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青山学院大学vs駒澤大学!持ちタイム比較から分析する、熱いバトル!

お正月の風物詩として
今年も1月2日・3日の両日、
第100回箱根駅伝が開催されました。

戦前の予想では、駒澤大学1強と言われ、
誰も疑いもしていませんでしたが、
結果は、そうはなりませんでした。

今回は、第100回箱根駅伝の
青山学院大学と駒澤大学の
持ちタイム等から分析していきます。



10000mの持ちタイム比較

まずは、両校の1区から10区までの
出場選手の10,000mの持ちタイムから比較します。

この比較表を見ると、
平均タイムでは青山学院大学の方が
23秒早いという結果ですが、
駒澤大学には10,000mでは超一流である
27分台ランナーが3人もおり
1区から3区までの序盤に並んでいます。

見るからに、いつもの勝ちパターンである
先行逃げ切りを目論んだオーダーです。

1区から3区まで、各区間それぞれ10,000mで50秒程
駒澤が早いので、一人が約20km走る箱根では、
3区終わりで5分差をつける事も計算上は可能です。

実際には、色々な駆け引きもあるので、
5分差をつける事は難しいでしょうが、
2分差位は充分可能だったでしょう。

でも、そうはならなかった・・・

次は、ハーフマラソンのタイムを比較してみます。


では、ハーフマラソンの持ちタイムは

ハーフマラソン(21.0975km)の
持ちタイム比較は、以下の通りです。

※一部、記録のない選手がいるので、
記録のある選手のみで算定

ハーフマラソンのタイム比較では、
駒澤が12秒早く、箱根駅伝の総距離217.1kmに
換算すると2分3秒駒澤が先にゴールする計算です。

こちらも、1区の選手の持ちタイムが
ちょうど3分違いますので、
やはり1区から主導権を取る作戦がわかります。

また、序盤で充分のリードを作れなくても
復路の7区以降のランナーで勝負できると考えるでしょう。

でも実際は、駒澤が勝ったのは1区のみで
2区以降は、すべて青山学院が勝つ結果となりました。

なぜ、このような結果になったのか。
その部分を考えてみます。


学生3大駅伝の特徴

では、学生3大駅伝のそれぞれの
特徴を見てみます。

・出雲全日本大学選抜駅伝
 6区間 45.1km
・全日本大学駅伝
 8区間 106.8km
・東京箱根間往復大学駅伝
 10区間 217.1km

出雲全日本大学選抜駅伝

3大駅伝の中で、最も距離が短く、
スピード駅伝と言われます。

最短区間は、5.8kmで
最長区間でも10.2kmという距離です。

最近は、10月の開催時に
20度を超える事も多く、
熱さとの戦いでもあります。

また、アップダウンが15m程と
非常に少ないので、
トラックの5,000mのデータも
参考になるコースです。


全日本大学駅伝

最短区間は、9.5kmで
最長区間は19.7kmで、
出雲のスピードと
箱根のハーフマラソンの距離
の両方が求められる駅伝です。

アップダウンも一番高いところで
30mとなっており、
比較的フラットなコースとなります。


東京箱根間往復大学駅伝

最短区間は、20.8kmで
最長区間は23.1kmで、
他の駅伝とは違い、
1区間1区間が長いのが特徴です。

そして何より、
最高点が874mと
他の駅伝とは比べ物にならない
標高差となります。


駅伝の鉄則

駅伝の走り方の鉄則として、
・最初突っ込んで
・中盤粘って
・最後はラストスパート
と教わり、自分自身もそうやって
走ってきました。

そして、駅伝でトップのチームと
2位以下のチームの大きな違いは、
「最初突っ込む」かどうかです。

トップチームは、
前を走る優位性から
最初に突っ込む必要がなく
2位以下のチームは、
追い付かなければ勝負にならないので
最初から目一杯突っ込みます

この違いは、
勝負を分けるといっていいほど
大きな差です。

なので、必然的に
トップを走る選手には、
精神的な余裕が生まれます。

これが、ホントにデカい!!


今シーズン駒澤は、ずっとトップだった

今シーズン、駒澤は
ただの一度もトップを譲ったことが
ありません
でした。

もっと言えば、
1年前の箱根駅伝の4区から
ずっとトップです。

そうです、常に精神的な余裕がある中で
レースをずっと進めていたのです。

それが、3区でひっくり返され
予想外の展開に、焦りがあったのではと思います。

結構な精神的ダメージが
あったんでしょうね。


少なからず、雨もいたずらした

晴れていたら、結果が違ったのかは
定かではありませんが、
少なからず、雨が体温を奪って
追い上げが叶わなかったのでは
と思います。

この時期の雨、いくら暖冬といっても
やっぱり寒いですよね。

それに対し、青山学院の選手は
タフだったと思います。

やはり、今回は
青山学院がここっていう勝負所で
強かったのが最大の勝因ではないでしょうか。


まとめ

今回は、箱根駅伝について
データを基に考えてみました。

駒澤には、エース級の選手が数人おり、
選手層も厚く、3冠は確実かと
思いましたが、
勝負に絶対はない事を
今回改めて感じました。

何事も、諦めなければ
何かが起こるという事を
教えてもらった気がします。

青山学院大学の選手、
総合優勝おめでとうございます!!㊗


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