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【はかせ日記】22/4/23 池袋ジュンク堂で、ライムスター宇多丸さんと『森田芳光全映画』を語る。全4回の最終回。

6時半起床。

戦争反対!
維新反対!
インボイス反対!

朝の訪れと共に、
4Fのボクの部屋の窓から、
始発近辺の電車を「撮り鉄」している。

これは完全に森田芳光作品の影響だ。

夜中に車窓を眺めるのも
この家に暮らして20年も経つのに初めてのことだ。

朝も夜も電車に見惚れるようになるとは
思わなかった。

恐るべし、森田芳光の映画力。


日記を書く。

食卓へ。

今日は買い溜めしている
セブンイレブンの『関西風 肉うどん』。

かなりの「味変」をほどこす。

美味いんだな。これが!

午前中、
Twitterのトレンドに「漢検一級」
が出てくるが、
どうやらクイズ系のYouTuberが、
合格したニュースのよう。

漢検といえば、
ボクは漢検2級を2008年に合格している。

もう14年も前のことだが、
クイズ番組中に突然、
ひらがなが書けなくなった。

病院で「若年性認知症」の可能性もあり、
とのことで、漢字の手書きの習慣を薦められ、
だったら、漢検を目標にしようと決めて、
1年ほど書き取りを繰り返して合格した。

https://ameblo.jp/suidobashihakase/entry-12651841375.html

「でもやるんだよ!」

ということで、
自分の経験から、
当時、売れる気配がなくなっていた、
後輩芸人のガンビーノ小林に
売れるための近道としての漢検を薦めた。

彼は北海道出身の「伝説の不良」だが、
暴走族であるが故、
「よろしく=夜露死苦」
と壁にスプレーで書いていたほどだから、
もともと漢字が得意!

3年ほどの血の滲むような猛勉強の末、
彼はまさかの難関に合格を果たした。

『漢検番長』というキャラ立ちも考案した。

そして武さんプロデュースという態で、
売り出したのだが……。

正直言って、
漢検一級は、初回合格率5%以下、
合格者は、ほぼ7回、8回目といった、
リピーターという、
東大合格よりも狭き門だ。


どう考えても、根性、堪え性がなければ出来ない。

そういう意味でも、小林は現場にいてもこころ強い男だ。

今は、役者の仕事が中心だが、
この機会に彼に仕事を振って欲しい。

「あの頃のオチケン」さんの教え子でもある。

今日はライムスター・宇多丸さんとの
『森田芳光映画のときめきを語ろう』の対談日だ。

森田芳光全映画、 
制覇に向けてのラストスパート。

『武士の家計簿』観了。

少年時代にタイムスリップする。

中学時代、母方の祖父の家で
夏休みを過ごした。

祖父は、中国銀行の副頭取で、
県下を代表する銀行マンだった。

連日、ゴルフ練習の付添で出掛け、
鶴亀算や、集合の問題を口頭で出された。
国立の中学に越境入学したボクは、
神童のように勘違いされ、
祖父から英才教育をされたのだが、
文系はともかく、
理系がさっぱり要領を得ず、
「この子は数学ができんのう!」
と呆れられたものだ。

あの日、ボクのソロバン侍の道は
閉ざされた。

まるで若き日の自分を見るようだった。

あと、主演は堺雅人だが、

正義漢の性格の設定、
そして、剣道のシーンからしても、
半沢直樹は、
この映画の引用だらけなのだが……。

森田芳光監督作品
『椿三十郎』初見。

当然、黒澤明作品は見ている。

百瀬博教さんと何度も一緒に見た、
『用心棒』の方が好みだが、
『椿三十郎』も傑作時代劇だと思っている。

公開時に、織田裕二に対する偏見もあったな。
当時は、映画スターとしての魅力を感じていなかった。

今回、初めて見て驚いたのは、
織田裕二の魅力が横溢する大スター映画だったこと。

カッコイイ。

そして映画史的に言えば、
椿の色の彩色。
ラストの血飛沫シーンの処理だが……。

それらは本番で語ろう。

本を読んでいた最も驚愕したのは、
豊川悦司のインタビュー(聞き手・宇多丸さん)

声を上げて驚いた!!!
なぜならボクが主演で
7月にクランクインするのは、
『夫婦善哉』のリメイクなのだから。

この事実には武者震いが止まらなくなった。

森田芳光監督の遺作。
そしてボクは初見。

この6ヶ月ですっかり「撮り鉄」になってしまった、
ボクには愛おしすぎる作品だ。

まるで商業デビュー作である
「のようなもの」
に完全回帰した作品になっているのにも驚く。

最後の手書きの文字に、
マジに大号泣してしまった。

そして『森田芳光全映画』
の最後の最後に描かれた、
奇妙として言えない奇跡の数字の符号にも。

さらなる号泣。

その前の、
サザンの「真夏の果実」のカラオケのくだりが、
この本のピークで泣いたと思ったら、
この本にはエンディングに、
最大のカタルシスがあったのだ。

映画監督について描かれた
歴史的大名著としか言い様がない。

ここまでの大冊の対談本の
面白すぎる映画本は、
『映画術 ヒッチコック/トリフォー』
以来ではないか。

博士の異常な対談、配信前チェック。

自分の口からウツの話などが出てくるが……。
「もう今のところは大丈夫なので言っても大丈夫です!」
としか言い様がない。

箕輪厚介氏の鼎談番組での
酒乱の無礼を問いただしているのだが、
ボクの久田さんへの言説の軽さが気になり、
久田さんへ事前にご報告をしておく。

基本、ボクがYouTubeの編集には、
極力、口出しをしない方針なのだが、
『藝人春秋2』で、
石原慎太郎と三浦雄一郎の関係を調べるために
評論家の栗原裕一郎さん
を訪ねて資料を分けて貰った話のところ、
写真を足してもらった。

対談に向けて、ボクが19歳のときに、
スタッフ兼出演者として映画に出ている
『北斎漫画』のシーンも打ち出してもらう。

もしかしたら、自分の妄想なのかもしれない、
とちょっと思っていたが、やはり現実だった。

生配信の時に、
ボクが19歳の時に、
樋口可南子と田中裕子の初対面に立ち会っていた、
という話に、宇多丸さんが、
「『ときめきに死す』じゃん!!
沢田研二を通しての!!」
と言ったのは、流石だ。

毎回、この対談には、
後輩芸人のドルフィンソングの三木が
運転手として来ていたのだが、
今日は、富城マネージャーが自宅に迎えに。

ふたりで電車で池袋に向かう。

アド街ック天国。

高円寺駅で撮り鉄。


乗り継いで、
池袋『ジュンク堂』の4F会場に一番乗り。

三沢和子さんと立ち話をしていたところ、
宇多丸さんも到着。

編集担当の加藤さんが、
「今日は三木がいませんねー」と。

……機会喪失しているのだ。
本当にもったいない。

19時半から2時間ノンストップのトーク。

『サウスバウンド』
『椿三十郎』『武士の家計簿』『わたし出すわ』
『A列車で行こう 僕たち急行』

5作品を解説。



そして、全28作品を語り終えた。

最後は、森田芳光監督の奥様で
映画プロデューサーの三沢和子さんを交えて。

最後に視聴者からの質問のくだりで、
モリタとタモリを巡る、
史上、初めて語られる大スクープが飛び出す。

全4回を8時間の対談を終えて、
もはや立ち去り難いムードに。

皆で記念写真。

一つの仕事に6ヶ月もかけて完遂したのは久々だ。

『田原総一朗の遺言』以来だろうか。

最初の対談。
前回の対談。

復路、池袋駅へ。

マネージャーに撮り鉄姿を撮られる。

中野駅でひとり下車して、
散歩しながらのツイキャス配信。

https://twitter.com/Ryoko_K620/status/1517908887797891073?s=20&t=aI4yRBEegKwVxqU41fNNpA

帰宅後、
ドルフィンソングのインスタライブを見ながらの晩酌。
その後に、ボクもツイキャスを時間差で。

懐かしのANNの模倣スタイルで。

三沢さん、オサナイさんから頂いたお土産スイーツ。
入れ物もカワイイ。

ママと娘が喜んでくれるのが何より。

宇多丸さんさんとの対談。
6ヶ月に及ぶ仕事だったので、
開放感が半端ない。

お酒が進む。

就寝は24時頃。
明日は、明日とて
YouTubeでの対談が月曜にある、
古舘伊知郎対策だ。

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