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ブレイブブロッサムズ、厳しい試合だったが上々の滑り出し!:日本対チリ(42対12)

 ブレイブブロッサムズの初戦、見ているこちらもメチャクチャ緊張しましたが、最終的には7トライの完勝。

 ずっとテレビの前で立って気を張り詰めながら観戦していたので、試合が終わった瞬間に力が抜けて座り込んでしまいました。このままビール飲みたいところですが、その前に今の熱を言語化しておきます。

 相手はチリ。今のブレイブブロッサムズの位置からすれば、負けることはない相手。けれど、こういう相手と戦うのは難しい。2019大会のウルグアイやナミビアもそうだったが、何も失うものがなく、これから歴史を作っていくチームは、ひたむきに戦ってくるからだ。そこがどこかしか心に残っていく。

 試合自体は最初にトライを取られる展開。しかしすぐに取り戻した。2トライ目の時もすぐに取り戻した。これはいかにも強豪国の試合運びだ。日本が昔何度もやられてきた流れでもあり、自分たちがこういう試合運びができることは感慨深かった。

 後半はフィットネスの違いがまともに出た。チリの選手が次々と足をつっているのにブレイブブロッサムズで足をつった選手は皆無。
 日本の夏の暑さに慣れていること、南半球が冬であることを考えると、日本にアドバンテージがあったと言えるだろう。何よりボーナスポイントを取った上で、点もかなり取ったのは大きい。

 アタックでは9シェイプに4人のFWを立たせる形(普通は3人)。アルゼンチンも同じく4人立たせていたが4人いることを活かせていなかった。ブレイブブロッサムズは始めたのがかなり前と言うこともあってか、うまくディフェンスをずらす形でコンタクトできていた。あとはリーチはただただ凄かったし、坂手淳史の2度のジャッカルも見事だったし、松田力也の判断力が特に後半光った。蹴るべき時と回すべき時の判断が的確だった。彼のキックは、「難しいところを決めるが、信じられない簡単な場所を外すこともある」という意味での不安定性があるのだけれど、今日は「いい松田力也」だった。この調子を維持してほしい。

 トライを取ったアマト・ファカタバ、ジョネ・ナイカブラはもとより、ワールドカップ初出場の福井翔大、齋藤直人、長田智希、ワーナー・ディアンズもみないい仕事を見せた。マシレワは状況判断を振り返っておいてほしい。

 課題はいくつかある。細かいコンビネーションがまだ合ってないこと、状況判断として、ボールを相手にみすみす渡してしまうようなキックがいくつかあったこと、前半スクラムが劣勢だったことが挙げられる。イングランドやアルゼンチンと戦う上で、スクラムは不安要素として残った。あとはこの試合を含め、コンビネーションのレベルをもっと上げていってほしい。次はイングランド。頑張れ、勝て、ブレイブブロッサムズ。


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