大工の消滅?建築業の人手不足は訪れるのか
建築業の人材不足は今言われ始めたことでは無いし、今に始まった事ではないのだけれど、やはり徐々にその方向に進んでいっているのは間違いなさそう。
自分が作っているサービスで少しでも問題を減らしていけるようにしたいと思いをあらたにしました。
開発中のサービス
またトライアル段階ですが、開発中のサービスを公開しています。
そもそもなんで建築業は人材不足なんだろう、と自分でも考えてみました。
人手不足の要因:単純な人口減少、少子化により
少子化によりそもそもの人口が減っている。
これは個人的にはどうにも解決策が見えない、国としての大きな課題です。
人手不足の要因:後継者不足 跡継ぎ不足
記事でも触れられているけれど、大工さんが一人親方化していて弟子、後継者をとっていないという問題。
これは実際に現場で見ていても実感があります。一人親方は多いし、30代ぐらいが最若手かなという感じで、60前後のベテランも普通にいます。
もしかしたら会社組織でしっかり後継者育成している所はあるかもしれないけど、かなり少ないだろうなーと。
後継者を育成するのに対して得られるインセンティブがあまりに少ない。
基本的に請ける仕事量に対してさばけないから後継者を育てるものだけれど、それだけ安定して仕事が入ってくるかわからないので、逆に人が余ってしまったらそれだけマイナスになるので、一人で身軽にした方が気楽という感じ。
人数を確保しているのは一人親方を纏めて、営業活動がしっかりできている元請け会社。
末端の作業を行っている親方が人数を抱えているというのは減っている。
大工さんは一人でも動ける仕事なのでそうだが、現場で見ていてツーマンで動いている業者もある。
例えば電気屋さん、設備屋さんなど、
これらは通線作業や重量物の設置で二人でやらないとそもそも作業不可であったり一人だと効率がかなり悪い事多い。
他にはクリーニング屋さんなどは仕上げで工期が少なく人数をかけて一気に進める事が多い。
これらは、人数をかける必要性が元々高いので、元請けに人工請求する際にしっかり人数分請求出来る。
よって、まだスキルの無い人間を手元(補助)として入れておいて、OJTで徐々に育てていく事が出来る。
何もわからなくても、物を運んだり言われた事を補助したりする分にはいるだけで育てている間もかなり助かる存在になる。
クリーニング屋さんも、細部の仕上げには熟練が必要だが、掃除という基本的な動作は最初から出来る人が多くいきなり現場投入が可能。
そういう意味でやはり大工さんは二人作業が必須な場面というのはそんなに無いし、スキルの無い人が現場に入ってもらい、手伝ってもらって助かる場面より邪魔になる場面が圧倒的に多いかもしれない。
どうやったら大工は増えるのか
じゃあどうやって大工さんになればいいの?という事で、OJTで覚える環境がなかなか無いのであれば、他で学べる場所があればいいのでは。
たとえばITエンジニアの様に、スクールで学んでから採用される様に出来るといいかもしれない。
学び終えたら、いきなり一人は難しいので、どこかのハウスメーカーや元請けに専属で入り、親方というかメンターみたいな人に目にかけてもらいながら育っていく。
と思ったら、少しやっている所もあるみたい。
https://www.esakihome.co.jp/blog/2022/11/29/carpenter/
まだ数は少ないけど、今後増えてくるかも。
もちろん、やりたいと思う仕事としての魅力がセットになっていて、ビジネスモデルもしっかり出来ている必要がある。
人手不足の要因:建築業の不人気
そもそも建築業が不人気というのも確かにあるだろうなと。
やっぱり、教育社会、学歴社会では知的労働がやはり上位目標というか、大学を出て一番の目標が大工になる事、という人はほぼいないでしょう。
肉体労働は嫌だというイメージが強いのも敬遠される理由。働いている人も気の荒い人が多そう。
実際に私もそんなイメージ持っていました。
確かに働いている人のタイプはかなり違うけれど、話してみると皆さん普通にしっかりとしていて真面目に働く人が大半で、粗暴な人などはあまり見る事は無いです。
(とびや土木系など外でチームプレイをしている業者は、危険が多く統率が取れている必要があるので声が大きく主張が強い傾向はあります)
労働が過酷かどうかは環境によりますが、スキルがある程度あって、室内作業であれば危険、過酷な仕事というのはあまりないかなと思います。
体が資本なので休憩もしっかり取るし、暗くなる前に切り上げて帰宅しています。設備関係などは町場の工事であれば現場に常駐もしないのでスポットで作業して終われば引き上げる様な感じです。
労働環境に関して私見
個人的には内勤で一日椅子に座ってデスクワークして不健康な生活をしていた時と比べると、一日適度に体を動かして労働時間も長くない今の方が圧倒的に健康的と感じます。
余暇も増えたし、仕事中に入ってくる情報のインプットが少ないので、その時間と空いた脳みそをかなり自己啓発などにあてられています。
※なおかつ自分は作業中にイヤホンでオーディオブック等でインプットしてます。
しかも基本的に車移動なので満員電車に乗らなくていいメリットも(渋滞はありますが。。)
なので、デスクワークで体がなまっているので、ジムで運動したりアクティブな趣味を取り入れている人は、仕事自体をアクティブな建築系に変えるのはありじゃないかなと思います。
今後の予見
今後建築業のなり手が減少していく一方で、住宅に住む人は急激には減らないので、需要と供給のバランスは偏っていくのではと思っています。
人手がいないから賃金をあげて人材を確保する
建築、修繕のコストが高くなる
費用が高いのでなかなか頼めない
出来る事はDIYする人が増える
コスト増に関しては経済全体の流れもあり予想は出来ないですが、もし景気が上向いてそれでも需要が高まるのであれば建築業にとっては良い未来なのですが、そうすると相対的に建築業を選ぶ魅力が薄れるので、良くないのかもとも思えてよくわからなくなりました。
自分が出来る事、これからやりたいと思っている事は、最後に書いたDIYの支援です。
特に住宅の修繕・メンテナンスについては、それに関するノウハウとそれを実行できるスキルがセットになって業者への依頼という形で行われていました。
しかし実際には中にはノウハウ(どうやってやるか、どういう仕組みか)だけわかっていれば、スキルが一般ユーザーでも対応できる事柄もありました。
こういった情報だけでもどんどんオープンにしていきたいなと思っています。
一般ユーザーからしたら、数万円の費用がかかるはずが自分で対応出来たら良いですし、業者側からしたら小さな仕事に対応しなくて良いのでより質の高い仕事に集中する事が出来ます。
もしかしたら、その仕事に固執する業者からしたら嫌われる存在かもしれませんが、世の中の流れ的にどの業界であっても情報はオープンになっていくのがあるべき姿と考えています。
開発中のサービス
またトライアル段階ですが、開発中のサービスを公開しています。
あとは初期情報とユーザーを増やしていければ、役に立つ情報が集まる場所に出来ていると思っているので、引き続き仕事の合間で頑張って作っていきます。
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