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ひきなみ 千早茜 読書感想

葉は祖母と祖父がいる島へ三カ月という約束で住むことになった
都会から来た葉は男の子にからかわれ泣きそうになったところを真以という少女に助けられる
真以のことを島の人達は異質なもののような扱いをしていた
しかし葉は真以と仲良くなっていった

子供時代と大人になってからの二部構成

子供編で真以が姿を消し、会えなくなるところで終わり
大人編で真以の手がかりを掴み、会いにいくところから始まる

母親の職業と真以は関係ないのに、大人も含めて島の人達は差別的な扱いをしてくる

「あいつら、自分たちと違う人間が気にさわるんだと思う。なんとしてでも損させなきゃいけないって思ってる」

ひきなみ 千早茜

この言葉がしっくり来た。 何も悪いことをしていない真以にたいして、申し訳なくして生きていろと強要してくる

島はたしかに出たほうがいい 都会でも差別的な人、パワハラしてくる人、男尊女卑は存在している
でも島よりは逃げ場は多い
逃げ場のないところとわかっているから、そういう態度を改めることはない

葉にパワハラしてくる上司の描写も島の人たちと同じくらい胸糞悪い
教育してやらないとなという態度
録画して家族に見せてやりたい
でも葉が代表してやることはない、と言い切った真以に救われる
あなたがやらないと下に続く人が困るでしょう、逃げるのはずるいという人こそずるい

かなりしんどい物語だった

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