すぎもとたつお

杉本達應(すぎもとたつお) 東京都立大学システムデザイン学部インダストリアルアート学科…

すぎもとたつお

杉本達應(すぎもとたつお) 東京都立大学システムデザイン学部インダストリアルアート学科 https://lab.sugimototatsuo.com/

最近の記事

『5: Designing Media Ecology』第2期第1号に寄稿しました

メディアとコミュニケーションをめぐるバイリンガルの独立系雑誌『5』に寄稿しました。『5』は2014年に創刊しています。第4号(2015)にも寄稿させていただく機会がありました(杉本達應「教養としての技術書──プログラミング言語に秘められた思想」)。『5』は、2018年の第9号からしばらく休刊状態でしたが、2024年から第2期として再始動しています。その第2期第1号に掲載されました。 記事では、大学の演習授業実践で考えていることを紹介しました。ジョセフ・アルバースの展覧会での

    • ジョージ・オーウェル『1984年』の山形浩生翻訳のKindle版をつくりました

      ジョージ・オーウェル『1984年』の山形浩生翻訳のKindle版をつくりました。 Kindle版はこちら2023年11月25日、山形浩生氏のブログで完訳公開を知り、これは紙の本で読んでみたいとおもい、自費出版しようと思い立ちました。『1984年』はすでに読んだことがありますが、新訳がでたら、それも読みたくなるものです。つまり当初は紙の本をつくるつもりだったのですが、後述する事情があってKindle版に落ち着きました。 「天真楼文庫」というのは、今回でっちあげた文庫の名前で

      • テック・ジン『カラフルなJavaScriptであそぼう』をつくりました

        2023年5月、流浪の編集部「すぎもと組」は、4冊目のテック・ジンとなる『カラフルなJavaScriptであそぼう : p5.js / Konva.js / NestJSのノウハウブック』をつくりました。 著者たちの意見で電子版のみの発行になりました。B5判・162ページでなかなかのボリュームなので、紙の本を出すと高くなりそうですが、技術書典オンラインの最低価格の500円で提供しています。 https://colorfuljs.zine.sugimototatsuo.com

        • Ben FryがProcessing財団を辞任

          2023年10月4日、Processingの共同開発者であるBen Fryが、Processing財団を辞任するとXで発表しています。財団の運営方針に異議を唱えての決断のようです。多くのユーザから寄付を募っていましたが、それらの予算がProcessingの開発そのものがほとんど使われていなかった模様です。 こちらの寄付レポートを読むと、Processing財団には多くのアーティストから暗号通貨での寄付が集まっているようですね。ただ支出の内訳についての情報は見つけられませんで

        『5: Designing Media Ecology』第2期第1号に寄稿しました

          大学1年生がはじめてつくる手書きのZine 2022年版

          2020年度・2021年度に引き続き、大学1年生対象にZine制作の科目を実施しました。3年間担当したので、今回で終わりです。 2022年度は対面授業が復活。ようやく教室で授業を進めることができました。今回は、「This is OUR VALUE」という統一テーマのもと、自分の関心でサブテーマを決めて、すべて手書きのZineをひとり1冊つくりました。 1点ものなので、外部に頒布される予定はありませんが、立ち読みサイトを公開していますので、多くのZineをサイトで読むことが

          大学1年生がはじめてつくる手書きのZine 2022年版

          調達情報からみる府省と法人の関係

          はじめに経済産業省の「gBizINFO」というサイトでは、企業等の活動情報を検索できます。この情報のなかには、政府の調達情報もあります。 この調達情報を企業ごとにまとめ、件数をカウントしました。たとえば、もっとも件数の多い法人である三菱重工業株式会社には4,487件の調達情報が登録されています。各企業は複数の府省の調達情報を含むことがありますが、そのうち最も件数の多い府省名のみ取り出してみました。三菱重工業株式会社の場合は、防衛省です。 この情報を、オフィスにあるファイル

          有料
          100

          調達情報からみる府省と法人の関係

          博報堂生活総合研究所「みらい博2022」のキービジュアル制作に協力しました

          2022年3月に公開された、博報堂生活総合研究所の研究発表イベント「みらい博2022」のキービジュアル制作に協力しました。おもに調査データの分析やビジュアルへの変換手法について助言を行いました。 「2040年を表す⾊と、その⾊から想起するイメージを教えてください」生活総研が実施した「生活者1万人への未来調査」では、さまざまな質問のなかで、未来の色のイメージも質問しています。未来の色のイメージ1万人分を1枚のビジュアルに凝縮してあらわしています。完成したイメージは、「

          博報堂生活総合研究所「みらい博2022」のキービジュアル制作に協力しました

          ソーシャルな可視化 2022年度「ネットワーク演習II」オンライン成果集

          2022年度のネットワーク演習IIでは、パーソナルな可視化、ソーシャルな可視化に取り組みました。前半のパーソナルな可視化は手書きでZINEにまとめました。 ここでは後半課題の最終成果物をご紹介します。制作には、JavaScriptやMarkdownを書いて共有できるノートブックサービスObservableとJavaScriptライブラリのD3.jsを利用しました。制作期間は2ヶ月ほどです。 受講生にはデータジャーナリストになったつもりで、関心ある社会的なテーマを設定し、デ

          ソーシャルな可視化 2022年度「ネットワーク演習II」オンライン成果集

          『Code as Creative Medium』日本語版が出ました

          2022年1月25日、『Code as Creative Medium』の日本語版がビー・エヌ・エヌから発売されました。アートやデザインの分野でのプログラミング教育をテーマに、カリキュラムや教育方法を構築する参考となるための学習課題や教育者へのインタビューなどから構成されています。多くの学習課題や作品例を見ることができ、教育者の貴重な体験談を読むことができます。プログラミングの「教育」にフォーカスし、技法書ではないのでプログラミング言語のコードは登場しません。 http:/

          『Code as Creative Medium』日本語版が出ました

          大学1年生がはじめてつくる手書きのZine 2021年版

          昨年度に引き続き、大学1年生対象にZine制作の科目を実施しました。 自分の関心でテーマを決めて、すべて手書きのZineをひとり1冊つくりました。2021年度も新型コロナウイルス感染症の影響で、オンライン授業中心で実施しました。序盤数回と最終回だけは対面でできたので、最終回に集合写真が撮れました。 テーマも内容もクオリティの高い成果物ができました。立ち読みサイトも公開しています。ぜひご覧ください! 2021年度前期 教養基礎科目「基礎ゼミナール」 テーマ:「自分と社会を

          大学1年生がはじめてつくる手書きのZine 2021年版

          Kirk, Andy,黒川利明訳,2021,『データビジュアライゼーション ―データ駆動型デザインガイド―』朝倉書店.

          版元の朝倉書店からご恵投いただきました。 『データビジュアライゼーション』は、Andy KirkのData Visualization第2版の邦訳です。本書は、特定のツールに依存せず、データ可視化における技術やプロセスに重点を置いています。約270ページ、フルカラーです。 https://www.asakura.co.jp/books/isbn/978-4-254-10293-2/ Andy Kirkはイギリスのデータ可視化の実務家でトレーナーです。彼のサイトは、データ可

          Kirk, Andy,黒川利明訳,2021,『データビジュアライゼーション ―データ駆動型デザインガイド―』朝倉書店.

          テック・ジン『データビジュアリスト宣言』をつくりました

          このたび、流浪の編集部「すぎもと組」は、3冊目のテック・ジンとなる『データビジュアリスト宣言:Observable/D3.jsではじめるデータ記事発信』をつくりました。 特設ウェブサイトはこちら。 技術書典11で頒布しています。 どんな本かこの本で紹介しているのは、JavaScriptやMarkdownが書ける共有ノートブック共有サービスのObservableと、JavaScriptのライブラリD3.jsです。データからビジュアルをつくってみたい初学者のためのガイドブッ

          テック・ジン『データビジュアリスト宣言』をつくりました

          「ネット時代のフォークロア創造」 モバイルコミュニケーション研究会に参加しました

          2021年5月15日、オンラインで開催された情報通信学会モバイルコミュニケーション研究会に討論者として参加しました。貴重な事例報告をきく機会をいただきました。研究会のみなさん、ご縁をいただきありがとうございます。 アートグループGRINDER-MANのタグチヒトシさんが演出された現代芸能『獅子と仁人』の報告にコメントを寄せました。『獅子と仁人』は、沖縄の獅子舞、音楽、唄、ダンスパフォーマンスに加え、リアルタイムCGが合成されたライブ映像です。新型コロナウイルス感染拡大によっ

          「ネット時代のフォークロア創造」 モバイルコミュニケーション研究会に参加しました

          インターネットオーディオ番組「都立大1年生の新しい日常」を公開しました

          2020年、新型コロナウイルスの感染がひろがり、多くの大学がオンラインの遠隔授業に移行しました。この春入学した大学1年生は、入学式がなくなり、思い描いていた大学生活を送ることができなくなりました。彼らの気持ちを記録しておきたいとおもい、音声を収録したオーディオ番組を制作しました。 パンデミックの草の根アーカイブ 今回の歴史的なパンデミックは、ろいろな形で記録されています。とくに、政府の対応や感染経路、ワクチン開発、経済への影響といった「大きなニュース」は、後に歴史の一部にな

          インターネットオーディオ番組「都立大1年生の新しい日常」を公開しました

          『超ビジュアル訳 ニーチェの詩』をつくりました

          このたび、すぎもと組では2冊目の技術同人誌『超ビジュアル訳 ニーチェの詩:p5.jsでうたう「深夜の鐘の歌」』をつくりました。 特設ウェブサイトはこちら。 技術書典9で頒布します。 この本の特徴 ずばり! ・ニーズのない本です(明日の仕事に役立ちません) ・右綴じ・縦書きの本です ・ニーチェの入門になる本です ・p5.jsをすこし学べる本です ・紙で読んでいただきたい本です(電子版はおまけです) ……ようはヘンな本です。 「超ビジュアル訳」って何? 超ビジュアル訳とは

          『超ビジュアル訳 ニーチェの詩』をつくりました

          オンライン授業でつくった手書きのZine紹介

          2020年度前期「基礎ゼミナール」 担当教員:杉本達應(東京都立大学システムデザイン学部) 「自分と社会を振りかえるZineの編集デザイン」をテーマとして教養教育科目を担当しました。このページでは自らの関心をテーマとして手書きでつくった受講生のZineを紹介しています。企画制作期間は約3か月、コロナウイルスの影響で授業はすべてオンラインでおこないました。Zineの内容に関心あるかたはご連絡ください。作者に連絡します。 150年JK史 (市川 陽菜) 私は、高校の制服が可愛

          オンライン授業でつくった手書きのZine紹介