髪を切った話

そうだ、髪切っちゃお!
木曜にふと思い、2日後に美容院に行って10センチほど髪の毛を切った。久しぶりのショートボブ。全ての良くないものも一気に髪の毛と一緒に切り落とした気がしてスッキリした。

6月の終わり、仕事を頑張りすぎて、自分も周りも見えなくなり、気づいたら打ち合わせ先の最寄り駅の医務室で寝ていた。そしていつの間にか救急車で運ばれていた。記憶が不確かなので詳しいことはよく覚えてないけれど、とにかくその時は頑張りすぎたらしい。

倒れても焦っていた私は数日で仕事に復帰、その1週間後にコロナに罹った。

最初は熱、そして咳、喉の痛みと続き、治ったかと思ったら食欲が全くない。何をみても食べたい、とか美味しそう、という感情が湧かない。食べると気持ち悪くなる。最悪の気分だった。何もやる気も起きないし。
毎日ずっとベッドから動けない。とにかく最悪という言葉がピッタリ。
その後のことについては割愛。ざっくり言うと、母が助けに一人暮らしの私の部屋に来てくれて、少し田舎にある家に連れて行ってくれて、1ヶ月くらいぼーっとしながら、急激に落ちた体重を少しずつ戻した。
恋人や会社の人の優しい言葉や、もう全てのものに助けてもらった。

しばらくは、めまいで倒れたことや、1ヶ月の休養で少し体力が戻ったとはいえ、髪を切るまでの気持ちはなかなかもてなかった。

そして最近、ふと思い立って切った。
別に何かが魔法のように一瞬で変わったわけではないけれど、気持ちがすごく軽くなった。少し自分が強くなった気がした。

人は案外ちょっとした変化でプラスに考えられるようになるのかもしれない。

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