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福生、ちょっとした異国

 
 福生は米軍基地があり、街中で英語が飛び交うところ。駅のロータリーの雰囲気も、近隣の駅とは雰囲気がちがう。
 
 ただそれが、以前とはちょっとちがっている。基地の人でなく、東南アジアの人たちが多いからだ。
 
 今、福生では、異国、特に東南アジアの食材屋さんが多い。赤線や基地のある東口に、ぽつぽつと点在している。

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 こちらは、福生から東福生へと向かう道の、赤線交差点の手前にある『パクナムストアー』さん。
 

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 まだ赤線が盛んだったころ、東福生へと抜けるこの道はとても賑わいを見せていた通りだった。それは、陽が落ちてからが、特にだった。煌々とした灯りに包まれ、夜が深まるにつれて人の数が増していった。それが今では、とても暗い。だいたいにして、店の数が減っている。だから光を放つ元が少なくなって暗いのだ。
 『パクナムストアー』さんはその影響を受けて、お店そのものが暗く感じてしまう。コンビニのような造りなのに、コンビニのような外へ向けたネオンがないので、なんだかとてもアンバランス。例えると、閉店したあとのスーパーのよう。店の前が暗く、店内が煌々としているのだ。
 
 しかし、入店してしまえば、それも気にならない。
 店内は、広く感じる。日本のスーパーのように棚がぎちぎちに置かれていないので、広く感じるのだ。商品を選びやすい。分からない言葉で書かれた商品を、じっくり見て回った。
 お菓子に缶詰め、冷凍ものなど、多岐にわたる食材。生活する人も、お店を経営する人も、買いに来るのだろう。春雨様の麺を、ひとつ購入した。

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 続いては、福生駅からすぐの『アジア物産展』さん。
 こちらは、わりと商品がぎっちり。半分仕切ってあって、仕切りの向こうは倉庫のようになっている。
 
 年配の女性が店員に、pay payのような携帯をかざす支払い方法のことを聞いているようなのだが、日本語がちょっと慣れていないらしく、どうもやりとりがしっかりとかみ合わない。もし同じ国であるなら、母国語で話した方がいいのではいだろうか。どうしても耳に入ってくるので、そう感じてしまう。
 それが済んだので、こちらが購入。こちらは、あっさり。

 どちらの店舗も、異国の方がたくさん買いに来ていて賑わっていた。需要はかなり高そうだ。
 
 それとは逆に、基地のアメリカ人が駅や赤線で見られない。福生に住んでいると、米軍の人たちが年を追うごとにおとなしくなっているのを感じる。日本でも、若い人たちが「酒を飲まなくなった」とか「車の免許を取らなくなった」とか言われているが、アメリカもそうなのだろうか。以前よりも、休日に街に繰り出して飲む、ということが減ってきたのではないだろうか。
 
 ともあれ、福生はちょっとした散策ポイントだ。都心から、小一時間で行けてしまう。

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