傷つけた側の価値

早寝は嫌だ。目を閉じて開けると朝になっている、あの虚無感が嫌だ。新しい1日と共に新しいタスクが課せられるのが嫌だ。この繰り返しが怖い。高校時代、わたしにいたく手を焼いていた担任は「寝てそのまま死ねたら良いのに」と教壇でこぼしたことがある。今なら、今ようやく、その気持ちがわかる。もうわたしのような生徒にあたってないだろうか。明日を望めるようになっただろうか。次の日が来る憂鬱を思うたびにあの言葉が記憶の中から這い出てきて、わたしという存在の必要性を問いただしてくる。傷つけられた心が元に戻らないことは、わたし自身が一番知っている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?