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飲むのも仕事。という人々

ゆうべも飲み会で、旦那は例のごとく帰ってこなかった。
「死ぬほど飲む予定」だったのだろう。今日は有給を取っていたらしい。どんな準備だ。

パートから帰ると、旦那が転がっていた。
ほぼ死体。
腐敗が始まっているのかと思うほど臭い。

あー、酒臭い!!!

体育会系の旦那。会社に大学の先輩が数人いる。だから大学時代の部活の上下関係をそのまま引きずっている。(そういうものだ。)

幹事だったとのこと。
『支払いをちゃんとしたやろか。』
『みんなから集めた金がないから払ったよなぁ。』と心配している。
記憶がなくなる年齢である。

『メガネが生臭いねんけど。なんでやろ。』


いや、知らんし。


あちこち電話をかけだす。
支払いをちゃんとしたか、粗相をしていないか確認している。そして、判明した。


『俺のメガネ、イカの塩辛に漬けられたらしいわ。なんで俺だけこんなことされんねん!』



欲しがっているからよ。
欲しがりさんなのよ。

やってくれ。いじってくれ。
って待ち構えているからよ。

非常に迷惑な客だろう。
当人たちは【これも仕事】と信じているのだけれど。それも真実ではあるのだけれど。

すべてのハラスメントが炸裂する世代、
時代おくれの、おかど違いの土俵で
「がんばっている」。
お金と健康を削り、世の中に白い目で見られながら。

『よく見たら壊れてるやん。すきまにイカが入ってるやん!』


イカが気の毒である。
なにが悲しくて自分の内臓に漬けられた上に、メガネに挟まらなければならなかったのか。
お店にも申し訳ない。大変申し訳ない。

言ってもムダなことは、言わないに限る。

黙ってメガネを「魚の生臭さに効く」という、クエン酸に浸けた。


(…臭いは取れませんでした。)


#更年期
#氷河期世代
#体育会系
#飲み会
#飲むのも仕事










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