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「空腹は筋肉を分解する」は嘘!~筋肉が分解され始める具体的な時間

この記事に辿り着いてくれて

本当にありがとうございます!


この記事は、

「筋肉はそう簡単に分解されない」

「空腹で筋肉が分解され始める具体的な時間」

についての記事です。

約5分で読み終わります!


ボディメイク、筋トレ、ダイエット

をしている方は聞いた事があるであろう

「空腹が続くと筋肉が分解される」

という言葉。

結論から言うと、

筋肉は多少の空腹では分解されません!

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19776143/

ヒト骨格筋および脂肪組織における局所脂質およびグルコース代謝に対する3日間の絶食の影響



多少の空腹でも筋肉は分解されない

良く言われる筋分解のメカニズムは

下記の通りです。

①空腹

②エネルギーが枯渇

③筋肉を分解してエネルギーを無理矢理作る

ざっとこんな理論ですね。


しかし、

2017年の研究論文で

6時間以内の空腹であれば筋分解は起こらない

と発表しています。

これまでの「空腹=筋分解」

という常識を覆す情報です!

※個人差あり


空腹でも筋分解しない理由(簡易)

では、なぜ筋肉を分解せずにいられるのか?

その理由は、

糖質のMAX貯蔵量にあります。

簡単に言うと、

人間は複数の方法で糖質を

身体に蓄える事が出来る

という事です。


※お金で例えると分かりやすいです!

例えば、「貯金が0になる=筋肉が分解される」

という例にすると、

貯金口座が一つだけの場合、

その口座の残高が無くなったら終わりですが、

貯金口座が複数あれば、どれか一つが0になっても

まだ「蓄え」はある!

こんなイメージです。


空腹でも筋分解しない理由(詳細)

では、詳細に解説をさせていただきます。


人間は、糖をグリコーゲンという形で

肝臓や筋肉に一定数蓄えています。

先ほどの複数の貯金口座のイメージ(肝臓と筋肉に貯金している感じ)


空腹時間が長くなりエネルギーが枯渇すると

このグリコーゲンをエネルギーに変換して

使われます。

また、体脂肪にもグリセロール(脂肪)が含まれ、

これも糖に変換しエネルギーとして使われます。

筋肉に含まれるアミノ酸も糖に変換される。                    →この過程を「糖新生」と言う。                          糖新生の9割は肝臓で起こる!


簡単に言うと、

空腹でエネルギー不足になっても、

いきなり筋肉が分解される訳ではなく、

まずは肝臓等に貯蔵されている糖を

分解するって事ですね!!


※ダイエットやボディメイクに

おいて肝臓の状態を整える事は非常に重要です👇

簡単にまとめると。。。

糖新生(筋肉の分解)は肝臓に蓄えられた糖が枯渇するまでは起こりません!

この事が分かると

空腹になった程度で直ぐに筋分解される訳では無い

事が分かりますよね!


何時間空腹が続くと筋分解が始まる?

具体的に何時間空腹が継続されると

筋分解が起こり始めるのか。。。


肝臓に貯蔵できる糖の量は

約80g~約100g

この80g~100gの糖が枯渇し、

糖新生が始まるまでの時間は

6時間~16時間

言われています。


つまり、

個人によって大きな差はあるとは言え、

6時間~16時間程空腹が続いても

筋肉は分解されない事が分かります。

「トレーニング経験者が16時間食事を摂らない生活を8週間継続しても筋肉量を維持できた」という報告があります!!

ただ、3日間断食をすると、

上半身は皮下脂肪が落ち、下半身は

筋肉と脂肪が一緒に落ちる可能性がある

と言う研究もあります。

「下半身の筋肉を減らしたく無い」場合は、

極力空腹時間をつくらない事が重要かと思います。

※血糖値の点からも理想は6時間くらいですね。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17784905/

人間の骨格筋および脂肪組織における局所的な脂質およびグルコース代謝に対する 3 日間の絶食の影響

アミノ酸の必要性

「空腹の時間が長くなると、

エネルギーが枯渇し筋肉が分解される。

その結果、代謝が低下し、痩せにくい体質になります。

それを防ぐ為に、アミノ酸を摂取しましょう」

👆

これ聞いた事ありますか?

どのフィットネスクラブや

パーソナルジムでも言われてそうなセリフですよね💦


もうお気づきかとかと思いますが、

この筋分解の理論から、

「そんな頻繁にアミノ酸を摂取する必要は無い」

という事が言えます。


あなたの身の回りに

「空腹→筋分解→代謝低下」

を理由にサプリメントを売りに来る人がいたら

注意してくださいね♪

本当に長時間の食事が難しい場合や、
既に体脂肪量が極端に少ない場合などは上手にBCAAやEAAを活用しましよう!


注意点

いくら「空腹でも筋肉は分解されにくい」

と言っても、

流石に日頃から超低カロリー、低糖質食の場合は

筋分解を促進してしまいます。

結局は、肝臓に糖が無いと

優先的に筋肉を分解する為です。


ですので、こういった場合には、

BCAAやEAAと言ったアミノ酸の摂取が

重要になってきます!

肝臓には80g~100gの糖を貯蔵できます。体重70㎏の人がこの量を枯渇させる場合、40分程かかります。※ちなみに骨格筋には約400gの糖を貯蔵できます。



空腹での運動は筋分解する?

日常生活における空腹では

そう簡単に筋肉は分解されない事が分かりましたが、

運動時となるとどうなのか?


結論は、

低強度での有酸素運動(心拍数があまり上がらない程度)なら脂肪の分解を促進し、やり過ぎると、筋肉の分解も促進され、筋肥大の速度は遅くなります。


空腹時運動のメリット① 脂肪燃焼

まずは脂肪燃焼の効率が良くなる事です。

上記の説明の通り、

糖は体の至る所に蓄えられていますが、

空腹時(特に朝一)は体内のエネルギーが少ない状態です。

ですので、空腹時の運動は脂肪が分解され始めるのが早い

と言えます!

運動は緩めの有酸素運動が良いですね!※心拍数が上がり過ぎない様に。

空腹時運動メリット② 朝の覚醒

朝一の場合なら、

軽めの有酸素運動により目を覚ます事が出来ます。

※交感神経を活性化させる!

また、空腹時の運動は

より血流が増加すると言われています。


空腹時運動デメリット① 筋肉分解

筋肉の分解が早まる可能性があります。

空腹時の有酸素運動は、

肝臓に蓄えられた糖の利用速度が加速しますので、

その分筋肉が分解され始める速度も速くなっていきます。

※どちらにしても先に使われるのは

肝臓にあるグリコーゲンです。

また、空腹時の運動は

筋肥大速度を遅らせる可能性があります。

「筋肉を付けたい」、

「筋肉を大きくしたい」

という方は運動後(トレーニング後)に

必ず糖質やタンパク質などの栄養を摂取しましょう。


空腹時運動デメリット② 低血糖

空腹時運動は強度を上げすぎてしまうと、

低血糖状態になり、ふらつき、めまい

を起こす可能性があります。


まとめ

最後にまとめです。

◆人は6時間~16時間程度の空腹なら筋分解は起こりにくい

※肝臓に蓄えられているグリコーゲン(糖)から使われる為、すぐに筋肉の分解が始まらない。

◆普段から食事量が少ない方は6時間未満で筋肉分解が起こる可能性がある

◆空腹時、軽い有酸素運動なら脂肪燃焼効果が上がる

◆空腹時に運動(トレーニング)をし過ぎると、筋肉の分解速度が速まり、筋肥大速度は遅まる

筋肉の分解を恐れて、シェーカーを持ち歩き、

小まめにタンパク質やアミノ酸を摂取していた方は、

これを機に一度、摂取頻度を落としても

良いかもしれませんね!


最後までお読みいただきありがとうございます!


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