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旅の小技100ー001

001 スリッパをあなどることなかれ


歩きやすい靴で旅に出る。しかし、新幹線や飛行機など、ずっと同じところに座る機会も多い。つまり、動かなくなる時間がながくなるのだ。そんなときは、実は足はむくむくむくみ始める。

私は、いつ捨ててもいいスリッパを小さな旅鞄に放り込む。そして、列車や機体が動き出す前に、さらっとスリッパに履きかえる。これから旅に出るぞ! という気にさせる儀式でもある。足の血がすーっとめぐるような感覚になる。

脳みそから遠い部分は、ないがしろにされやすい。特に、旅に出ると少し興奮状態になる。余計に、足もとは後回しになりがちだ。だからこそ、本当の旅人は足もとから旅に出るのだ。

もちろん、脱いだ靴はスマートにはじっこに寄せる。飛行機ならば上の棚にしまってもいい。脚を開放することは、心を開放するようなものなのだ。※こぎたなくなったら、すぐに捨てて新しいスリッパを買うこともお忘れなく。