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聞きたい音だけ聴いていたい

工事現場から聞こえる、ドンガラガッシャーン!という音が苦手だ。大太鼓の、心臓まで響いてくるドスンとした音が苦手だ。大きな足音が苦手だ。不意打ちで後ろから話しかけられると、ビクッとしてしまう。

ざわざわしているところでは人の声が聞き取れず、何度も聞き返し、しまいには諦めて適当な返事をしてしまう。アニメやドラマは字幕がないと、何を言っているのか分からない。ふいに話しかけられた時は百発百中で理解できず聞き返す。

昔から、私は音に過敏で、耳が悪いと思って過ごしてきた。学校の聴力検査のピーーーという音は問題なく聞こえるが、日常で耳にする音というのはあのピーーーからはかけ離れている。

まあ、日常に支障はないので、テレビを見るときは大人しく字幕をつけて、会話が聞こえないときは適当な相槌を打って、やり過ごしていた。

そんな私は最近、loopという耳栓を手に入れた。一定db以下のノイズを遮音してくれて、人の話し声をクリアに聞くことができるものだ。もとは音楽ライブの音が大きすぎるという人に対して作られたもの?っぽいが、日常生活のノイズを遮音するためのシリーズも展開されている。


私が持っているのはexperienceシリーズ。一番感じている効果は、カフェで感じる周囲のざわつきが軽減され、自分のやりたいことに集中できるということ。他にも、道路の車の音が減ったり、家の中のエアコンや加湿器の音が減ったりと、「日頃ひっきりなしに浴びている音って小さなストレスになっていたんだ...!」と気付かされた。

これ、仕事中に付ければ、周りを気にしすぎる癖がちょっとばかしは軽減されて、自分の仕事に集中できるんじゃなかろうか、と期待させてもらっている。目立たず付けられるクリアカラーが欲しいので、次はengageシリーズを狙っている (最初からそっちを買えばよかったよ…)。

この世には音がたくさんある。そのうちのいくらかは聞きたい音だし、いくらかは聞きたくない音だ。聞きたい音を逃さないために、聞きたくない音はシャットアウトして生きていけばよい。

そんな生活の仕方があったのか、取捨選択することで生きやすさを作っていけば良かったのか、と、生き方にまで気付きまで与えてくれた頼もしい相棒とともに、これからも時間を自分のものにし続けていこうと思う。


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