに、その晩「初恋の娘に浮気する夢」を見ている私は煩悩の塊なのでしょうか。


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