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鈴木さえ子/フィラデルフィア~隠れ名曲、名演コレクション。

 ついにキターっ!と思ってくださる方が一人でもいらしたら、私は嬉しいです。
鈴木さえ子さんの名曲で名演を紹介できるということで昨日から張り切っております。

 鈴木さえ子さんと昨日取り上げたPINKとはあまり関係がないようですが、大沢誉志幸さんの初期のライヴには矢口博康さんや矢壁アツノブさん、岡野ハジメさんにホッピー神山さん、そして、柴山和彦さんが欠かせない存在だったということで、ちょっとしたつながりがありますね。

 それはともかくとして、さえ子さんは昔、シネマに参加することから、プロとしてのキャリアが始まりました。
シネマ解散後にはフィルムスに参加し、レコードが発売されるということで、いくつかの雑誌の取材を受けますが、諸々の事情でレコードは発売されなかったわけです。
その前後に忌野清志郎さんと坂本龍一さんの「いけないルージュマジック」のテレビ・パフォーマンスやへんたいよい子集会でドラムスを担当しました。 
他にもスタジオ・ミュージシャンとしての活動を始め、PANTAさん『唇にスパーク』やビートたけしさん(!)などのレコーディング・セッションに参加しています。

 件の「いけないルージュマジック」のテレビ・パフォーマンスを見た泉谷しげるさんと吉田建さんから誘われ、あまりにもアバンギャルドに走ってしまってバンド・メンバーの半分が抜けた泉谷しげるさんのバンドに参加するようになります(矢口博康さんと福原まりさんも同時期に参加)。

・鈴木さえ子『毎日がクリスマスだったら・・・』(BRIDGE088/ブリッジ)
2007年再発の紙ジャケット盤。
画像をタップすると、東京マザーズ「フィラデルフィア」のライヴ映像(画像はちょっと荒いです)を見ることができます。

 ムーンライダーズの鈴木慶一さんとさえ子さんで結成したPSYCHO PERCHES(名前の由来はさえ子・鈴木=鱸のもじりでした)でデビューすることを目論見ましたが、慶一さんの契約上の問題で、さえ子さんのソロ・デビューとなりました。
RVCレコードのディアハートレーベルからアルバム『毎日がクリスマスだったら・・・』が発売されたのは1983年7月21日です。
このアルバム、ほとんどは慶一さんとさえ子さんの2人で録音され、リビングルーム・セッションと名付けられました。
ゲストとして、(ソプラノ)サックスにリアルフィッシュの矢口博康さん、バイオリンにムーンライダーズの武川雅寛さんとリアルフィッシュの美尾洋乃さんが参加しています。

・「ミュージック・ステディ No.7」(ステディ出版)
鈴木慶一&鈴木さえ子インタビュー掲載。
画像をタップすると、「フィラデルフィア」を聴くことができます。

 この「ミュージック・ステディ」にはアルバム制作(「かわいいもの」を作るというコンセプトなど)について詳細に語られていて、且つさえ子さんの音楽的ルーツにも触れられている充実した内容です。
アルバム発売からしばらくして、同じ年の11月21日には「毎日がクリスマスだったら」(ちなみにB面は「フィラデルフィア」)がシングル・カットされます。

・鈴木さえ子「毎日がクリスマスだったら」B面は「フィラデルフィア」(RAS-516/RVC ディアハート)
画像をタップすると、1985年7月7日日本青年館での「緑の法則」コンサートのダイジェストを聴くことができます。

 その後、1984年にはシングル「恋する惑星」アルバム『科学と神秘』を発売しました。
このアルバムのプロモーションで読売テレビ「11PM」に慶一さんと共に出演し、「血を吸うカメラ」(多分、リップシンク)と「フィラデルフィア」(こちらはほぼ生演奏で、慶一さんはギターを担当)を披露しています。

1985年にはシングル「夏休みが待ち遠しい」アルバム『緑の法則』を発売。
このアルバム発売記念ツアーから、大人数編成での東京マザーズが演奏を担当するようになります。
この時は鈴木さえ子(vo,kb,ds)、ムーンライダーズから鈴木慶一(kb)、白井良明(g)、武川雅寛(tp,vin)、リアルフィッシュから矢口博康(sax)、渡辺等(b)、福原まり(kb)、エキゾティックスから柴山和彦(g)、チルドレンから根岸道郎(cho)、そして、小野雅司(per)、宇都宮明美(tb)、石坪信也(ds)という顔ぶれでした。
ちなみに泉谷しげるバンドと重複しているのは鈴木さえ子、矢口博康、福原まり、柴山和彦です。
泉谷しげるのレコーディングに参加しているというところまで広げると、鈴木慶一、白井良明、武川雅寛、渡辺等と大半の顔ぶれが重複しているのでした。
ちなみに柴山和彦と白井良明でステレオ・ブラザーズを名乗り、松尾清憲ライヴハウスツアーやアルバム『NO THANK YOU』のレコーディングに参加して、パール兄弟の1987年のよみうりホールでのライヴにゲスト出演(この時はステレオ兄弟を名乗る)をしていますね。

1986年には初の12inchシングル「HAPPY END」を発売し、ツアーを敢行。この年の顔ぶれは鈴木さえ子、鈴木慶一、白井良明、武川雅寛、矢口博康、渡辺等、福原まり、柴山和彦、小野雅司、宇都宮明美、石坪信也と前年とほぼ同じ顔ぶれ(根岸道郎のみ不参加)です。
1987年にはアルバム『スタジオ・ロマンチスト』を発売し、ツアーを敢行。
この年の東京マザーズは鈴木さえ子、鈴木慶一、武川雅寛、矢口博康、渡辺等、小野雅司、宇都宮明美、石坪信也に北川晴美(vo,cho,kb)、近藤研二(g)、門倉聡(kb)が加わった新編成でした。
東京マザーズの演奏はテクニック的にも素晴らしいのですが、インストゥルメンタルの楽しさを私に教えてくれたバンドです。
(東京マザーズの紹介部分のみ敬称略)

 さえ子さんのドラマーとしてのプレイを堪能できるのはCDでは泉谷しげるさん『REAL TIME』と、VTまたはLDではこれまた泉谷しげるさん『EVIL TIME』だけなので、なんとか『緑の法則』コンサートを発売してほしいものです。
もしくは映像なし(あればそれに越したことがないですが)でも『STAGE ROMANTIC』(『スタジオ・ロマンチスト』のツアー音源)をCDで発売してほしいです。

 水道橋博士の「異常な対談」に泉谷しげるさんがまた出演される予定があるそうなので、この時期についても話をしてほしいですね。

 ちょっと長くなってしまったので、今日はこの辺にしておきますか。
明日、何を取り上げるかは既に決まっているので、どれだけクオリティをあげられるかですね。頑張ります。

 ではまたー。

  


 

 

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