しまなみ海道を原付乗り捨てで渡る

本州(広島県尾道市)と四国(愛媛県今治市)を結ぶしまなみ海道を原付の乗り捨てで渡ってみました。やり方、金額、感想などを綴っていきます。

生口島と大三島を結ぶ多々羅大橋

しまなみ海道とは

瀬戸内海の島々を橋でつなぎ広島県尾道市から愛媛県今治市までを結ぶ道。それがしまなみ海道だ。

いまではサイクリングロードの聖地として日本のみならず世界からサイクリストが集まる。なんだったら、しまなみ海道の最も四国側にある大島にはサイクリストの聖地がある。

そんな聖地に原付でチャレンジ……もとい走ってみた。なぜサイクリストではない自分がわざわざ原付で走るのかというと、このしまなみ海道、車で渡る場合はずっと高速になっていて一本道で繋がっているのだ。車で渡ってもイマイチしまなみ感を味わえない。

自転車と原動機付自転車(125CC以下)であれば車とは別のルートでそれぞれの島を満喫しながら楽しめるというワケだ。

味わいたいじゃんしまなみ感。

しまなみ感、いいよね

いざ、しまなみ海道

前日は広島第2の都市である福山に宿泊。ちょうど目当てのレンタルバイクが休みだったので出発当日に予約と相成った。こんな時期にやるやつ、どうせいないやろ?

翌日、レンタルバイクに電話をスクーターなら用意できるということ。ね、やっぱ大丈夫だった。

しまなみ海道近くのレンタルバイクは3店舗。今回は最も近いバイクステーション尾道でスクーターをレンタルした。話を聞くと、どうやらスーパーカブもあったのだが、明日の予約があるので乗り捨てはできなということでスクーターとなった。

ジョルノ(緑)

なんと新車である。

いや、ちょっとキレイ過ぎて借りるのが忍びないんだが……。

ここで気になるスクーターの料金だ。

スクーターの料金

・レンタル料金 8時間 4500円(5000円-500円)
モトユニというサイトに登録すれば500円OFFを利用。電話したら親切に登録した方が安いよって言ってくれたので、ネットで登録し再度電話して500円OFFを勝ち取った。現地で住所などを書く手間が省けるし手続きもスムーズにいくので登録した方がベター。

・保険 1000円
もともとの保険とは別に任意の対物保険を追加し1000円。

・乗り捨て料金 11000円
これが思ったより高かった。レンタル料金と同じくらいかな~とか思ってたんだけど、その倍かかってしまった。ちなみに料金は現地で知った。事前に知ってたらヤメたかもw

・ヘルメット 700円
まぁこんなもんか。

ということで合計はこちら

17200円

おれのサインきたねぇw

いや、たけぇなw

とは言え、ノットサイクリストだけど、しまなみ海道を渡りたい。

途中までじゃなくて渡り切りたい。

渡り切って「しまなみ海道渡ったよ(ドヤっ)」ってやりたい。

でも、往復はする気にならない。

そんなアナタのためのプランなのだ。

ニッチな体験にはそれ相応の値段がかかる。

荷物はどうする?

出発する前に誰もが思う疑問も解決しておこう。

「荷物どうすんの?」

いや、そうなんよ。カブなら紐とかあれば或いは……という感もあるが、スクーターにスーツケースを乗せるのはさすがに無理。足元においてたらお巡りさんに怒られそうだしね。何よりも快適に楽しみたいので大きい荷物はなしで臨みたい。

まずは輸送を調べてみた。やはり、自転車や原付で渡りたい人は多いようで、しまなみ海道手ぶらプランなるものが発見された。

しかし、こちらはホテル→ホテルの輸送がメイン。宿泊客はスムーズに利用できるものの、そうでない客は利用そのものができないという場合が多い。集積所に送ってくれるのもあるようだが、集積所自体が遠かったのであまり現実的ではないか。

事前に計画している場合は、手ぶらプランを対応しているか否かでホテルを選ぶのも良いだろう。

おれみたいな思い付きの旅だと若干利用しにくいシステムだった。まぁ当然の話。

じゃぁどうしたかと言うと答えはこちら

旅行では頼りになる子

コインロッカーだ。

コインロッカーの荷物を置いていられる期限はだいたい1~4日が基本らしい。尾道駅のロッカーの近くの観光案内所の方に聞くと、

「当日含めて3日までです」

これは72時間という意味ではなく、
入れた日(1日目)
翌日(2日目)
翌々日(3日目)
の3日間でカウントされるようだ。4日目の朝にでも回収等の確認をするということだろう。すぐにこの説明をしてくれたってことは似たような質問が多いのね。

まぁみんな考えることは一緒。

今回はしまなみ海道を渡った翌日または翌々日に広島県を訪れる予定だったので、3日間なら問題なく取りに来れる。レンタルバイクの予約が取れた時点で一度尾道駅へと足を運びスーツケースをコインロッカーにインしたというワケだ。

なお、今回は3日間という期限だったが、時期と場所によってロッカーの期限は変わる可能性もあるので、その都度確認していただきたい。

400~800円まであったよ

小さいスーツケースなら1日600円の大きさで十分。今回は2日間なので1200円だった。

さて晴れてスクーターをゲットし出発となったしまなみツアー。道順は非常に親切で自転車と原付の案内がところどころに現れる。

サイクリストに優しい標識。車とは違い標識の手前が示唆する道となる

よろしくグーグルマップから始まる昨今の旅事情だが、かなり親切で数も多いのでマップいらずで渡り切ることも可能だろう。

標識以外に便利なのがこちら

サイクリング用の地図にも青の道は載っている

サイクリング専用の青い線。しまなみ海道はこの青い線に沿って行けば橋に辿り着いて次の島へと渡れるのだ。

車が通れない道で橋へと向かう

青い線に沿って行くだけで本州と四国が渡れちゃう。すごいよしまなみ、世界からサイクリストが集結するだけある。

島の景色もさることながら橋からの景色は絶景そのもの。瀬戸内海に浮かぶ島々を見ながら、颯爽と駆け抜ける。

これぞ瀬戸内海を走るの意

たぶんサイクリスト同士がすれ違ったら会釈とか一言交わすとかしちゃうんだろうな。スクーターでは皆無でしたけど。。なんなら125ccにクラクション鳴らされちゃったけど(照)。

11枚綴りの回数券は買うべき

橋はそれぞれ有料で入り口または出口に料金所が存在する。でね、これが賽銭方式なのよ。

お釣りはでません!

橋によって値段が違って50円~200円なのだけど、半分くらいは50円。

いや、普通さ50円玉なんて持ってないじゃん。50円のとこで2回100円入れたもん。

で、これ実はしまなみ海道周辺で50円11枚綴りのチケットが販売されているのよね。バイクステーションでも売っていて、そんな話をされたのだけど自分の理解が行き届いていなかったので買いそびれてしまった。これは絶対に買うべき。

原付で渡り切ると合計がだいたい500円ほどになると思うので、ほぼ損はないはず。自転車の場合は有料の時期と無料の時期があるのようなので事前に調べてみてください。歩きはたしか無料だったはず……。ん、歩くの?

ちなみに尾道から向島は船でも行けるんだけど車100円、人50円とかそんな感じ。手続きとかもなく5分で着くよ。もう完全に生活インフラなのでバスみたいな感覚で乗れます。

後日、尾道→向島を車で渡った

体験込みで言えば尾道→向島は船で行くのがオススメ。

生口島は日本一のレモンの産地

とにもかくにもレモンレモン

ちょうど収穫期だったので右も左もレモンレモン。落ちてる落ちてる。この前の日曜日は緒方孝市(元広島監督)がきたらしい。緒方監督がザ・テレビジョ~ンしたに違いない。

生口島くらいはまだ余裕があった

と、まぁ途中までは快適で最高だったんだけど。徐々に体も冷えてきまして。早く四国到着しねーかなと。途中、コーヒー休憩と何度かとってなんとか大島に到着。

この辺、全然画像撮ってなかったw

さらに来栖海峡大橋を渡って無事に今治に到着した。

さて、これで旅は終わりではない。このカブを乗り捨てなければならないのだ。

え、乗り捨てってその辺じゃダメなの?

疲弊しきっていたのでそんな言葉も漏れそうだったが、最後の力を振り絞り今治のバイクステーションへ。

最終的に走った距離は

ありがとうジョルノきゅん

103km

走り過ぎやろw

小生、沖縄から東京までスーパーカブで旅したことがあって、そこそこ走り慣れてはいる方ではある。そんな自分が思う。

これ自転車で渡るの無理だわ。

さすがサイクリストの聖地。やはり伊達ではなかった。世界から集まるのも納得。これチャリで軽いノリで踏破しようとしたら絶対後悔するやつだから、そこだけはお気を付けください。

原付でも疲労感がすごかったし、橋のたびに長い上り坂があるのよね。原動機なかったら、これ全部自力で登るの?ってなる。

サイクリストの聖地に寄ってこうとも思ったのだけど、それは原動機付で走った自分が寄るべき場所ではないと思いスルーしました。

すぐそこにあったのだけど「聖地」だしね……

バイクステーション今治から今治駅までは徒歩で30分ほど。バスも通っているようだけど、タイミング次第かと。まぁ余裕で歩ける距離でした。

まとめ


・乗り捨ては高い(コミコミ17000円)
・大きな荷物はコインロッカーへ(3日間まで)
・原チャでもけっこうなイベント
・チャリで行くなら覚悟して
・しまなみ海道はいいゾ

後日、原チャで行きたかったけど疲れて行けなかった亀老展望公園へ

車で横着しました

尾道からだとラストの名所になるのだけど、尾道からでここまで登ることができる人間は数が限られていると思われる。大島に来るまでに間違いなく疲弊してるし、ここの登りが死ぬほどキツい。1日でここまで制覇できた貴方こそ真のサイクリスト。

次は尾道か今治から自転車で軽く片道の島巡りしたいな

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