彼とわたしのー11ー

兎に角会社を辞めたからには社宅を出なければならない。
急遽実家近くの叔父の家の一角にある、倉庫に転がり込むことになりました。

驚いたのは双方の両親達で、彼の親が飛んできました。
けれどももう後の祭り。しっかりお叱りを受けた後、
一刻も早く落ち着ける家と職を探すと云う事で、
開いた口の塞がらぬまま帰って行きました。

叔父は別に本家を持っていて、
ここは住まいと、すでに閉じてしまった喫茶店、
それに付随する倉庫がありました。

料理は元喫茶店部分に出張し、喫茶店気分を楽しんでみてもいました。
いつまでもこの状態が続く訳ではない。そう思いながら。

それにしても本当の仮住まい。
やっと寝る場所食べて座って寝る場所を確保し、
衣類など積み重ねてはみたものの、日増しに不満は募って行くばかりでした。

仕事も思う様には見つからず、いくつか試してはみるものの
また結婚前のバイト生活に逆戻りしてしまいました。

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