見出し画像

悔しい。けれど立ち上がろう。:日本12-34イングランド

 ラグビーワールドカップ、プール戦第2戦の相手はイングランド。言わずと知れたラグビー(そしてサッカーの)母国。第1戦はノートライながらアルゼンチンに完勝。
 準々決勝進出のためにはプールで2位にならなければならないが、アルゼンチン、サモアの仕上がりを見る限り、2位通過狙いというのはなかなか難しいというところ。一方でイングランドを倒せれば通過に大きく前進する。その意味で必勝を期して臨んだ試合だった。

 自分も、自宅ではなくスポーツバーで応援しながらの観戦。


 結果は12-34の完敗。とはいえ前半は9-13で、「勝てる」と思える時間が60分くらいはあった試合だった。

 試合前、勝つ前提は最低限2つあると思っていた。1つはスクラムの安定。これは見事だった。後半になって2つの反則を取られたが、それまで、先発の稲垣・堀江・具のフロントローの時は完全に互角。期待以上のスクラムを見せてくれた。もう1つはハンドリングエラーを最小にすること。試合開始早々のマシレワのインゴールノックオンや、後半の絶好機でのヴァルアサエリ愛のノックオンなど、これはうまくいったとは言えない。
 特に試合開始直後のマシレワの軽率なプレーは、3点で収まったものの、マシレワを起用するリスクがそのまま出てしまっていて、全く正当化できないものだった。

 ただ、この試合で言えば、「格上に番狂わせを起こす」ための条件は満たしきれなかったと言うことではある。番狂わせを起こすには3つくらいの条件がある。
 1つは、相手の強みと弱みをきちんと分析して、自分たちの強みがうまく出ていくように試合を運んでいくこと。2つ目は、自分たちがミスを起こさないこと、3つめは、運命の女神を味方に付けることだ。このうち、1つめはある程度うまくいった。キック対策が後手に回った(イングランドがハイパントのキャッチではなく、割り切ってタップしてその後のマイボール確保に全振りするというのは予想できなかったと思う)ことはあるが、スクラムで互角に渡り合ったのは大きい。

 けれど、2つめと3つめは満たされていなかった。いくつもミスがあってボールを渡していたし、そして何よりも例のヘディングがトライにつながったことがわかるように、いくつかのプレーで運がイングランドに味方した。

そして15点開いた後は、ブレイブブロッサムズはトライを確実に取るためにキックはないと割り切って、イングランドのディフェンスが思い切って前にプレッシャーをかけてきた(アンブレラディフェンス)ため、バックドアを使っての攻撃も封じられ、さらにノックオンが何度か出たこともあってノートライでしかもボーナスポイントも取られて負けてしまうことになった。

 ただし、まだ終わりじゃない。今日はまだ予選プールであってトーナメントじゃない。ワールドカップは続く。今日のスクラムであればサモアには優位に立てるだろうし、アルゼンチン相手でも最低でも互角に戦える。2位通過であればまだまだ射程圏だ。

頑張れ、ブレイブブロッサムズ!負けるな、ブレイブブロッサムズ!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?